反対同盟・民主労総の交流会 労農の連帯で社会変える 9回目の交歓で団結強く

週刊『三里塚』02頁(0907号01面02)(2014/11/10)


反対同盟・民主労総の交流会
 労農の連帯で社会変える
 9回目の交歓で団結強く

(写真 反対同盟・民主労総の交流会の最後に「トゥジェン【闘争】」のかけ声で記念撮影を行った【10月31日 三里塚現地】)


 10月31日、韓国民主労総ソウル本部が三里塚を訪れ、動労千葉が主催しての反対同盟との9回目の交流会を行った。
 午後2時に天神峰に到着した27人の一行は、約2時間半をかけて天神峰・東峰を現地調査して、未完で欠陥だらけの成田空港の惨状をつぶさに体験した。(2面に記事) 一行は交流会場に到着すると「大地の乱」のDVDを鑑賞した。1966年の閣議決定、67年外郭測量阻止闘争、70年〜71年の測量阻止、代執行阻止闘争、特に9・16東峰十字路戦闘などに息をのんで見入った(写真下)。さらに1977年以来の動労千葉のジェット燃料阻止闘争と反対同盟との労農連帯、1985年10・20三里塚戦闘そして90年を前後する成田治安法粉砕の砦戦闘、2000年代に入っての市東さんの農地に対する取り上げ攻撃等々。48年間にわたる三里塚闘争の勝利的地平が一行に感銘を与えていた。
 食事をはさんで午後6時半から交流会が始まった。まず北原鉱治事務局長のあいさつ。「今年92歳になります」という冒頭の言葉に歓声が上がった。「毎年韓国の皆さんとお会いできるのを楽しみにしている。過去の痛苦の歴史をくり返してはならない。今の政治を変えよう。安倍政権の戦争政治を許さない。危険な国際情勢に対して、韓国と日本の労働者、農民の団結があれば勝利できる。国際連帯で戦争を止めよう」と声をふりしぼった。
 つづいて動労千葉の田中康宏委員長が「三里塚48年の歴史のうち動労千葉は一貫して労農連帯の闘いを貫いている。ジェット燃料貨車輸送阻止闘争で私たちは首をかけて三里塚との連帯の道を選んだ。その闘いがあったからこそその後の国鉄分割民営化に対する闘いも展開できた。まさに原点だ。民主労総の闘いに学び、いつか必ず日本の労働運動の現状を変えたい」と宣言した。
 韓国側から応えてイヒョンチョル民主労総ソウル本部副委員長がマイクを握った。「48年間の三里塚闘争の現場を見て感銘を受けた。韓国では済州島のカンジョンマウルという所で、米軍基地反対闘争が数年間闘われている」「また農民たちはBSE,米韓FTA反対の闘いを展開している。三里塚の農民、民営化に反対して闘う動労千葉はじめ日本の労働者の闘いそして韓国の労働者の闘いを結びつければ世の中は変えられる」と結んだ。

正義の闘い続ける

 市東孝雄さんは韓国語で「シトータカオ イムニダ。ノンミン イムニダ(私は市東孝雄、農民です)」と切り出し、「農地死守、軍事空港反対で闘っている。私は年間50種の有機野菜を作りつつ闘いを貫いている。農民の生命である農地を奪う裁判闘争が決戦だ。動労千葉はじめ労組、市民、沖縄、福島、そして民主労総と団結していく」ときっぱり。
 反対同盟からさらに萩原富夫さんが「三里塚闘争の正しさを理解してもらうために周辺住民に働きかけている。誰が何と言おうとこの正義の闘いを続ける決意だ。労農が団結すれば社会を変えることができる。韓国〜全世界の労働者・農民は団結して闘おう」と結んだ。最後に伊藤信晴さんが、48年間勝利してきた反対同盟は動労千葉、韓国民主労総とこれからも連帯して闘っていく決意を明らかにして全体の発言をしめくくった。
 交流会はこの後、反対同盟・民主労総のプレゼント交換〜各テーブルでの熱い交歓へと進み、「トゥジェン(闘争)!」の記念撮影でさらに深い連帯を誓った。

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