団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0911号01面05)(2015/01/12)


団結街道


 昨年の大晦日、東京新聞をめくっていたら「私設 論説室から」というコラムが目にとまった。「まやかしの湾岸トラウマ」と題して、湾岸戦争当時さんざん語られた「トラウマ」のウソを暴いたものだ▼1991年、クウェート占領中のイラク軍を多国籍軍が攻撃した湾岸戦争で、日本は130億ドル(当時1兆7千億円)の巨費を拠出したものの、クウェート政府が謝意を表した広告に日本の国名はなかった。そこで「血も汗も流さずにカネを出すだけではだめだ」と喧伝されたのが「湾岸トラウマ」だ。ここからPKO協力法が制定され、自衛隊の海外派兵が本格化した▼集団的自衛権閣議決定の際も、安保懇の座長であった柳井俊二元外務次官が「湾岸トラウマ」をわざわざ取り上げて強調した。ところが、この巨額の財政支援は大半がアメリカの戦費に回され、クウェートに渡った金額は0・1パーセントにも満たなかったという。血を流さないから感謝の広告が出なかったのではないのだ▼年が明けてから筆者である半田滋氏の本を読み進め、怒りが倍加した。安倍の戦争政治は、一時が万事この調子、ウソとデマで塗り固められていることを再認識した▼反対同盟は旗開きの闘争宣言で、「極反動・安倍政権に対して、反戦・反権力の砦=三里塚は今こそ闘いの先頭に立つ」と表明した。安倍政権への怒りを束ねて2015年、縦横無尽に闘おう。
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