一坪裁判 反対同盟弁護団が県に文書提出迫る

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週刊『三里塚』02頁(0907号02面08)(2014/11/10)


一坪裁判
 反対同盟弁護団が県に文書提出迫る


 10月月23日、千葉地裁民事第5部(松並重雄裁判長)で鈴木さん一坪共有地裁判の弁論が開かれ、反対同盟・支援が結集した。鈴木幸司さん、いとさん夫妻が共有する駒井野の一坪共有地について、千葉県は06年に明け渡しを求める訴訟を起こした。そこに「成田国際物流複合基地」を造るとして、県が土地を造成、NAAに譲渡するというのだ。だがすでに計画は破綻し、「債務130億円が残る」ことが報道され土地強奪の口実さえ消えかかっている。
 反対同盟顧問弁護団は今回、40ページを超す準備書面を提出し、成田空港の反人民性、暴力的な建設過程、国際空港としての欠陥性、没落のありさま、「公共性」をたてにした住民への生活破壊の現状を論じた。さらに売買契約書、建設計画書などの文書提出について、県が「NAAの企業秘密情報が含まれる」と言って拒否していることに対して、真っ向から反論する意見書を提出した。
 特に全面的価格賠償方式を弾劾した。同賠償方式は、共有物の明け渡しをめぐって、「金を供託しての強奪」を認める不当なやり方で、最高裁が1996年に判例とした。しかしあくまで例外的な場合だ。そうした例外的方法を用いるための「特段の事情」の有無の判断には、文書提出は不可欠だと強く迫った。
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