大分・日出生台 戦車砲弾暴発4人死傷 中国侵略戦争演習の激化で
週刊『前進』04頁(3445号03面02)(2026/05/04)
大分・日出生台
戦車砲弾暴発4人死傷
中国侵略戦争演習の激化で
大分県の日出生台(ひじゅうだい)演習場で4月21日、実弾射撃訓練を行っていた陸上自衛隊の「10式戦車」が暴発し、搭乗していた自衛隊員3人が死亡、1人が重傷を負うという重大事態が発生しました。高市政権の推し進める中国侵略戦争に向けた大軍拡と軍事演習の激化・拡大が決定的な破綻を生み出し、自衛隊員の命を奪った! 断じて許すことはできません。
高市政権が「防衛装備移転三原則」改定による武器輸出の全面解禁に踏み切ったその日の午前8時39分、陸自玖珠駐屯地・西部方面戦車隊配備の10式戦車に装填(そうてん)された「120ミリ対戦車榴弾(りゅうだん)」が砲塔内部で暴発し、搭乗した隊員たちの命を奪いました。
この10式戦車は2010年に導入された陸自の最新鋭装備で、情報共有・指揮統制機能が強化されています。小型・軽量化による敏捷(びんしょう)性向上の反面、防御性能は犠牲にされており、会敵に際して機先を制することができなければ容易に粉砕される弱点を有しています。つまり、設計の段階から乗員の防護という観点はほとんどないのです。また10式は砲弾装填の「自動化」、機敏な小回りを実現する車体転換制御の「自動化」などの性能がうたわれていますが、それは要するに次々と乗員が死に、習熟度の低い者を搭乗させたとしても運用できるよう設計しているということです。「兵士を消耗品のように死なせていく戦場」こそが10式運用の前提です。
そして10式は「武器輸出全面解禁」の柱です。自衛隊元幹部で三菱重工顧問として10式開発に関与した赤谷信之は2023年8月、「10式の『経済性』は米軍のM1エイブラムスやドイツのレオパルトに劣る」と指摘。「単体価値だけでなく継続的運用の可否が重要であり、6500両生産のM1、2300両生産のレオパルトに比して生産数100両の10式は厳しい評価」と断じ、「国が兵站(へいたん)に関与しているか否かの差」だと、国家を挙げた武器輸出の必要性をあおってきました。こうした「死の商人」どもの要望も折り込んで「国営工廠(こうしょう)」設置による継戦能力の増強が推し進められ、その集大成として武器輸出全面解禁となりました。その当日に10式が暴発し、乗員が殺されたのは偶然ではなく、まさに必然的帰結です。
高市は隊員の葬儀にあわせて「国防に全身全霊を捧げられた故人達は日本国の誇りです」と発信しました。使い捨てた隊員の命をなお利用して国家主義を喧伝(けんでん)する、そのおぞましい欺瞞(ぎまん)を断じて許すことはできません! 地元住民からは「国からは安全と説明を受けたが、制御できない事態が起きることが明らかになった」と演習絶対反対の声が上がっています。
反戦反基地闘争を徹底的に闘い、矛盾の高まる自衛隊内部からの革命的反戦決起をも促して、帝国主義打倒へ突き進みましょう!
(改憲・戦争阻止!大行進九州 山本進)