TPP 閣僚会合が決裂 4月日米会談で政治決着狙う 労農の力で妥結阻止できる

週刊『三里塚』02頁(0891号02面06)(2014/03/10)


 TPP 閣僚会合が決裂
 4月日米会談で政治決着狙う
 労農の力で妥結阻止できる

(写真 激しい対立が解けず決裂したTPP閣僚会合【2月25日 シンガポール】)


 TPPのシンガポール閣僚会合が決裂して終わった。世界恐慌情勢と帝国主義的争闘戦の中で、参加国がそれぞれ、階級対立を抱え妥協できない危機に陥っていることを象徴的に示してみせた。4月日米会談での政治決着に向けた攻撃が一層強まる。

 2月22日から25日まで、シンガポールで開かれていたTPP閣僚会合は、合意への見通しすら示せず、次回会合の日程も発表できない中で決裂した。
 今回の閣僚会合はTPP妥結にむけた「後のない会合」と位置づけられ、日米をはじめとした各国がそれ相応の準備で臨んだ会合だった。しかし、主として日米対立が解けないために、前回12月の閣僚会合に続いてもの別れに終わった。それだけ、日米ともに国内の階級対立を抱えて、簡単には譲歩できない支配の危機を抱えているということだ。
 日帝は、シンガポール会合まで決裂したら、TPPそのものの危機につながるとして、2月15日、担当大臣である甘利明を緊急にアメリカに行かせて、フロマン通商代表部代表との会談を行わせた。甘利大臣は「カードを数枚切ることになるだろう」などと発言して、「聖域5品目」についても、アメリカ側の譲歩の姿勢があれば、妥協する方針を露骨に示していた。
 ところが、会談に臨んで分かったことは想像以上に強硬なアメリカの姿勢だった。アメリカ側は「関税撤廃に例外は認めない」というものだった。牛肉・豚肉などでの譲歩案を用意した甘利大臣もカードを切る場面すら与えられず、もの別れで帰国せざるをえなかった。2月22日からの閣僚会合も同じ構図だった。「GDPの8割を占める日米が一定の合意に至らなければ、TPPの妥結は不可能」というのが新興国を含む他の参加国の態度だった。
 問題は今後だ。米帝も日帝もTPP成立に死活をかけている。オバマはTPPでアメリカの輸出市場を拡大し、米国の雇用を確保する、と大見えを切った。安倍は安倍で「TPPによって、3兆円のGDP拡大を実現する」とアベノミクスの中軸に位置づけている。  次の焦点は4月末とされる日米首脳会談だ。このトップ会談で政治決着を狙っている可能性が高い。反TPP運動を担っている市民団体の間でも危機感が広がり、「4月にむけて運動を強化する」(山浦康明日本消費者連盟事務局長)、「各国のTPP反対活動団体と共闘する」(TPP交渉からの即時脱退を求める大学教員の会・醍醐聰東大名誉教授)と語っている。いまこそTPPを葬り去るチャンスだ。さらに闘いを強化しよう。
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