3・26控訴審第1回弁論へ 反対同盟の新年アピール

週刊『三里塚』02頁(0886号01面02)(2014/01/01)


 3・26控訴審第1回弁論へ
 反対同盟の新年アピール

 全てかけ農地死守 

「48年の闘いは正しかった」 ●事務局長 北原鉱治さん

 2013年、三里塚は大きな勝利を闘いとったと思う。市東孝雄さんへの理不尽極まりない農地取り上げの攻撃に対して、いまだかつてない闘いをやったと自負できる。かつてない規模の宣伝戦をやりぬいた。私自身も闘ったが周辺地域へのねばり強い訴えかけ、これも従来の水準を超えたと思う。辻立ち演説を何度も行った。家の中で聞いている。中には表に出てきて激励してくれる人もいた。こうした闘いで「仮執行宣言」を付けさせなかった。1万2千人という全国のみなさんの奮闘と応援に感謝している。
 今度は東京高裁だ。3・23全国集会そして3・26第1回弁論にむけ反対同盟は、決戦の年として、決意を固めている。すべてをかけて市東農地裁判の控訴審に勝利する。市東さんの家は、おじいさんが開墾し、3代100年もの間耕し続けてきた。これ自体が大変なことだ。そのかけがえのない農地を、破綻した空港用地のために奪うなど言語道断、絶対に許さない。
 秘密保護法制定の攻撃を見て、ますます、第2次大戦前の状況に近づいたと危機感を抱く。三里塚は人間の生きる権利を主張してきた闘いだが、48年目を迎えて、その責任はますます大きい。三里塚が先頭になって、安倍政権の打倒へ、その憲法改悪・戦争へ向かった政治を何としても止めよう。
 私は人間としての生きざまをかけて、闘いの先頭に立つ。TPPにも断固反対する。今、自分たちが立ち上がらなければ未来はない。私が、この道を選んできたことに後悔はないし正しかったと胸を張れる。

 霞が関に攻め上る

 「減反廃止に怒る農民と共に」 ●事務局次長 萩原進さん

 われわれはチャンスを迎えていると感じる。阿倍の戦争政治を見てみろと言いたい。特定秘密保護法案は国会を通ったが、誰もうなだれている者はいない。首相官邸前での反原発の闘いに感心している。規模の大きさで何十万何百万という動員までは至っていないかもしれないが、2年8カ月も毎週毎週止まることなく叫び続けるこの持続性はすごい。経産省前でのテントもそうだ。
 さらに先日は狭山差別裁判に対して闘う石川一雄さんの宣伝活動と行きき合ってあいさつしたが、霞が関は怒りのるつぼとなっている。動労千葉の鉄建公団訴訟も最高裁の闘いになっている。
 われわれは、市東さんの農地取り上げを何がなんでも打ち砕くために、こういう霞が関に2014年乗り込んでいく。そして「反国策」「反国策裁判」で、大きな統一戦線を作りたい。
 2013年、われわれは48年の歴史の中で初めてと言ってもいいくらいの取り組みとして、周辺地域への連続的な訴えを行ってきた。大きな成果を挙げた。やっぱり「3・11」なんだよ。原発事故で、地域に利益をもたらす国策という幻想が崩れ去った。考えてみれば、空港も一緒じゃないかと。「共存共栄」の化けの皮がはがれてきているのも事実だ。毎月取り組み8回目になった。共感を表明してくれる人も出てきている。
 実際に成田空港の行きづまりがますます明らかになってきている。全日空が成田から羽田へのシフトの方向性を出した。もう一つ大きな問題は減反だ。あれはTPPの先取り。春には稲の作付が始まるが、農民たちはどうしたらいいのかと右往左往する。三里塚はこの農民の怒りと結びついていく。市東さん裁判控訴審闘争勝利の決意を込めて3・23全国集会はあえて東京で、とした。2014年、面白い勝負ができそうだ。

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