団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3314号04面04)(2023/10/09)


団結ひろば 投稿コーナー

大井町の反戦デモに大反響
 東京中部ユニオン K

 9月30日、「いのち守る!改憲・戦争阻止!大行進中部・南部の会」主催の「戦争とめよう!岸田倒せ!大井町反戦デモ&集会」が行われ、90人が結集した。ウクライナ反戦・原発汚染水海洋放出阻止・岸田打倒の闘いを最先頭で担ってきた青年・学生・女性が全体をリードした。
 冒頭、世界の労働者によるストライキのDVDが上映された。海外の闘いと共に、そごう・西武労働組合のストライキが紹介され、熱気は一気に高まった。
 基調報告は自治体労働者の仲間からだ。米帝の大没落の中でウクライナでの戦争が始まり、これを止める闘いとして各地域での反戦デモがあり、11・19日比谷野音に大結集して岸田を打倒しようと呼びかけた。
 激動期の実力闘争に勝利してきた全学連の学生からの決意表明に続いて、関東大震災100年を踏まえて在日外国人差別の問題、原発問題、マイナ保険証、羽田低空飛行の問題などの訴えがあった。
 最後に、改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の森川文人弁護士が、労働者の団結で戦争を阻止する闘いをやろうと提起し、参加者は決意固くデモに打って出た。
 大井町駅へ向かうデモでは、あちこちでスマホで撮影し、手を振る住民の姿が見られた。
 今ほど闘いが求められている時はない。社会を動かしているのは労働者だ! このことを確信し、11・19集会へばく進しよう。

解雇撤回へAGC本社行
 旭非正規職支会支援共闘会議動 鎌田由子



 9月14日午後、旭非正規職支会支援共闘会議は、解雇から8年を超えて不屈に闘う旭支会の解雇撤回を要求するAGC本社行動に取り組んだ。AGC本社は今回も申入書の受け取りさえ拒否! 東京駅北口に停めた宣伝カーからのアピールが丸の内に響き渡った。
 動労千葉の佐藤正和副委員長が訴える。「AGC・旭硝子(ガラス)は、労働組合結成から1カ月で全員解雇。それから兵糧攻め、告訴・告発、仮処分、損害賠償請求などで労働組合つぶしを続けてきた。岸田政権は戦争に突き進んでいる。戦争こそ命をも奪う最大の労働者の使い捨てだ。11・19集会に集まろう!」
 韓国サンケン労組の廃業争議を支援してきた労働者が日韓連帯で闘おうと呼びかけ、全学連の学生は「AGCは戦闘機の防弾ガラスを作り戦争に寄与、植民地下の朝鮮で徴用工を使ってばく大な利益を生み出し、戦後も朝鮮戦争特需で〝幸運にも大きな利益を得た〟、それが旭硝子の誇るべき歴史だと公々然と社史に書いている」と暴露した。
 9月27日朝、鶴見・弁天橋にあるAGC横浜テクニカルセンター(旧AGC京浜工場)でビラを配布した。
 次回AGC本社行動は10月26日、午後3時30分に東京駅丸の内北口集合。

「優生思想」徹底弾劾し集会
 京都 朝霧広巳

 9月10日、大阪市の住之江会館で「障がい者と共に生きる会」主催の集会が80人の結集で大成功した。
 岸田政権はウクライナ戦争から始まった世界戦争情勢の中で「優生思想」を振りまき、障がい者を労働力として資本に、国に役立つ障がい者を戦争に動員するための新たな分断を画策している。そのイデオロギーが「優生思想」だ。障がい者解放運動は新たな路線的形成を確かなものとして、戦争攻撃と最先頭で闘うことが求められている。
 集会では「介護保障を考える弁護士と障害者の会全国ネット」の長岡健太郎弁護士が、この間闘われている旧優生保護法裁判(不妊手術強制賠償請求)の経緯について報告し、「根っこに共通したもの(戦争)が見えて、運動のこれからの闘いの視点として優生思想を取り上げた」とまとめた。
 事務局からは障がい者の戦争動員について、戦前の教訓から「国家総力戦に取り込まれてしまうのは、闘う勢力が解体させられる時」であり、差別の元凶が戦争であり、戦争を止め、資本主義を打倒することが決定的と提起された。
 続いて八尾北医療センター労働組合、地元の作業所の仲間、「生産性がない」と解雇攻撃等を受けている関西合同労組に結集する複数の仲間から実践的な報告がされた。最後に豊中市職の深町加代子さんが「集会の勝利の地平で11・19労働者集会の総決起へ」と締めくくった。

原発事故が生んだPTSD
 元精神科医療労働者 櫛渕秀人

 2011年の福島原発事故は人間の生活と命に多大な困難をもたらしました。蟻塚亮二医師の著書『悲しむことは生きること―原発事故とPTSD』(風媒社)は、事故による精神的影響と心の変容を明らかにしています。PTSDとは「命を脅かされるような出来事を体験し、目撃し、聞くことによる強烈な記憶」であり「心(脳)の深いところに保存され、原体験と類似した出来事が引き金となって......ストレス反応を引き起こす」のです。ストレス反応とはフラッシュバックや悪夢、不眠、うつ、感覚過敏などを言います。
 被災地の人たちの精神的苦痛と不調は多岐にわたります。福島県では不登校、児童虐待が増加し、若者の自殺率も全国一です。4回以上でメンタルヘルスが悪くなる避難回数は浪江町津島地区の人で平均4・65回、震災関連死をした人は6〜7回。避難先ではいじめも多発しています。多くの福島の人たちはふるさとを追われました。生まれ育った土地だけでなく、地域の祭り、方言、伝統芸能など地域の人とのつながり、山の形、空の青さ、空気の味や匂い......原発事故はこれら全てを奪いました。
 沖縄での臨床経験から沖縄戦とPTSDについて明らかにした蟻塚医師は12年に福島県相馬市にクリニックを開設し、原発事故被災者の支援に乗り出しました。蟻塚医師は言います。「被災地住民の悲しみを伝え、彼らが震災後の人生を生きた証しを伝える」と。

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