大行進埼玉 ミサイル避難訓練を許すな 小学生動員に怒りの抗議

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週刊『前進』04頁(3327号03面02)(2024/01/15)


大行進埼玉
 ミサイル避難訓練を許すな
 小学生動員に怒りの抗議

(写真 神保原小学校の前でミサイル避難訓練に抗議【12月19日 埼玉県上里町】)


 昨年12月19日、埼玉県の上里町立神保原小学校を会場に国、県、町共同の「弾道ミサイル想定住民避難訓練」が強行された。これに対し改憲・戦争阻止!大行進埼玉、県内の市民団体、群馬の仲間など約40人で抗議行動を闘った。
 私たちは県内の上里町と小川町での実施予定が明らかとなった9月以降、県や町への中止申し入れ、情報公開請求、地域へのビラまきなどを行ってきた。
訓練中止を強制その中で今年1月に訓練を予定していた小川町が11月、住民の反対や「受験前の子どもたちへの配慮」で中止を決定した。全国初の事態である。
 これに対し大野元裕埼玉県知事は直後の定例会見で「人命を軽んじる決定だ。(被害が出たら)人災だ」と非難・恫喝。さらにガザ大虐殺を続けているイスラエルを「平素から訓練を行っているから被害が少ない」と賛美した。私たちは12月16日、大野知事に発言の撤回と訓練中止を求める怒りの埼玉県庁デモを50人で打ち抜いた。

実体は軍事訓練

 19日の訓練当日午前にはJR神保原駅から上里町役場に向かってデモ行進。途中、女性がベランダから手を振ってくれた。各団体の代表者が町にあらためて中止を要請し、役場前で抗議のアピールを行った。
 その後、神保原小に移動し、抗議のスタンディングを開始した。校庭では職員がカメラまで持ち込み、児童を取り囲んで「視察」。校内に「訓練、訓練、ただいま弾道ミサイルが発射されました。児童の皆さんはただちに身を守る行動をとって避難してください」と放送がかかり、一斉に児童たちが体育館へ走っていく。背筋がゾッとする異様な光景だ。抗議団は黙っていられず「軍事訓練やめろ! 子ども、住民を戦争に動員するな!」と声を上げた。右翼が妨害してきたが、怒りの声で圧倒した。
 訓練前、私たちに廊下から「戦争反対」「頑張ってください」と手を振ってきた子どもたちに折り鶴を折らせ、国、県の担当者や町長に渡す「振り返り会」なる儀式も行われた。その中央には「日の丸」が飾られている。何が「平和教育」か! 銃後の少国民づくりではないか。
 今年度、全国44カ所でこうした「訓練」が予定されている。北朝鮮や中国、ロシアへの敵対感情・排外主義を植え付ける侵略への動員攻撃そのものだ。「訓練」に対する一連の闘いは、戦後の「地方自治」をも破壊する戦時体制の姿を暴いた。また「沈黙」を打ち破る絶対反対の闘いは、地域の広範な決起をつくり出すことも明らかとなった。岸田打倒、中国侵略戦争を内乱へ、ミサイル避難訓練反対の闘いに立とう!(改憲・戦争阻止!大行進埼玉 宮部ゆり子)

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1・15ミサイル避難訓練反対闘争
 1月15日(月)正午 JR東中野駅西口集合
         午後2時 デモ出発
 主催 改憲・戦争阻止!大行進東京、大行進・中野

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