3・31三里塚 軍事空港化粉砕へ団結 第3滑走路・機能強化粉砕を

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週刊『前進』04頁(3339号01面02)(2024/04/08)


3・31三里塚
 軍事空港化粉砕へ団結
 第3滑走路・機能強化粉砕を

(写真 集会の熱気そのままに芝山文化センターから三里塚反対同盟を先頭に芝山町周回デモに出発【3月31日】)

 三里塚芝山連合空港反対同盟主催の芝山現地闘争が3月31日に行われ、全国から345人が結集した。
 ビデオ上映の後、太郎良陽一さん、宮本麻子さんの司会で集会が始められた。反対同盟を代表して東峰の萩原富夫さんが主催者あいさつに立った。岸田政権が中国との戦争準備を進め、成田でも軍事空港化を念頭に新滑走路建設などの計画を進めていることを弾劾し、「三里塚は大きな課題を背負って闘っていく」と決意を表した(別掲)。
 連帯あいさつの最初に動労千葉の関道利委員長が登壇し、ジェット燃料貨車輸送阻止など労農連帯の歴史を振り返った。そして今春、JRダイヤ改定阻止の48時間ストを闘ったことを報告し、「南台農地を死守し、空港廃港まで闘おう」と締めくくった。3・11反原発福島行動実行委員会の椎名千恵子さんは、三里塚と連帯して反戦・反核・反原発を闘う決意を表した。
 ひときわ大きな拍手の中を敷地内・天神峰の市東孝雄さんが登壇した。そして「体の続く限り天神峰で農業を続ける。裁判以外でもできることをやる」と農地死守の不動の決意を述べ、支援を訴えた(別掲)。
 反対同盟顧問弁護団が、耕作権裁判で成田空港会社(NAA)を追いつめたことなどを報告し、現地実力闘争と一体で南台農地を守り抜く決意を表した。市東さんの農地取り上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会が、反対同盟と共に勝利まで闘うことを表明した。全国農民会議の小川浩さんは、食料・農業・農村基本法改悪案、食料有事法案の国会提出を弾劾し、「福島・沖縄・三里塚の連帯にこそ、農民の生きる道がある」と訴えた。
 続いて反対同盟の伊藤信晴さんが「機能強化粉砕に向けた戦闘宣言」と題し、芝山町での移転強要攻撃の激化を報告した。移転対象住民の3分の2が代替地に移るのを拒否しているという。農業が続けられないなら町外に出て行くしかないという地域崩壊の現実だ。伊藤さんは故市東東市さんの闘魂を自らのものとして断固闘う決意を表明した。
 続いて空港周辺住民2人が登壇し、機能強化による騒音激化、生活破壊に対して4地区150人の住民が原告となって深夜早朝の飛行差し止め訴訟に立ち上がっていることを報告した。
 共闘団体の初めに、矢嶋尋全学連副委員長が発言した。市東さんが強制執行に怒りを燃やし、耕作権裁判で「今後も農業を続ける」と宣言したことに応え、「反対同盟と共に実力で闘う」と表明した。矢嶋さんの「連帯し、侵略を内乱への24年決戦を共に闘おう」との高らかな訴えに、会場の熱気は最高潮に達した。
 集会の最後に太郎良さんが行動提起を行い、耕作権裁判(次回5月13日)の傍聴、7・7農楽まつりへの結集、国交省と千葉地裁あての二種類の空港拡張反対署名の取り組みを訴えた。
 反対同盟を先頭に芝山町中心部を通るデモに出発。宣伝カーからは宮本さんが「南台農地死守、空港機能強化粉砕」「芝山廃村化を許さない」「戦争反対!」の訴えを一帯にとどろかせた。畑と住宅の地域に分け入っていくと、住民がデモに注目。周回デモを貫徹し芝山町の空気を「空港絶対反対」に塗り替えた。

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南台農地死守する
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 昨年の強制執行から1年。皆さんの力のおかげで元のように農業ができるようになりました。今、耕作権裁判が佳境にきています。私の証言の後にNAAは「畑はどうですか」と。ああいう不誠実極まりない態度は許せない。私には南台農地がある。体の続く限り天神峰で農業を続けていきたいと思います。

新滑走路は軍用だ
 敷地内東峰 萩原富夫さん

 沖縄全体が軍事基地になろうとしています。九州・四国でも自衛隊が港や空港を戦争に使えるよう整備が進められています。成田では軍用と言うほかない3500㍍の2本の滑走路を新たに造ろうとしています。戦争が始まる段階で大軍事拠点として完成しようとしています。三里塚は大きな課題を背負って闘います。

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