虐殺に加担する日本共産党 パレスチナ人民の解放闘争を 「暴力の悪循環」と罵り敵対

週刊『前進』04頁(3318号03面02)(2023/11/06)


虐殺に加担する日本共産党
 パレスチナ人民の解放闘争を
 「暴力の悪循環」と罵り敵対


 アメリカ帝国主義=イスラエルによるガザに対する前代未聞の極限的な侵略戦争・大虐殺に対して、全世界で怒りの闘いが高まり、パレスチナ人民との連帯を求める声が続々と広がっている。この時にあたって、日本共産党はパレスチナ人民の10・7蜂起に非難の声を上げている。これはパレスチナ人民の闘いへの敵対であり、米帝=イスラエルによるパレスチナ抹殺攻撃への公然たる加担である。

「双方の自制を」と侵略者を免罪

 日本共産党の志位和夫委員長は10月10日、「暴力の悪循環を止める自制を強く求める」と題する談話を発表した。そこでは、「ハマスの無差別攻撃と民間人の連行は、国際人道法の明白な違反であり、いかなる理由があっても決して許されず、強く非難する」とし、その後に、イスラエルの「おびただしい犠牲を生む無差別の攻撃は、占領下にあって保護されるべき人々に対する集団的懲罰であり、正当化できない」と続き、「暴力の応酬の悪循環を止めるため、双方は最大限の自制をすべきである」というものになっている。民族抹殺を狙う米帝=イスラエルの極限的暴力に必死に抵抗する人々への一片の共感もなく、帝国主義に完全屈服するものである。
 75年間にわたってパレスチナの地を侵略し、パレスチナ人民から土地を奪い、無数の虐殺を繰り返しているのは誰なのか。これに対する不屈の抵抗闘争、民族解放・革命戦争としての10・7蜂起は、パレスチナ人民のやむにやまれぬ渾身(こんしん)の決起であり、全世界の労働者階級、被抑圧人民を覚醒させた感動的決起である。志位は、米帝=イスラエルと「国際社会」なる支配階級の立場に立って、この闘いに敵対しているのである。
 マスコミは「ガザを実効支配するハマス」という言い方で、あたかも無法な集団であるかのように報ずるが、ハマスは2006年のパレスチナ議会選挙でヨルダン川西岸・ガザの両地区でファタハに勝利し、自治政府にハマス政権が誕生したのだ。和平に反対するパレスチナ人民の根底的な怒りが結実したのである。
 ところが、この政権をイスラエルも米帝も、そして日本帝国主義も承認せず、それどころか米帝=イスラエルはファタハに武器援助を行ってハマスとの内戦をあおるとともに、ハマスの議員や活動家を逮捕・収監したり、ガザに追放するなど、悪辣(あくらつ)な手段でハマスへの攻撃を強めてきたのである。それによってパレスチナは、ヨルダン川西岸とガザに分裂させられたのである。そして、ガザを米帝=イスラエルは徹底的に破壊し、虐殺を繰り返し、人民の生活が成り立たないような、文字通り「天井のない監獄」にしてきたのである。
 日本共産党はこういう理不尽なことが行われてきたことをどう考えるのか。10・7蜂起は、こうした現実への人民大衆の積もり積もった怒りの爆発だった。その怒りがどれほど深く重いものであるかを少しでも想像したら、志位のような発言(談話)はできない。
 「暴力の応酬の悪循環」「どちらも暴力はいけない」などと説教をたれるのは、現にジェノサイドを強行しているイスラエルの免罪であり、その暴力への加担である。

パレスチナ侵略を容認する志位

 志位談話は、「中東和平をめざす三つの原則」として「①イスラエルの占領地からの撤退②パレスチナ独立国家樹立を含む民族自決権の実現③両者の生存権の相互承認」を掲げ、「これらは、国連の一連の決議にみられるように、国際的なコンセンサス」だと言う。
 これは、パレスチナ解放機構(PLO)を屈服させた1993年オスロ合意の路線であり、パレスチナの土地から暴力的にパレスチナ人民を追放して作られたイスラエルを承認する立場であり、パレスチナ人民の帰還権を認めない屈辱的な原則であって、断じてパレスチナ人民の要求ではない。現に占領地の野放図な拡大もパレスチナ民族自決権の侵害も平然と強行されていることを「国際社会」は容認している。志位が依拠する「国際社会」は、一貫してイスラエルのあらゆる非道を容認してきた。日本共産党はその末席に連なっているのである。
 志位は10月26日の衆院本会議代表質問で、岸田に対し、「イスラエル、パレスチナ双方との関係を最大限に生かし、停戦に向けた交渉を促すべき」などとお願いしている。日帝は米帝とともに、一貫してパレスチナ人民の解放闘争に敵対してきた。「人道的休戦」を求める国連総会決議案にすら棄権した。今日危機を深める中で、日帝は中国侵略戦争に向かって大軍拡、戦争準備、改憲策動を強力に進めている。この時に、パレスチナ問題で岸田に外交努力をお願いするなどとんでもないことである。

共産党と決別し共に反戦闘争へ

 今こそパレスチナ人民と連帯し、米帝=イスラエルとこれに加担する日帝を打倒する反戦闘争に立ち上がろう。反戦闘争に敵対する日本共産党を打倒しよう。
 日本共産党の党員、支持者のみなさん。パレスチナ人民の解放闘争に心を動かされるなら、これに連帯してともに帝国主義打倒へ闘おう。人民の実力闘争、革命闘争に敵対する日本共産党と決別し、自国政府を打倒する反戦闘争に立ち上がろう。11・19労働者集会に集まろう。

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