団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3313号04面04)(2023/10/02)


団結ひろば 投稿コーナー

学生は狭山再審勝利へ闘う
 全学連副委員長 神野豊典

 9月15日、東京高裁に対して狭山再審を求める行動を行いました。この闘いは、軍事費2倍化をはじめとする岸田政権の戦争政策が進む中で、一体化を強める国家権力と司法に対する闘いそのものです。
 狭山事件は、大学生とほとんどかわらない年齢である当時24歳の石川一雄さんがその後の人生を奪われた許し難い権力犯罪として、現在の学生の中に鮮烈に記憶され、継承されています。学生は狭山事件の不当性を訴え闘う中で、必ずや石川さんの無罪を全社会の常識とします。今年3月に再審が確定した袴田事件とも連帯し、国家権力と司法に対して徹底的に闘おう!
 学生は権力・司法の横暴に黙っていません。今年5月のG7広島サミット直前に学生2人を含む6人を逮捕するという見え透いた政治弾圧に対して、勾留理由開示公判の法廷を学生が埋め尽くし、司法の腐敗したあり方に抗議を集中させました。三権分立などまやかしであることを多くの学生が目にし、怒りで追いつめる闘いがすでに始まっています。
 2016年の公安警察による全学連大会襲撃事件を追及する全学連国賠の控訴審で、裁判所は一審の内容を逆転させ、警察の側の答弁をほとんどそのまま「事実」と認定しました。大坂正明さんの裁判も、物証が存在せず無実が明らかになる一方、検察があらかじめ作ったストーリーに沿った「有罪ありき」で進められています。
 星野国賠でも、国側の医師が作成した池田意見書は、高慢な口調で専門家の見地を全面的に否定する横暴な態度をとっています。検察立証が完全に破綻している中で再審決定を長引かせ、事実調べを行わない狭山事件も同じ攻撃です。戦時下の国家権力を正面から打ち砕く闘いで狭山再審を勝ち取りましょう。

進むべき道見た全学連大会
 愛知 関沢 薫

 空港行きの列車を終点で降りると、寒い冬のためだけとは思えぬほど冷たい空気が一面を覆っていた。かつて農村があったその場所を塗りつぶした滑走路は見渡す限り広がる。どこまでも広がり続けようとする灰色の先に、しかし、その波を押し返そうとする熱いシュプレヒコールが響いている。迫りくる波は戦争の波である。僕はまだその意味を知らなかった。
 夜を徹して続いた農地死守の激しい闘いのなかで輝く白いヘルメット、その姿が僕の心を強く揺さぶった。戦争とは、降りかかる災厄などでは断じてなく、僕たちが僕たち自身の手ではね返していくべきものだという当たり前のことを、その時はじめて感じたのだった。朝が近づく薄明の中で僕はヘルメットをかぶった。
 先日、全学連大会に初めて参加した。そこでは「反戦闘争としての反戦闘争」を全力で闘いぬくということが圧倒的に確認された。反戦、その言葉の重さは少し前の僕にはわからなかった。
 しかし、反戦闘争を前面に打ち出し非和解的に闘う全学連の姿が、進むべき道を僕の前に示してくれた。他の参加者と話をしてみれば、僕と同じようにしてここに集まった初参加の仲間が大勢いることがわかった。これはまさしく全学連が反戦闘争を闘う中で切り開き獲得した地平だ。
 一致した情勢認識のもと、反戦闘争を反戦闘争として全力で闘いぬき、全国の学生・労働者の大結集を勝ち取ろう!

札幌で田中康宏さん講演会
 北海道労働組合交流センター 尾森宏行

 9月16日、札幌市内で「田中康宏動労総連合委員長講演会」が開催され、国鉄闘争や関西生コン支部の支援を闘う人など多数の参加があり、会場が満席となりました。
 初めに国鉄闘争全国運動呼びかけ人で、関生支援北海道副代表でもある札幌学院大学教授の浅川雅己さんが、新自由主義が破綻している現状を交通政策を中心に明らかにし、「資本主義を倒す闘いが必要。11月全国労働者総決起集会に集まろう」と訴えました。
 次に、関生支援北海道の木田博典代表が、関生の闘いが力強く前進していることを報告し、北海道においても運動を拡大させると決意を表明しました。
 「労働運動の変革をめざして」と題する講演で田中さんは、国鉄分割・民営化攻撃との苦闘の歴史や、動労千葉、関西生コン支部、港合同の3労組共闘に至る背景や経緯、発展の過程などを詳しく語り、反戦の砦(とりで)である労働組合をよみがえらせようと提起し、世界戦争の危機の渦中で開催される11月集会の意義をはっきりと示しました。歴史の岐路に立っているとの思いが強くなり、今こそ戦争絶対反対の闘いに立ち上がろうと大きく心が揺さぶられる講演でした。
 質疑応答の後、「3労組とともに北海道の地に階級的労働運動をつくろう」とさくら交通労組の河野晃興委員長が発言し、タクシー職場における新自由主義攻撃との攻防や闘う決意を語り、また同労組の組合員たちも登壇し、闘う労働組合の意義深さを話しました。
 最後に司会が集会などの行動方針を提起し、浅川さんは本集会の内容を踏まえて11月集会に結集しようとあらためて訴え、最後まで熱気にあふれた集会を終えました。

市東さんを招き高崎で集会
 群馬 小林 亮

 9月24日、群馬県高崎市で、三里塚芝山連合空港反対同盟の市東孝雄さんをお招きして「農地とりあげと戦争を考える映画&講演会」が開催された。「本当に戦争を止める」闘いへと大きく踏み出す熱気に満ちた集会だった。
 「高階(たかはし)文庫」の高階ミチさんが主催者あいさつ。「未来を担う若い人たちのために17年積み重ねてきた、群馬・市東さんの農地を守る集会。軍事空港化を止める意義が大きい」と強調した。
 「レ・ミゼラブル 民衆の歌」などの歌とピアノ演奏をはさんで、田島俊昭さんが「農地強奪と戦争 群馬ではどうだったか?」と題する講演を行った。「再び始まっている中国侵略戦争を、今度こそ止めよう」と、10〜12月の改憲・戦争阻止!大行進・ぐんまの具体的行動をよびかけた。
 市東さんは翌日千葉地裁で行われる耕作権裁判について、100年耕している土地を奪おうとしているNAAと政府を弾劾。「裁判官はこちらの話を途中までは聞いたふりをしてるんですよ。しかし最後、判決のときになると、特に国策のときはコロッと変わるんですよ」と話し、「第3滑走路を皆さんの税金で造ろうとし、防衛相が『軍事で使う』と明言している。10月8日の全国集会に来れる方は来ていただきたい」と訴えられた。
 会場からの発言も市東さんの闘魂と実力闘争の息吹に触発され熱気に満ちたものになり、群馬合同労組の労働者は、カンパを市東さんに渡しながら「三里塚の闘いが私の原動力になった」と思いを語った。
 実力闘争の思想で具体的に戦争を止める闘いに立とう。10・8三里塚集会から10月反戦闘争、11・19全国労働者集会へ組織しよう。

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