ウクライナ参戦・中国侵略戦争阻め 全国で反戦・反基地の大闘争を 9・23集会主な発言

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週刊『前進』04頁(3313号02面01)(2023/10/02)


ウクライナ参戦・中国侵略戦争阻め
 全国で反戦・反基地の大闘争を
 9・23集会主な発言

(写真 大行進の呼びかけ人を先頭に都心を力強くデモ。「岸田倒せ!」の声がとどろいた【9月23日 東京・港区】)

(写真 総決起集会の冒頭に全学連と青年労働者を中心にシュプレヒコール【東京・芝公園】)

主催者あいさつ
戦争=国策に反逆し自国政府打倒へ
 改憲・戦争阻止!大行進 呼びかけ人 森川文人弁護士

 今、私たちは戦争の時代に生きています。ウクライナの戦争は1年半続き、ウクライナ・ロシア両軍の死傷者が50万人を超えている。そういう状態です。それにもかかわらず、さらにクラスター弾、劣化ウラン弾をウクライナの地に注ぎ込み、戦争を続けようとしています。
 誰が戦争を続けたいんでしょうか。ロシア人でしょうか、ウクライナ人でしょうか。いや、そうではありません。断末魔の資本主義が、資本主義としての生き残りをかけて、戦争で突破するしかない、そういう状態に追い詰められています。たとえ世界が破壊されても、というでたらめな断末魔の帝国主義の戦争です。
 アメリカの政府・資本、軍需産業だけではなく、日本の岸田政権もこの資本主義の戦争にどんどん突き進もうとしています。誰がなんと言おうと放射能汚染水を垂れ流し、民衆を労働力として、兵隊として、搾取の対象として使い捨てようとしています。
 だからこそ、今必要なのは、私たち労働者民衆の決起です。戦争を内乱にするための反戦行動です。戦争の時代に戦争に反対する、これは国策に逆らうことで、すなわち自国政府打倒の闘いになります。「敵国の回し者」だとか、「過激派」だとか「非国民」だと呼ばれるでしょう。それで構わないと思います。
 国家の枠を越え、世界の労働者民衆と手をつなぎ、国際連帯を実現し、非和解的な存在の資本主義を打倒し、戦争をつぶしましょう。がんばりましょう。

基調報告
洞口朋子杉並区議
 帝国主義うち倒す反戦闘争を

 本日の集会を、福島第一原発事故の放射能汚染水の海洋放出を徹底弾劾する集会とデモとして打ち抜きましょう。汚染水の放出強行、この一点で岸田、日本帝国主義は今すぐにでも打倒されなければいけません。岸田は自分の犯罪性を棚に上げて、中国への差別・排外主義をあおっています。全世界の人たちが放出強行に怒りを爆発させています。岸田を倒して汚染水放出を止めよう!
 最高裁は9月4日、沖縄・辺野古新基地建設をめぐる反動判決を下しました。絶対に許すことはできません。政府はあらゆる国家暴力で沖縄の闘いを圧殺し、辺野古新基地建設を強行しようとしています。しかし、沖縄や福島の不屈の闘いが今、岸田の戦争・基地・核政策に立ちはだかっています。今日のデモを、福島と沖縄の怒りととことん連帯する闘いとしてやり抜きましょう。
 きょうのもう一つの柱はウクライナ反戦です。ウクライナ戦争の激化・拡大、日本の参戦に怒りをたたきつけよう。ウクライナ戦争は開戦から1年半が経ち、両軍の死傷者は50万人に上り、兵士は残虐兵器で殺し合いをさせられています。戦争を引き起こした支配階級は自らの血は流さず、すべての犠牲を労働者人民に押しつけています。ここに戦争の本質があります。米帝・バイデンはウクライナを地獄の戦場にたたき込みながら、ロシア・プーチンを弱らせ崩壊させるまで戦争を継続しようとしています。「ロシアを抑えつけ、中国を打ち負かす」、このような戦争が私たちの目の前で進行しています。
 帝国主義者の言う、帝国主義者のための「平和」「国際秩序」「法の支配」を、労働者の怒りでぶっ飛ばさなければいけない。これまでアメリカの歴代政府が「平和」の名の下で一体どれだけの侵略戦争を遂行してきたのでしょうか。
 そして今、これまでの延長ではない世界戦争、核戦争が始まっています。戦後世界体制の基軸国であるアメリカ帝国主義が没落の一線を越え、ついに中国・ロシアという世界支配の巨大な破綻点に軍事力を全面投入する戦争に突っ込んでいます。それ以外に帝国主義としての延命の道がない。そんな、労働者民衆が何の展望も持てない社会なんて今すぐ終わらせようではありませんか。戦争を阻止し、資本主義・帝国主義を打倒することにその道があります。
 そして、内閣改造をもって大軍拡と戦争に突き進む岸田政権に怒りをたたきつけましょう。24年度防衛予算の概算要求は、過去最高の7兆7385億円です。「敵基地攻撃能力」の本格的導入に向けて、沖縄・九州を中心にすさまじい戦争態勢を構築しようとしています。南西諸島・台湾も戦場にたたき込みながら、中国全土を火の海にするような恐るべき計画が進行しています。今、岸田を私たちの手で引きずりおろして倒すことが戦争を止める決定的な力だと確信して今日のデモに出ましょう。
 世界中の人たちが、どうしたら戦争は止められるのかと本気で悩み、行動を開始しています。私は「戦争を止める力はどこにあるか?」という問いに対して、労働者・学生の実力闘争・デモ・ストライキ、そして11月19日、日比谷野外音楽堂を埋め尽くす大結集で全国労働者総決起集会を実現する、ここに社会を変える力があると思います。
 全学連の仲間たちが示してくれているように、実力闘争が戦争突入の狙いを根幹で打ち砕いて、労働者民衆の怒りの結集軸となっています。全学連・青年の大隊列を先頭に全国各地で反戦闘争を爆発させ、10・21国際反戦デーを「反戦の渦で新宿を占拠する」大闘争として打ち抜きましょう。
 全国に改憲・戦争阻止!大行進の旗を打ち立て、各地で反戦闘争を巻き起こし、仲間を組織し、首都・東京を揺るがす闘いをやりましょう。新自由主義と戦争に絶対反対を貫いて闘ってきた動労千葉・関西生コン支部・港合同の3労組が呼びかけ、全学連を先頭に体を張って戦争を阻止する闘いを実践してきた改憲・戦争阻止!大行進運動には、国家主義・排外主義の大宣伝や「自衛戦争論」と真正面から対決し、自分の国の政府と対決する反戦闘争を本格的に爆発させていく展望があります。
 国鉄分割・民営化攻撃と真っ向から対決してきた動労千葉、戦時型弾圧と闘う関西生コン支部など3労組の存在は今、世界戦争の時代に「反戦闘争を闘う労働運動」の姿を全労働者に示しています。日米韓労働者の国際連帯を切り開いてきた11月労働者集会の意義はいよいよ決定的に重大です。「国際反戦大集会」として11月19日、日比谷野音を埋め尽くす大結集をともに実現しましょう。
 資本主義が資本主義である限り、帝国主義が帝国主義である限り、必ず戦争を引き起こします。私たちの「反戦闘争」とは、この資本主義・帝国主義を労働者人民の実力で打ち倒すことです。警察権力と右翼をぶっ飛ばして、今日のデモを元気に貫徹しましょう。

闘う労働組合から
労働者の団結こそ戦争を阻止する力
 動労千葉委員長 関道利さん

 ウクライナ戦争がますます激化し、多くの人々が犠牲にされる中、本日の闘いは、「今こそこの戦争を止めよう」と声を上げる闘いです。原発と核のために原発汚染水の放出を強行した岸田を倒そうという闘いです。
 本日の集会とデモを断固打ち抜きましょう。岸田政権はG7議長国としてウクライナへの軍事支援を推進し、被爆者の怒りの声を踏みにじって核抑止を正当化する「広島ビジョン」を採択しました。大軍拡予算を進め、国会では歴史的な反動法の成立を次々に強行し戦争に向かう臨界点を超えようとしています。
 われわれは日本で闘う労働者、労働組合として、岸田のウクライナ戦争への参戦、大軍拡と戦争国家化を許すわけにはいきません。世界の労働者の闘いとの連帯をかけて、戦争絶対反対、岸田打倒の闘いをつくり出しましょう。
 ウクライナ戦争は戦地で直接命を奪うだけでなく、世界中の人々の生活を破壊しています。その中であらゆる国々で戦争に反対し、賃上げを求めて、命と生活を守るために続々とストライキが闘われています。韓国では、民主労総がユンソンニョル政権打倒のゼネストを闘い、鉄道労組は民営化反対のゼネストを打ち抜きました。アメリカでは自動車のビッグ3が初の共同ストに立ち上がるなど、昼のニュースでは、ストも拡大すると入ってきました。
 様々な職種で次々と闘いが巻き起こり、アメリカでは「ストライキの夏」という言葉が生まれるほどです。戦争を阻止するのも、労働者の団結した闘い以外にありません。労働組合は労働者が団結し、権利を守るものであると同時に、反戦の砦(とりで)です。
 闘う労働組合をよみがえらせることこそ、この時代を変革する最先端の闘いです。そしてそのチャンスは訪れていると思います。そごう・西武労組のストを見た方も多いと思います。ストライキというものがあれほど大々的に報じられることは近年なかったことです。このストに多くの支持と注目が集まり、どのマスコミも、労働組合が権利をかけて闘うことを肯定せざるを得ない状況でした。
 何より、これまでストライキというものを見たことも経験したこともない多くの労働者がストライキを見たこと、またかつて経験したが労働運動の後退の中で絶望してしまった人たちが、このストライキの中に労働運動の再生の可能性を感じ取ったことの意味は大きいと思います。
 日本労働運動は長く後退を強いられてきました。連合の現状を見れば、会長・芳野がひたすら自民党との一体化に突き進む深刻な危機にあります。しかしその中から闘う労働運動再生の可能性が生まれています。このチャンスを逃さず、連合を乗り越えて私たち自身の手で闘う労働運動の再生を勝ち取りましょう。
 私たちは11月19日、全国労働者総決起集会を開催します。ストライキを復権し階級的労働運動をよみがえらせ、労働者の国際連帯で戦争を止める。それを私たち自身の手で成し遂げようと宣言する場として勝ち取りたいと思います。ぜひ11月19日、日比谷野音に大結集してください。
 そしてこの場にいる方々は、自ら組織者・オルグ団となって、11月日比谷野音を満員にしましょう。ともに闘いましょう。

(写真 矢嶋副委員長【左】と亀井書記次長)

全学連アピール
反戦闘争に仲間を組織し11月集会へ
 全学連副委員長 矢嶋尋さん

 岸田は国連総会に出席し、「脆弱(ぜいじゃく)な人々も安全、安心に住める、人間の尊厳が守られる世界を目指す」と発言しました。この岸田こそが、沖縄や三里塚の土地を奪い、福島で汚染水を流し、増税と社会保障解体で、人々の生活と命を奪い続けてきた張本人じゃないですか。
 この政治の延長にあるのが戦争です。人間を消耗品のように扱ってウクライナ戦争を続けているロシアとNATO、どちらの側にも一片の正義もありません。本当に戦場の人々が解放されるためには、戦争を起こす帝国主義の政府を世界中の労働者が連帯して打倒する以外にありません。
 米日を始めとする帝国主義は、経済危機と国内支配の崩壊から体制を延命させるために、本格的に中国侵略戦争へと踏み出しています。次の世界戦争で大国同士が核を撃ち合えば、「核の冬」によって世界で50億人以上、日本でも2年で人口の6割が餓死するといわれています。最初に犠牲になるのは貧しい人々や弱い立場の人々です。
 私たちはこの現実を前にして絶望するのではなく、戦時下の今こそ、戦争絶対反対の決意を打ち固めたい。全学連は定期全国大会で、「反戦闘争としての反戦闘争を闘う」という提起で一致し、歴史的な成功を勝ち取りました。労働者や学生は、実際に戦争を止めることのできる運動と展望を求めています。私たちは帝国主義戦争を止めるために、自国の政府と闘って内乱を起こし、本当に私たちが人間らしく生きていける社会をつくっていきます。
 一人ひとりが反戦闘争に仲間を組織して、11月労働者集会へのこれまでの延長線ではない大結集を実現しましょう。

内乱・革命に人生かけて決起しよう
 全学連書記次長 亀井陽慧さん

 ウクライナ戦争は、中国侵略戦争の一環、第3次世界大戦・核戦争の緒戦として泥沼化しています。労働者階級がこの戦争を止めて帝国主義を打倒し、新しい社会をつくるのか、地球が核の炎で焼き尽くされるのか、二つに一つしかありません。
 この時代認識で、全学連と改憲・戦争阻止!大行進は、反戦闘争を徹底的に軸に据えて闘ってきました。京都大学では、機動隊・右翼と正面切って闘ってきた学生が、戦争絶対反対の自治会をつくる挑戦を始めています。新しい青年労働者との結合も始まっています。決起した彼らが、帝国主義打倒の反戦闘争に人生をかける覚悟をもって、反戦闘争の組織者へと飛躍しつつあります。
 生まれた時から新自由主義の矛盾を一身に受けてきた青年・学生が、日帝を打倒してこの戦争を終わらせるために、体を張って、人生をかけて決起しています。いくら軍備を増強しようとも、労働者を動員しないことには戦争はできない。労働者の闘いが帝国主義をグラグラに揺るがしています。ここにこそ戦争を止める展望があります。
 岸田政権はボロボロです。排外主義をあおり、民衆から徹底的に収奪し、絶望的かつ凶暴に戦争に突き進んでいます。民衆の怒りは沸点に達しています。
 われわれは世界戦争か世界革命かの分岐点に立っています。革命を、内乱をやってやろうじゃないですか。全学連は大会で、「反戦闘争としての反戦闘争」の組織化に全力で取り組むことを確認しました。大学を反戦の砦に築き上げる決意です。日帝打倒の内乱ののろしをあげ、11月労働者集会への大結集をもって、岸田をぶっ飛ばそう。帝国主義を打倒して戦争を止めよう。私たちの手にすべてを取り戻しましょう。

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