全国交流集会発言(要旨) 国際的連帯の力示す

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週刊『前進』04頁(3443号03面01)(2026/04/20)


全国交流集会発言(要旨)
 国際的連帯の力示す

(写真 在日ミャンマー人の呼びかけに応え、軍事独裁政権打倒の「春の革命」勝利を誓って3本指を掲げた【4月12日 東京都世田谷区】)

基調報告

高市の戦時入管体制粉砕を
 入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会 鎌田由子さん

 イラン侵略戦争が激しさを増し、まさに世界戦争・核戦争の危機が迫っています。この戦争の元凶はアメリカ帝国主義・トランプです。中国スターリン主義も反革命的に介入し、戦争情勢を激化させています。ミャンマー民主化に2021年2・1クーデターで襲いかかった独裁軍を支えているのも中国スターリン主義です。「闘う中国・アジア人民と連帯し、日帝の中国侵略戦争を内乱へ」の闘いを反帝・反スターリン主義世界革命の巨大な突破口として勝ち取りましょう。
 日本はイラン侵略戦争の当事国です。イランにトマホークを撃ち込んでいるイージス艦や地上作戦のための強襲揚陸艦が、日本の横須賀や佐世保、沖縄の米軍基地から出撃しています。高市の手はトランプ同様、血にまみれています。そして、中国侵略戦争の最前線である「第1列島線」での主力を担うという絶望的な選択に踏み込もうとしています。中国―アジアで2千万人を虐殺した侵略と戦争の歴史を居直り、再び中国侵略戦争を行うなど絶対に許すことはできません。

「外国人対応策」は国内階級戦争

 日帝・高市政権が進める入管体制こそ、中国侵略戦争ができる戦争国家づくりです。高市政権が発足直後から差別・排外主義を振りかざして推進してきた外国人政策の総まとめが、1月に決定された「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」です。全項目が「国民の安全・安心のための取り組み」とされていますが、私たちの「安全・安心」を脅かしているのは外国人ではなく高市です。トランプです。帝国主義です!
 この「外国人対応策」は中国侵略戦争に向けた国内階級戦争の開始です。〈日本社会のルール・国益を脅かす外国人〉を「排除せよ」とあおる対極で、日本労働者階級を愛国主義・国家主義イデオロギーで取り込み、中国侵略戦争へと駆り出そうというのです。
 「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」は、難民認定の処理期間の半減、強制退去を拒む「送還忌避者」を現在の約3100人から半減させるなどの数値目標を30年末までに実現するとしています。難民申請中でも強制送還を可能にした改悪入管法が24年6月に施行され、昨年7月には20年以上日本で暮らしてきたクルド人が強制送還されるなど、仮放免中の難民申請者の強制送還が激増しています。特にミャンマー出身者の難民認定は軍事クーデター以来最少になりました。ミンアウンフライン独裁政権を支持する高市政権の姿勢を強く示しています。
 「外国人対応策」とは「ゼロプラン」を柱に、日本での外国人の生活全般を省庁・自治体が横断して治安管理の対象とするものです。文字通り戦時体制への移行です。また、「土地取得ルール化」自体が戦争の一環に他なりません。
 このような外国人政策を実施するために3月10日、入管法改悪案が閣議決定されました。「テロや不法就労の防止、上陸審査の円滑化」を掲げた電子渡航認証制度(JESTA)新設(28年度導入)と、永住許可申請や他の資格の変更・更新の手数料の上限引き上げが狙われています。
 また、省令による運用改悪で、仮放免者の運転免許更新の禁止や、事業を営むための資本金要件の3000万円への引き上げが強行されています。「外国人なら何をしてもいい」という植民地主義的迫害そのものです。
 永住権剝奪(はくだつ)の要件緩和を盛り込んだ24年6月の改悪法も27年施行が狙われています。中国侵略戦争で「敵性外国人」とされる在日中国人を狙った予防反革命弾圧です。また、三重県知事は撤廃した国籍条項を復活させようとしており、茨城県では今年度予算に「不法就労の外国人に関する情報提供者に『通報報奨金』を支払う制度」が盛り込まれました。

血債の思想貫き侵略戦争阻もう

 日本は過去も現在もアジア唯一の帝国主義国です。日本労働者階級が日帝との闘いに負けて戦争に駆り出され、自分が殺されるだけでなく被抑圧民族人民の虐殺者にさせられる----この歴史を繰り返すわけにはいきません。
 戦前の侵略と植民地支配をそのまま引き継ぎ(実際に戦前の特高警察が戦後入管職員となった!)、「外国人は煮て食おうと焼いて食おうと自由」(池上努・元法務省入国管理局参事官)という差別・排外主義を貫いているのが入管体制です。それが今や戦時体制へと転換し、在日外国人に襲いかかっています。
 今こそ戦時下で自国帝国主義の戦争に絶対反対で立ち上がる時です。闘う在日外国人を支援・防衛し、ともに闘い抜きましょう。それは中国侵略戦争阻止闘争の中で「血債の思想」を貫き、国際連帯をつくり上げていく闘いです。
 私たちは昨年、運動内の女性差別・性暴力への告発・糾弾の決起をうけとめ、この血債の思想を欠落させてきたことを痛苦に総括し、「闘う中国・アジア人民と連帯し、日本帝国主義の中国・アジア侵略を内乱に転化せよ」の闘いを内実をもってよみがえらせることを誓ってきました。
 中国人留学生・労働者の決起と結合し組織していく闘いは、中国侵略戦争を阻止し、反帝・反スターリン主義世界革命を実現していくための核心的課題です。すでに巨万の人々が動き出しています。国会前を埋める数万人の怒りと合流し、この日本で自国政府の侵略戦争に反対し、日帝を打ち倒す闘いを実現しましょう。全国実は改憲・戦争阻止!大行進の一翼を担い、4~5月安保・沖縄闘争―6・14全国反戦総決起闘争を、闘う中国―アジア人民との共同の闘いとして爆発させる先頭に立ちます。
 日本で私たちが闘うことが、イランの人たちにもものすごい勇気を与えています。「イラン侵略戦争を許すな!中国侵略戦争阻止!入管解体!」の闘いを柱に据えた入管闘争の強化・発展へともに闘いましょう!

在日韓国人スパイ団事件から50年

国際連帯・民主化闘争を力に
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人「11・22事件」当事者 金元重さん

 1975年11月22日に朴正煕(パクチョンヒ)政権の中央情報部(KCIA)が、ソウル大などに通う在日韓国人留学生約20人を、「北朝鮮のスパイ」として国家保安法違反容疑で逮捕したと発表しました。その直後の12月にも逮捕が相次ぎ、より大規模なスパイ捏造(ねつぞう)事件になりました。死刑4人、無期懲役1人、懲役10年2人、7年1人(これは私です)......といった感じで重刑が科せられ、日本で救援運動が燃え上がりました。留学生だけでなく在日実業家、団体役員へのでっち上げも多数発生しました。あわせて在日韓国人政治犯とか、在日良心囚と呼んでいます。
 日本における救援運動は、同窓会などを主体とした個別の救援会、全国的な救援会、当事者や家族・僑胞(きょうほう)の会などで取り組まれました。70~80年代には、死刑判決に対して猛烈な阻止闘争が行われました。私が留学した74年に起こった民青学連事件と、その背後勢力とされた人民革命党事件においては、死刑判決が確定した75年4月8日の翌日に8人の死刑を執行し、「在日だから大丈夫だ」と安心はできない状況でした。
 私の刑が確定して大田(テジョン)矯導所(刑務所)にいた80年ごろ、ソウル拘置所で親しくなった国内学生たちが移監されてきました。そして塀越しに、「日本の総評の労働者たちが、金大中(キムデジュン)先生への死刑判決に抗議して港で荷揚げ拒否のストライキに入ってくれた」と、うれしそうに伝えてくれたんです。韓国に、日韓連帯ストが大きな支援の波として伝わってきた。
 11・22事件のもう一つの重要なポイントは、再審無罪を勝ち取っていることです。90年には、死刑囚から無期になり88年に釈放された李哲(イチョル)さんを中心に「在日韓国良心囚同友会」がつくられ、その活動により2016年にソウルの西大門(ソデムン)刑務所歴史館内に在日政治犯の展示室を設けました。
 大きな転機は、10年代以降、再審申請をした45人全員が再審無罪を勝ち取ったことです。これは80年光州民衆抗争や87年6月民衆抗争を歴史的契機とする民主化運動の成果です。2005年には「真実・和解のための過去事整理基本法」が制定され、調査権を持つ独立国家機関として「真実・和解委員会」が設立されました。10年には同友会の李宗樹(イジョンス)さんが再審無罪を勝ち取りました。私は当初無関心でしたが、その判決文に「いま韓国はこんなになっているのか」と心が動きました。さらに韓国から友人が来て、「なぜ再審申請しないんですか。再審申請をして無罪判決を勝ち取ることは民主化闘争なんですよ」と。そう言われて決意し、12年に無罪を勝ち取りました。
 11・22事件で私たちが勝ち取ったこと、残された課題について思いをはせていけたらと思います。

指紋押捺拒否闘争から学ぶ

〝在日の問題は日本の問題〟 入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会 十亀トシ子さん

 昨年8月から、映画「指紋押捺(おうなつ)拒否」と「在日」の上映運動を首都圏で展開してきました。呉徳洙(オドクス)監督は「指紋押捺拒否」と「在日」の制作を通して、〝在日の問題はすぐれて日本問題だ〟と繰り返し訴えています。上映運動を通して在日人民の決起から学ぶことが非常に重要です。
 日本での指紋押捺拒否闘争は、韓国で全人民的に闘われていた民主化闘争に呼応して1980年の韓宗碩(ハンジョンソク)さんから始まり、日本人も支援しました。日本では天皇代替わりに伴う天皇制攻撃との闘いも全力で闘われていました。在日外国人も天皇制と真っ向から闘いながら、指紋押捺拒否闘争を貫いてきました。最高時には1万6千人の拒否者・留保者がいました。
 外国人登録法は1947年、外国人登録令から始まります。多くは日帝によって強制連行された在日朝鮮人・中国人から一方的に日本国籍を奪う攻撃でした。52年のサンフランシスコ講和条約発効時に外国人登録法が制定されますが、この時に吉田茂は「朝鮮人はすべて共産主義者だから日本人として扱うと深刻な問題が起こる」と主張し、全員の強制送還まで要求しました。日本から在日朝鮮人を一掃することが外登法の狙いだったのです。
 51年には入管令が制定され、これを入管法にする案が70年を前後して4回、国会に上程されますが、連日の闘いで粉砕しました。しかし81年の国連難民条約の批准を口実に82年に出入国管理及び難民認定法として制定され、難民の対応も入管の思うままにしていく体制がつくられたのです。
 しかし、日本の入管体制は在日人民の存在と闘いによって食い破られ続けてきました。連帯して日本人の労働者も必死に闘い、70年安保・沖縄闘争と一体で入管闘争は闘われました。
 「指紋を押したくない、犯罪者扱いはいやだという感情で闘ってきたのではない。日本が再び侵略戦争を起こそうとしている、その姿勢に対して拒否しているのです」----これは指紋押捺を拒否して裁判闘争を闘った韓基徳(ハンキドク)さんの言葉です。そういう危機感をもって闘いを担ってきたということです。
 私たちは70年「7・7」以降、全力で入管闘争を闘い抜いてきましたが、最初のころは入管法24条=退去強制がいつも目の前にありました。闘いの中で少しずつこれを突破し、在日人民との関係を形成していきました。「ゼロプラン」は形を変えた24条攻撃です。
 韓国・民主労総ソウル地域本部との交流が始まったとき、私たちは口々に朝鮮植民地支配の謝罪から始めました。そういう闘いとして国際連帯、特にソウル地本との交流ができあがったと思います。階級的倫理性を堅持し、貫くことで私たちは世界とつながることができます。朝鮮・中国―アジア人民との連帯をかちとり、トランプ・高市の帝国主義を打倒しましょう!

県の「通報制度」必ず撤回させる
 牛久入管収容所問題を考える会 田中喜美子さん

 茨城県は2月18日に「外国人の不法就労」を通報させる「通報報奨金制度」を4月1日から実施すると発表しました。全国でも初めてです。当会は3月25日に茨城県庁前での抗議行動と、県知事への申し入れ・記者会見を行いました。
 この制度は、県が「外国人適正雇用推進」として県民に「不法就労」の情報を県に通報させ、県が茨城県警に通報する、そして摘発に至ったら1万円の報奨金を支払うという制度です。予算は20万円で、茨城県民を密告者にするものです。まったく許しがたい施策だと思います。大井川茨城県知事は、「外国人個人ではなく事業者を摘発するものだから差別にはならない」などと言い訳をしていますが、実際には外国人労働者を見て県民が通報することになるのです。「国籍、外見、言語など属性による通報は想定していない」などと言いますが、では何を見て通報するのでしょうか。根拠のない「外国人が犯罪を起こす」「不法就労が治安悪化の温床」というキャンペーンに他なりません。それは関東大震災の時に起きた朝鮮人虐殺につながるものです。絶対に撤回させなくてはなりません。
 戦争の元凶は帝国主義です。今こそ朝鮮・中国―アジア人民と連帯し、帝国主義の植民地支配と戦争を止める闘いを大きくしていきましょう。当会も体を張って闘います。

在日外国人のアピール

春の革命勝利へ信念もって闘う
 在日ミャンマー人

 独裁政権はミャンマー市民の心理につけ込み、団結と連帯を破壊して弱体化させようとしています。資金や様々なプロパガンダで幻想をつくり上げ、欺瞞(ぎまん)を助長しています。標的である国民統一政府の信用を失墜させ、支持を巧妙かつ露骨に減少させようとしています。私自身も常に革命の本質を見失わないよう注意しています。
 革命を始めるだけでは十分ではありません。革命が進むにつれて、失望や落胆、憂鬱(ゆううつ)が必ず生じます。だからこそ、信念を持って革命を遂行する必要があるのです。信念があってこそ、本質と副次を区別し、時に生じる失望、落胆、憂鬱を乗り越え、やるべきことを正しく行うことができるのです。
 私は邪悪な独裁政権下で育ったため、意識的にも無意識的にも、その影響を多かれ少なかれ受けています。限られた情報の中で、物事の是非、正誤を判断するのは非常に困難でした。
 私は、この「春の革命」に参加し、人権・平等・民主と平和の重要性を心に刻み、独裁政権を打倒し、誰もが命と尊厳を守られる社会を目指し、変化を起こすために活動を続けることを決意しました。

帝とスタの体制打ち破る闘いを
 在日中国人留学生

 米帝・トランプのイラン侵略戦争を絶対に許すことはできません。帝国主義の侵略戦争に怒りを爆発させよう! 米帝・トランプ打倒、日帝・高市打倒の反戦闘争を今から始めましょう。中国スターリン主義・習近平は5月の米中首脳会談を前に、米帝のイラン侵略戦争に反対するのではなく反革命的に介入して戦争を促進しています。帝国主義・スターリン主義の打倒、労働者の国際的団結こそ、不正義の戦争を真に終わらせる手段です。
 日帝は外国人青年を大量に呼び込み、極限まで搾取し、在留資格をわざと不安定なままにしています。入管闘争は、単なるブルジョア人道主義の要求や、収容所の待遇改善を求めるだけのものであってはなりません。国境と入管体制の目的は、労働者の陣営を分断し、自国の労働者と外国人労働者を対立させ、革命の主体の連帯を防ぐことです。われわれはプロレタリア国際主義の旗を高く掲げなければならないのです。
 国内の入管体制に反対する闘争は、世界的な帝国主義の支配と侵略、スターリン主義の抑圧に反対する国内戦線です。われわれは支配階級がつくった国境と分断を打ち破り、全世界の労働者の国際的な連帯によって資本主義の世界体制を粉砕しなければなりません。万国の労働者、団結せよ!

敵は自国にいる 共に世界革命へ
 在日モルドバ人

 高市政権は発足直後から全面的に排外主義やナショナリズムをあおり始めました。メディアやSNSで、「外国人のせいで治安が悪くなった」「外国人が日本人から仕事を奪う」という許しがたい声が聞こえてきます。日本の排外主義の結晶である法務省・入管庁は私たち外国人の生活や労働を妨害しています。ビザの更新料金や永住資格申請の料金を上げる入管法改悪案が出されました。まるで国家による略奪です。高市政権の戦争準備のためには一銭も払いたくありません!
 労働者の怒りを自国の政権ではなく外国人に向け、民族間の憎悪をあおり、労働者人民を戦場へ送り、軍需産業の資本家がもうけ、資本主義が生き延びる----こんなことをこれ以上繰り返させれば、世界戦争・核戦争で人類が滅亡します。
 100年前の第1次世界大戦時、カール・リープクネヒトは「最大の敵は自国にいる」とアピールし、労働者に対して自国の帝国主義者に武器を向け革命を起こすように呼びかけました。ついに到来した革命情勢を歓迎し、反帝・反スターリン主義の世界革命へ闘う時です。民族や国境をこえて皆で差別・排外主義と闘い、ウクライナ戦争、イラン・中国侵略戦争を世界革命へ転化しよう!

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