君たちの闘いが未来開く 弾圧と不屈に闘う獄中同志からのメッセージ 大坂正明さん

週刊『前進』04頁(3337号01面02)(2024/03/25)


君たちの闘いが未来開く
 弾圧と不屈に闘う獄中同志からのメッセージ
 大坂正明さん


 沖縄と連帯し、獄中で戦争絶対反対を貫く大坂正明さんの新入生に向けたアピールが寄せられました。大坂さんは千葉工業大学在学中の1971年、沖縄米軍基地を永続化する沖縄返還協定に反対し、11・14渋谷デモを闘いました。デモと衝突した機動隊員の死亡に関し「殺人罪」をでっち上げられ、2017年に不当逮捕。東京地裁は昨年12月、無実の立証を無視して懲役20年の不当判決を下しました。控訴し不屈に闘い抜く大坂さんは、獄中から反戦闘争・沖縄闘争の爆発を呼びかけています。(編集局)
 新入生の皆さんは、資本主義の没落からの延命策である新自由主義のもと、激しい競争にさらされ、大きな格差や露骨な差別が横行する社会で生まれ育ってきました。そしてこの国で語られる民主主義とか人権といったことは、言葉だけ・形だけでしかありません。皆さんはこうした社会を変革したいと思いませんか?
 私たちは競争するのではなく、共同性に満ちた社会を、格差もなく差別もない社会をつくりたいと考えて闘っています。今その闘いを絶対反戦闘争と階級的労働運動に集中して闘っていますが、皆さんも共にこの闘いに立ち上がることを訴えたいと思います。
 現在、全国各地で反戦闘争が繰り広げられていることはご存じでしょう。世界の戦争を止める道は世界の労働者民衆が一つにつながって、それぞれ自国政府のあらゆる戦争政策に反対し、食い止めることです。
 日本では岸田政権によるウクライナとイスラエルへの加担をやめさせるとともに、「中国や北朝鮮による侵攻」といった危機をあおって戦争体制づくりを進める政策に対して、妥協することなく絶対反戦闘争として闘うことです。
 日本で反戦闘争を進める上で重要なことは、日米両政府による沖縄に対する差別・抑圧の圧政とそれに対するウチナンチュ(沖縄の人々)の闘いの歴史と現状を理解することです。そのための学習にぜひ取り組んでもらいたいと思います。
 今沖縄では辺野古新基地建設を始め基地の増強と兵士の増員、攻撃型ミサイル基地建設などが進められ、さらに連日実戦的訓練が行われています。こうした攻撃に対する反対闘争に共に立ち上がってください。
 また本土でも基地の強化や軍需産業の育成とともに、全国のインフラを軍事的に自由使用する攻撃などがかけられています。首都圏では三里塚が一つの焦点となっていますが、新入生の皆さんには、この三里塚闘争についても歴史と現状を学習してほしいと思います。これを知れば農地と農業を守ってひたむきに闘う三里塚農民の姿に、きっと胸を打たれるでしょう。
 皆さんは、近い将来引き起こされる戦争にかり出される世代です。開戦を決定するのは政治家を名のる老人たちですが、敵国とされる兵士や民衆と戦場で殺し殺される戦闘を強いられるのは青年たちです。こんな理不尽を許せますか。
 青年たちの未来は青年たち自身で決めるべきです。皆さんも自分の未来のために立ち上がってください。
 私は半世紀前に闘った沖縄闘争への弾圧の中で懲役刑の判決を受け、現在、獄中で闘っています(控訴中)。私への攻撃は闘う人たちに恐怖を与えるためのみせしめです。こんな恫喝にひるむことなく仲間が団結して闘っていけば、必ずはね返すことができます。
 共に闘いましょう。

1949年生まれ。北海道帯広市出身。71年11・14渋谷闘争で「殺人罪」をでっち上げられ指名手配46年。2017年5月に不当逮捕。東京拘置所在監

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