反対同盟の新年アピール 第3滑走路計画打ち砕く

週刊『三里塚』02頁(0910号01面02)(2015/01/01)


反対同盟の新年アピール
 第3滑走路計画打ち砕く


全てをかけ戦争阻む
「成田空港は完成しない」
●事務局長 北原鉱治さん 


 2015年、あらためて反対同盟の決意を述べたい。50年かけても未完の成田空港が、完成することはない。軍事空港以外の何ものでもない成田空港は、廃港にしなければならない。
 国際情勢は、一歩踏み外せば戦争という危機が迫っている。私は、70年前の海軍軍人の一人として語らずにはいられない。安倍の戦争への道を断ち切らずして、これからの若者の未来はあるのか。声あるものは声を出そう。一人ひとりの責任として、「自分は何をすべきか」と自問自答し、決起しようではないか。
 三里塚は、反戦の砦だ。今、裁判によって同盟員である市東孝雄さんの農地が強制収用されようとしている。「耕すものに権利あり」、これは農地法の精神だ。市東さんが3代にわたり開墾し、作り上げてきた農地をNAAが耕作者に無断で買収し、明け渡しを求めるなど前代未聞の違法だ。農民にとって農地は命だ。国やNAAは人の命をどう考えているのか。怒りを抑えられない。
 三里塚50年の歴史をふり返ってみると、「国民不在の政治」との闘いであった。一部の資本家のための議会政治は、安倍のように失敗し行き詰まれば解散―総選挙、その繰り返しだ。労働者・農民が主人公となる社会が必要だ。そのためには、三里塚のように絶対反対で、権力に屈することなく闘うことだ。すべての労働者が三里塚の大地に立って、労働者と農民の連帯をより強くしていくことを訴えたい。
 第3滑走路建設構想が出ている。一体どこに造ると言うのか。第3滑走路を建設するためには農地を再びつぶし、何千戸という人びとが被害を被ることになる。国際便も羽田に移るという中なのに、周辺住民や農民をなめきった姿だ。なぜか、空港は軍事基地だからだ。70年前の戦争の時もそうだった。農民や労働者の犠牲で戦争が行われる。反対同盟は、第3滑走路建設阻止で周辺住民を組織していきたい。
 三里塚闘争は、逮捕者5千名、(自殺者も含め)多数の死者を出している。私たちは、何の見返りも求めていない。空港廃港に向かって闘いぬくだけだ。京大の学生は、よく闘い続けている。必ず、全国の大学に闘いは広がる。反対同盟は、動労千葉との共闘をさらに強化し、国鉄闘争と一体で闘う。全国の支援共闘の皆さんの健闘を期待する。3・4東京高裁市東裁判と3・29全国集会に向けて市東さんの3万人署名のさらなる拡大をお願いします。

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