米中首脳会談と中ロ首脳会談 全面的な激突へ動き出した米帝と中国スターリン主義 中国侵略戦争阻止!6・14総決起へ
週刊『前進』04頁(3448号04面01)(2026/05/25)
米中首脳会談と中ロ首脳会談
全面的な激突へ動き出した米帝と中国スターリン主義
中国侵略戦争阻止!6・14総決起へ
5月13~15日、アメリカ帝国主義・トランプは、中国侵略戦争・世界戦争の一環としてのイラン侵略戦争を継続しながら、巨大テック企業トップなど米帝ブルジョアジーの中枢を丸ごと引き連れて北京に乗り込み、米中首脳会談を行った。この米帝・トランプとこれを「熱烈歓迎」してみせた中国スターリン主義・習近平が、台湾、イラン、経済・貿易をめぐって繰り広げた反人民的取引、駆け引きが示したものは何か。それは帝国主義とスターリン主義の、徹底的に反革命的な「相互対立=相互依存」関係の「極致」というべきものである。そして今やこの帝国主義(米帝)とスターリン主義(中国)の相互対立=依存関係がもはや成立不可能となり、米帝・帝国主義と中国スターリン主義とが全面的に戦争的に激突する世界戦争が、完全に不可避となっていることを示したのだ。
習近平の「強気」と中国スターリン主義の危機
今回の米中首脳会談においては、中国スターリン主義・習近平が米帝・トランプに対して「優位」に立ったように報じられている。まず最大の激突点である台湾について、習近平は「台湾問題を適切に対処できなければ、中米両国は対立・衝突して危険な境地に追い込まれる」と述べた。「首脳会談」という場において、米帝・トランプに面と向かって、中国の「核心的利益の核心」である台湾にアメリカが手を出すならば「全面戦争」も辞さないということを突き付けたのである。これはかつてない、すさまじい事態である。これに対し米帝・トランプは、最初から最後まで完全に沈黙し続けた。
また、米帝・トランプは中国に打撃を与えるために始めながら、完全に行き詰まってしまっているイラン侵略戦争について、中国から「ホルムズ海峡開放での協力」や「イランに武器を供与しない約束」の表明などがあったと語っているが、中国側はこの点について一切発表せず、何も言質を与えなかった。そしてトランプが11月中間選挙対策として、米主要企業トップ「全員」を引き連れて行った経済・貿易面での交渉においても「期待」を大きく下回り、とくに最大500機と見込んでいたボーイングの航空機購入の商談は200機にとどまり、同社株は4%も急落した。
習近平は首脳会談冒頭、新興の大国と既存の覇権国が激突して戦争になるといういわゆる「トゥキディデスの罠(わな)」にふれ、米帝を「衰退する覇権国」とみなす発言も行った。
習近平は「トランプ関税」を「レアアース規制」という米帝の決定的弱点を突いてはね返し、一方米帝・トランプの側は、イランでつまずき、国内ではガソリン・物価高騰で支持基盤が揺らぎ、国際的信用も失っている。こうして中国スターリン主義・習近平は、米帝がさらに衰退していくのを見越して、強気になり、自信を深めているというのである。だが、これらのブルジョアマスコミ的論調は、中国スターリン主義をどんどん強大化し、世界を制していく存在であるかのように「美化」し、その「脅威」を宣伝して帝国主義の中国侵略戦争・世界戦争を正当化し、推進していくものでしかない。
確かに中国は巨大化し、米帝の歴史的没落と支配の後退を突く形で、世界的にも経済的・政治的影響力を拡大してきた。だが同時に中国スターリン主義は、米帝以上に深刻な体制的危機、歴史的破産に直面している。中国スターリン主義は、毛沢東的な「自力更正」の一国社会主義建設路線の全面破産から鄧小平の改革開放路線に転換し(1978年)、さらに90年代にそれを加速させて、スターリン主義体制のもとで「資本主義経済」を大々的に導入するという矛盾に満ち満ちた政策をすでに30年以上続けてきた。それがいま完全に国内的にも対外的にも壁にぶつかり、その中で深刻な経済危機、失業、極端な貧富の格差、腐敗のまん延など蓄積された諸矛盾を爆発させ、中国の労働者人民の怒りは爆発寸前に高まっている。そこにおいて米帝・帝国主義から中国スターリン主義を崩壊に追い込むための本格的な軍事的・経済的重圧と「台湾問題」を焦点にした侵略戦争の攻撃をしかけられて、体制存亡の危機に立っているのだ。だからこそ中国スターリン主義・習近平は独裁的体制を強化し、「中華民族の偉大な復興」という大国主義的民族主義、排外主義的愛国主義を扇動し、「台湾統一」をめぐる米帝・帝国主義との軍事的緊張・対立を自らもつくりだして人民の不満を抑えつけ、スターリン主義体制の延命のためならば帝国主義との戦争に踏み切ることも辞さない。だが、絶対に革命だけはやらせないというのがスターリン主義反革命だ。
中国侵略戦争・世界戦争の完遂以外にない米帝
米帝はこうした中国スターリン主義の歴史的破産と危機をはっきりとつかんでいる。しかし、米帝自身が末期的危機を深めている中で、この先何年も中国が経済的にも政治的にも膨張し、軍事的にも技術的にも力をつけていくことを許しておくことはできない。中国スターリン主義は、米中首脳会談から1週間もたたない5月20日にロシアのプーチンを北京に迎え、トランプに対してやったのと「まったく同じ」歓迎式典をやり、「(米の)覇権主義に反対」を掲げて中国とロシアの「戦略協力の深化」「強固な関係」をアピールした。習近平はイランについても「全面的停戦が不可欠、戦闘再開はなおさら容認できない」と言明し、たとえ米帝がイラン・ホルムズ海峡を制圧しようとも、中国は資源大国・ロシアとの「強力な関係」(4年以上続くウクライナ戦争で苦境に立つプーチン・ロシアはますます中国への依存=従属を強める)をもって対抗しうることを示したのである。さらに米帝の中国侵略戦争の「要」である日本帝国主義に対して「新たな軍国主義と再軍備の放棄」を突きつけた。
だが、こうした中国スターリン主義の米帝への対抗は、米帝をますます本気になって中国侵略戦争・世界戦争完遂へと駆り立てることになる。米帝・トランプは中ロ会談と同日の20日に、台湾への武器売却について頼清徳総統と協議する意向であることを表明した。米大統領が台湾総統と「直接対話」を行うのは、1979年の米台国交断絶以来初めてだ。これは中国スターリン主義に対する最大級の挑発である。
米帝が直面している歴史的没落・衰退と深刻な国内危機—分裂・内乱の危機から逃れ出るためには、どんなことがあっても力ずくで「世界の覇者」としての地位を死守しなければならない。そのためには、この米帝の世界支配を脅かす中国スターリン主義をどうしても「今のうちに」打倒し、つぶさなければならないのである。スターリン主義体制のまま経済大国化し、さらに技術大国、軍事大国としても台頭する中国の存在を許しておけば、米帝の世界支配における優位性は確実に揺らぎ崩壊する。だから米帝はこの中国の打倒に向かって、中南米で、中東・イランで侵略戦争を開始し、レアアースでも先端技術でも中国と切り離されたサプライチェーンの確立をめざし、AIや無人機など最新軍事技術の開発を猛然と進め、日帝、台湾、フィリピン、さらに韓国やオーストラリアを動員しての「第1列島線」を「前線」とする実戦演習を繰り返し、中国侵略戦争を完遂する継戦能力の形成に総力をあげている。これが実際に起きていることだ。まさしく米中首脳会談、さらに引き続いて開催された中ロ首脳会談は、米帝を中国侵略戦争・世界戦争の完遂へ突き動かし、帝国主義とスターリン主義の世界戦争を決定的に加速させている。革共同10回大会の二つのスローガンで闘うことがいよいよ死活的になっている。
中国侵略戦争を「唯一の活路」とする日帝の危機
日本帝国主義・高市政権は、米帝の中国侵略戦争・世界戦争を自ら先頭に立って遂行することに帝国主義としての延命をますますかけざるをえない。中国侵略戦争が今や日帝の「唯一の活路」となっているのだ。日帝の体制的危機は大破局に向かっている。イラン侵略戦争・ホルムズ海峡封鎖の長期化による石油危機と物資欠乏(ナフサ危機)、果てしなきインフレ、円安、財政悪化、長期金利上昇(国債費増大とさらなる財政悪化)——これらの経済的危機の全面的爆発は、金融緩和継続と財政拡張でばらまかれた大量のマネーのAI・半導体や軍需株への流入による異様な株価暴騰、物価高対策の補助金などで覆い隠されているが、それは必ず限界に達して破裂する。いま日帝・高市がやっていることは、安保3文書改定―改憲で大軍拡をやり、国力すべてを戦争に投入し、中国侵略戦争に突入するまでの「時間稼ぎ」である。戦争そのものに突入するまで労働者階級人民の憤激の爆発をどんな手段をとってでも押さえつけ、どんなに破綻的であろうとも米帝と一体で中国侵略戦争に突入し「勝利」すれば、帝国主義として復活できる、それ以外に道はないと決断している。日帝が陥っている破局的現実を見るならば、それ以外の選択はないのだ。まさに日帝が日帝として生き延びていくために、日帝は米帝の中国侵略戦争・世界戦争を自分自身の戦争として、その最前線で「血を流し」(実際には労働者人民の血を流させて)戦うのである。
帝国主義こそ侵略と戦争の根源であり、この帝国主義の体制をそのままにして「平和外交」か「軍事・戦争」かの選択があるかのように説く日本共産党スターリン主義は、帝国主義の最悪の擁護者であり、帝国主義打倒の反戦闘争と革命の敵対者だ。帝国主義を世界革命によって打倒することを放棄し、帝国主義に対する反人民的取引と軍事的対抗をもって帝国主義世界戦争を促進する中国スターリン主義の打倒が絶対に必要だ。労働者階級人民は、自分たちを支配し搾取し、命をも奪っていく帝国主義の延命のための侵略戦争で血を流すことを拒否し、帝国主義打倒の革命のために、闘う中国―アジア人民、パレスチナ・イラン―中東人民との連帯をかちとるために、自らの解放のためにこそ、血を流してでも闘うのだ。それが「血債の思想」であり、「連帯し、侵略を内乱へ」の闘いであり、それ以外に帝国主義下のプロレタリアート人民の解放はない。以上のことを徹底的に訴えて、革命的決起を開始している青年・学生・女性を先頭に、イラン侵略戦争阻止、中国侵略戦争・改憲阻止! 高市政権打倒の6・14全国闘争―首相官邸デモの戦闘的大衆的爆発をかちとろう。