団結街道

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(0912号01面06)(2015/01/26)


団結街道


 「機能性表示食品」という言葉をご存じだろうか。新たな食品表示制度で、今年の4月から施行される。これは、特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品だけでなく一般の食品でも「健康に良い」と表示できるようにするものだ▼いったい何のための新表示か。フリージャーナリストの天笠啓祐氏は、1月9日付の日本農業新聞でこう指摘している。「機能性表示食品はトクホと異なり国の審査を必要とせず、企業が自らの判断で表示できる」「輸入食品に歯止めがかからない」▼あからさまな業界重視! その背景には安倍政権の新成長戦略がある。産業競争力会議議員の竹中平蔵・慶応大教授は「成長戦略の肝は規制改革で、機能性表示も極めて重要な部分だ」と語っている。今策動しているTPPのために、「こうした食品の対日輸出拡大を狙う米国を意識した」との指摘もある▼この制度を定めたのは消費者庁だが、消費者庁の設置法案では「安心して安全で豊かな消費生活を実現すること」と任務が定められている。これがいかにデタラメかということだ▼いや、新制度も「健康」をうたい文句に「豊かな消費生活」を実現すると言いたいのだろう。だが実際は、「健康」を売りつけられ、金もうけの対象にされるということではないか。「健康」というなら、何より有機無農薬の産直野菜だ。しっかり食べて、闘うカラダと団結を打ち鍛えよう。
このエントリーをはてなブックマークに追加