ジェノサイド今すぐやめろ 10・7蜂起2年 イタリアで200万ゼネスト
週刊『前進』04頁(3417号03面02)(2025/10/13)
ジェノサイド今すぐやめろ
10・7蜂起2年
イタリアで200万ゼネスト

(写真 「ジェノサイドを止めろ! イスラエルに協力するな!」。極右・メローニ政権と対決し、200万人が敢然とゼネストに決起【10月3日 ローマ】)
イタリアで10月3日、イスラエルによるジェノサイドの停止、ガザ救援船団「グローバル・スムード」への襲撃・拿捕(だほ)弾劾、虐殺の共犯者メローニ政権打倒を掲げてゼネラルストライキが行われた。200万人以上の労働者が参加し、「すべて止めろ!」のスローガン通り港湾、鉄道、バス、高速道路、大学などを停止させた。
前日にイスラエルによる船団への襲撃の報が入ると、労働者・学生は直ちに街頭に出るとともに駅の占拠なども開始。3日、翌4日と連続で、過去数十年で最大のデモが行われた。
ジェノサイド反対のゼネストは9月22日に職場労働組合連合(USB)や職場委員会全国連合(S・I・Cobas)など戦闘的労働組合の呼びかけで1回目が行われたが、それが帝国主義的労働運動のナショナルセンター・イタリア労働総同盟(CGIL)傘下の労働者の共感を呼び、約40万人が参加した。
純然たる政治闘争、しかも反戦闘争に組合員が決起したことに恐怖したCGIL指導部は自らゼネスト指令を出し、闘いを愛国主義的枠に流し込む策動を始めた。だが、労働者は幹部の思惑を超えて決起し、10月4日にはローマで100万人、全土で150万人のデモ隊が10・7蜂起に断固として応え、自国政府打倒の闘いを求めたのだ。参加者たちは、ドイツ占領軍やムッソリーニ政権と戦ったパルチザン戦争の歌「ベッラ・チャオ」を斉唱した。
トルコ・イスタンブールでも、エルドアン独裁政権の弾圧と対決し、同政権がイスラエルにアゼルバイジャン産石油など多くの物資を供給していることを弾劾する100万人のデモがかちとられた。フランスやイギリス、スペインでも歴史的な決起が起きている。
重圧を打ち破り情勢ぬり変える
ドイツ・ベルリンでは9月28日、ドイツ独特の巨大な重圧をついに打ち破り、10万人のパレスチナ連帯デモがかちとられた。戦後ドイツ帝国主義は日帝と同じく、ナチ幹部戦犯の大部分を政府・軍・警察の要職につけてきたことを覆い隠すためにも、「イスラエル支援=ホロコーストの贖罪(しょくざい)」と問題をすり替え、「イスラエル批判=反ユダヤ主義、差別主義」とすることを国是にしてきた。多くの左翼もこの欺瞞(ぎまん)と激しい弾圧に屈してきた。だがついにそれが打破されて大隊列のデモが組織され、世論調査のレベルでも「イスラエルがジェノサイドをしている」との回答が過半数を大きく超えた(9月17~18日の調査で62%)。
イスラエルを使った中東支配・世界支配の総本山である米帝足下でも、あいまいさのない連帯を貫いた大学占拠闘争やデモの激突を重ねた末に同様の逆転がかちとられている。この不屈の闘いと連帯し、日本から世界革命を切り開こう。