反対同盟、19回目の一斉行動に手応え 成田市に説明会要求 地域住民が行動開始 〝第3滑走路阻止へ〟連帯 3・4控訴審へ動き出す

週刊『三里塚』02頁(0908号01面01)(2014/11/24)


反対同盟、19回目の一斉行動に手応え
 成田市に説明会要求
 地域住民が行動開始
 〝第3滑走路阻止へ〟連帯
 3・4控訴審へ動き出す

(写真 成田市川上地区で辻立ち演説をする北原事務局長。毎回、新しい内容を盛り込んでいる【11月16日】)

(写真 川上地区の住民と話す宮本麻子さん【11月16日】)

(写真 「反対同盟ニュース」第14号【11月16日付)


 11・2全国労働者集会の大高揚は労働者階級の革命的進撃の号砲となった。ここに示される新自由主義粉砕、戦争と改憲の安倍政権打倒の怒りが政府を直撃し、危機を深めた安倍は衆議院解散の〝バクチ〟で、延命の道を探ろうとしている。階級的労働運動派は断固として総選挙決戦に立ち上がり、安倍政権に引導を渡そう。「成長戦略」の下での首都圏空港機能強化=第3滑走路建設・市東さんの農地強奪攻撃と闘う反対同盟は11月16日、第19回目の周辺一斉行動を行って、地域住民との連帯を一層深めた。また三里塚闘争支援連絡会議は連続的な駅頭街宣で「市東さんの農地を守る3万人署名」を訴えている。来春3・4農地裁判控訴審弁論へさらに前進しよう。

総選挙決戦に立ち上がれ

 11月16日、反対同盟は19回目の周辺一斉行動に立った。朝8時30分、いつも通り、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに反対同盟、支援が集合。出発前の打ち合わせが行われた。
 萩原富夫さんが「この月に1回の一斉行動だが、確実に反応が出てきている。目標としては、11月29日に行われる『市東さんの農地取り上げに反対する会』のシンポジウム参加も呼びかけてほしい。反対する会のチラシを積極的に活用しよう。今日もがんばろう」と檄。
 市東さんは「10月25日に第3滑走路に関する成田市の説明会が行われた。これは、住民側からの要求に基づくもの。これこそこの行動の成果だと思う。説明会に関する反応なども聞いて回ってほしい」と具体的なアドバイス。
 「反対同盟ニュース」は第14号。1面に10月25日の説明会の記事を掲載。成田市が住民の怒りをなだめるためだけに、アリバイ的な説明会を開いたことを弾劾している。「こんな説明会は意味がない」との住民の声も紹介した。
 2面では「成田縛(しば)りと呼ばれる国交省による航空会社への路線維持強制」を暴露した。3面で川内原発再稼働を弾劾する記事と、韓国民主労総と反対同盟の交流会を紹介。4面で湧き上がる「地域住民の声」を掲載。さらに故萩原進事務局次長の著書『農地収奪を阻む』を紹介している。
 反対同盟・支援は同盟ニュースと「反対する会」のチラシをもってそれぞれ担当地区へ。北原事務局長はいつも通り辻立ち演説。この日も、第3滑走路予定地と目される旧大栄町川上地区と、2500㍍滑走路の北側1000㍍延伸計画で、騒音がさらにひどくなる旧下総町西大須賀地区で訴えた。
 「10月25日の説明会は何の説明にもなっていなかった。行政は住民から第3滑走路の情報を隠し、強引に建設を強行しようとしている。48年前と同じです。ともに反対しましょう」と声を張り上げた。
 北原さんはさらに、大栄十余三地区の2軒を訪問して、交流した。うち1軒は市東孝雄さんの父親である東市さんを知っているというお年寄りが住んでいた。「市東さんはおだやかないい人だった」と語っていた。
 宮本麻子さんは、焦点の川上地区を戸別訪問。説明会への関心は高く出席した人もいた。「市ははっきりしたことは言わなかった」「説明会やってもしようがないよ」という声があり、「がんばって」と激励された家もあった。
 全学連行動隊が回った多良貝地区では「『反対同盟ニュース』の情報はありがたい」との声も出た。
 芝山町の小池地区では安倍政権への批判を述べた上で「今も反対同盟ががんばっているのはありがたい」と激励してくれる人、「やるなら徹底的にやってくれ。応援する」と声をかけてくれる人などと交流した。
 午後4時30分から再び市東さん宅離れで「集約」の会議。それぞれから報告がなされた。また、11月29日に成田公民館で開かれるシンポジウムについて、何人かの住民から「参加」の確約を取ったことが報告された。次回は12月13日に行うことを確認してこの日の行動を終えた。

積み重ねた力の大きさ

 20回目を迎えた反対同盟の一斉行動は、着実に効果が出始めている。10月25日に成田市大栄公民館で行われた市による説明会は、住民の側が要求したものだった。「アリバイ的な説明」でお茶をにごし、住民の怒りを怖れて情報を隠す市当局に対して批判が相次いだ。
 このきっかけとなったのが、今年5月の一斉行動だった。ここで第3滑走路想定地を暴露したことが住民たちに衝撃を与えた。その結果の説明会要求だった。
 さらに安倍政権への批判を行う住民が確実に増えてきている。集団的自衛権の戦争政治、農民切り捨ての農政、原発再稼働政策......。
 また「反対同盟ニュース」について「新しい情報が載っていて助かる」との声も多い。反対同盟はこの一斉行動を断固継続する方針だ。

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