画期的地平切り開いた都知事選 1千万の怒りと結合

週刊『三里塚』02頁(0889号01面02)(2014/02/10)


 画期的地平切り開いた都知事選
 1千万の怒りと結合

(写真 都知事選決戦で奮闘する鈴木たつおさん【2月1日 新橋】)

 労働者階級が首都・東京の権力を取ろうと鈴木たつおさんを先頭にして東京都知事選挙闘争が全力で闘われた。スターリニスト・ファシストとの激突という1930年代型の緊迫した激動情勢の中で闘われた選挙戦の1日は、100日に勝るとも劣らない。街頭での無数の共感、職場での闘いの前進、すべてが「現代革命への挑戦」にとってかけがえのない経験として蓄積され、決定的な地平が切りひらかれたのである。
 鈴木さんは、東京都庁やNHK前、JR東日本・JR貨物本社前、鈴木コンクリート工業の工場前など、あらゆる職場に登場し、労働者の怒りを抑え込む連合・全労連などの労働組合の幹部を打倒し、真に闘う労働組合を甦らせようと訴えた。この社会を動かし、成り立たせているにもかかわらず、誇りが奪われ、命までもが奪われる現実に対する怒り、この社会を変える力は労働者の団結だという訴えが、労働者の魂に火をつけた。他の候補は労働者・労働組合に力があるということを言わない中で鈴木さんは、NHK労組の委員長をやり、戦争に反対し、解雇撤回を闘ってきた自身の経験に基づく、労働者が団結すれば新自由主義は打ち破ることができるという確信が労働者に伝わったのだ。
 政見放送を見たある青年労働者は、「この腐りきった政治のありかたに対してストレートな怒りをぶつけられる人物を求める。鈴木たつおさんにはその怒りが感じられる。そして核心は、鈴木たつおさんはそんな社会を変えるのは僕等だと言っている」とツイートしている。
 戦争・改憲・原発・過労死・貧困という新自由主義の現実は、労働者階級が権力を取る以外に解決の道はない。日共のように資本家との非和解性をあいまいにし、労働者を救済の対象として、現実には資本家を救済するような奴らから労働組合の権力を奪取しなければならない。
 安倍政権が進める戦争・改憲、原発に対する人民の怒りは、戦争・原発=核を必要とする社会のあり方への怒りだ。新自由主義という社会・国家のあり方の延命なのか打倒なのか、すなわち「戦争か革命か」をかけて闘われたのが、今次東京都知事選だ。
 支配階級はこのことを自覚しているがゆえに、安倍を倒して、「命よりカネ」の社会を変えよう! と訴える鈴木さんを無視抹殺している。人民の怒りをなんとか体制内(4候補)に抑え込もうと必死なのだ。しかし、国鉄はじめ全国の労働者の力で、このマスコミの妨害をはねのけ、多くの労働者との結合がかちとられたのだ。

 自分達が主人公

 鈴木さんへの一票は、この社会の在り方の根底的否定の一票であり、社会を変えるのは自分だという一票としてかちとられた。自らの職場・キャンパスで闘おうという労働者・学生・青年が膨大に生み出されたこと、闘う組合と結びついたことが決定的な勝利だ。
 この闘いの中で、反原発や戦争・改憲反対を掲げるあらゆる勢力の化けの皮がはがれた。福島・沖縄をはじめとする怒りを根底のところで受け止めきれず、オリンピックに賛成し、あいまいな態度をとる奴らを打倒し主流派・多数派へと飛躍する環をつかんだ。
 反対同盟の「絶対反対・実力闘争」と安倍打倒の怒りが結びつく情勢が完全に成熟している。東京都知事選決選の勝利によって安倍打倒の火柱が上がった。萩原富夫さんは推薦人の言葉で、「原発を止めたい、戦争を止めたい、社会をひっくり返してやりたい。みんなの怒りを鈴木さんに集め、首都東京に安倍政権打倒の火柱を!」と訴え、市東孝雄さんは、「ともに全力で闘います」と都知事選と一体で闘いぬいた。東京都知事選決戦は反対同盟とともに闘い取った勝利だ。3・23-26霞が関に攻め上る闘いを!
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