全学連大会に参加して

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週刊『前進』04頁(3312号04面05)(2023/09/25)


全学連大会に参加して

反戦が軸の訴えこそが重要
 広島大学1年 清澄 陸

 私は今回初めて全学連大会に参加しました。
 大会では全国各地で自分と同じように帝国主義打倒のために闘っている多くの仲間からの熱い発言があり、自分が今後活動していく上でとても参考になりました。特に汚染水問題に関して、科学的な問題に依拠し過ぎないというのは今の自分の大きな課題として浮かび上がりました。
 この大会を通して私が特に大事だと感じたのは、反戦をストレートに訴えることと、今の戦争に向かう情勢の根本的原因が資本主義にあると明らかにすることの2点です。1点目に関しては、私は以前までは人を集めるためにまずは身近な学園問題から入るべきだと考えていました。しかしG7広島サミットや8・6広島―8・9長崎闘争を通して、戦争絶対反対で訴えても通じるという確信をつかむことができました。そして、今回の大会で改めて反戦を軸に訴えることの重要さを認識しました。
 2点目に関しては、平和について考えている学生は多いという事実があるが、資本主義の中で何とかするとか、諦めのようなものがあったりする。そこで私たちの役割として、あいまいさなく具体的な方針を提起し、平和を願う学生を組織していくことだと認識することができました。
 広島サミットや8月の私たちの行動は民衆の心を動かすことができるという確信と自信を持って、これからも帝国主義打倒のために活動していきます。
 私は今年の4月に京都大学に入学して以降、学内集会で発言したり、8・6広島デモに参加したりしましたが、全学連大会はこの約半年間を総括する大きな指針となりました。
 集会やデモで反戦の声を上げるたびに、私は国家権力とぶつかる恐怖や「普通の大学生」から外れた存在になっているのではないかという不安を少なからず味わってきましたが、それ以上に私の心を満たしたのは味わったことのない楽しさ、気持ち良さでした。
 全学連大会での2日間の議論が私に教えてくれたのは、その楽しさは自分の手に政治を取り戻すことで感じられる人間解放の喜びであるということです。活字でしか触れたことがなかったはずの「人間解放」を、私はこの半年間に何度も味わっていたのだと分かりました。そして、私が感じた人間解放を、初めて出会った人々が同時に感じていることもまた感動的でした。
 それは私たちがおしなべて、労働者階級として今の情勢に対し「戦争絶対反対」という立場をとっているからだと思います。真の意味での「平等」とは均質であることではなく、互いの違いを認め、乗りこえた上で自分たちは「同じ」であると認識することなのだと実感しました。
 自分はどんな時代に生きていて、どの立場に依拠して物事を考えるのかから全ては始まると学び、身の引き締まる思いでした。これからの活動の糧にしていけたらと思います。

大会で人間解放の喜び実感
 京都大学1年 西山心陽

 私は今大会に初めて参加した非学生ですが、学生の知見に触れることで、自身の行動における精神的主軸を定めることができました。それは反戦・反核・反原発という運動の上での目標です。
 大会参加以前は数ある運動の一環として反戦運動を意識していましたが、大会で渡された資料を見て議論を聞いた結果、それまでの認識が一新されるに至りました。なぜなら現在の世界情勢が世界大戦直前であり、かつ帝国主義の性質上、体制内での平和的言動では到底止められないと確信したからです。
 そして今大会で得られたのは精神的主軸だけではありません。女性解放運動に関する新たな認識も得ました。資本の側がセクシャルマイノリティー運動を体制内に取り込むことで、女性解放運動を打ち消そうとする思惑に、私自身言語化できずに気づかない振りをしていましたが、学生のおかげで、戦争翼賛体制への移行のためにも女性解放運動の破壊がなされているのだと気づくことができました。
 今大会で得られた明確な目標と、足りないながらも理解しつかめた情勢認識を持って、形のある活動をしていきたいと思います。

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