高裁の反動判決阻止し市東さんの農地守ろう 3・29栗山公園へ 戦争と改憲の安倍倒そう 反対同盟・市東、萩原さんが訴え

週刊『三里塚』02頁(0916号01面01)(2015/03/23)


高裁の反動判決阻止し市東さんの農地守ろう
 3・29栗山公園へ
 戦争と改憲の安倍倒そう 反対同盟・市東、萩原さんが訴え

(写真 昨年3月から数えて4回目の東京高裁包囲デモで小林裁判長を追いつめた【3月4日】)


 市東孝雄さんの農地裁判控訴審における3・4結審に対して、全国で怒りが高まっている。反対同盟は弾劾声明を発し(別掲)、「何が何でも反動判決を粉砕する」「3万人署名を達成して小林昭彦裁判長に突きつける」「3・29全国集会の成功で反撃を」と呼びかけた。3・11反原発福島闘争の大高揚から、3・13動労千葉ダイヤ改定粉砕・スト決起集会〜3・14ストライキ、3・15動労水戸支援共闘結成集会の大成功を引き継ぎ、3・29成田市栗山公園(旧成田市営グラウンド)に大結集しよう。反対同盟の市東孝雄さん、萩原富夫さんからアピールを頂いた。

戦争止める大結集を
 天神峰 市東孝雄さん

 東京高裁・小林裁判長による私の裁判の結審を許すことはできない。証人、証拠調べがまさにこれからという時に、審理も尽くさず弁論を打ち切る裁判所の姿に「国策裁判だ」との怒りが沸いてきた。判決までにはまだ間がある。
 裁判所に対する怒りの声を浴びせ、門前での宣伝活動や3万人署名の前進で必ず反動判決を阻止したい。
 裁判で押していたのは明らかにこちらの側だった。1年間にわたり、4回もの弁論を開かせた。別件の耕作権裁判でも文書提出命令をかちとり、空港会社を追いつめた。弁護団や支援のみなさんのおかげだと思っている。
 去年の12月3日に空港会社と千葉県は、それ自体はデタラメな「反論文書」を出さざるを得なかった。それまでは何を聞いても、釈明を求めても「原判決のとおり」という木で鼻をくくった回答しかしていなかった。「これではまずい」と焦らせた結果だと思う。
 三里塚は「国策」に対して、50年近く闘ってきた。私自身はまだ20年弱だけど親父の背中を見ている。やはり簡単なことではなかったと実感しているが、安倍政権による戦争や改憲に見られる政治をこれ以上黙って見ているわけにはいかない。 「反戦」の旗を守り抜いてきた三里塚の責任は大きいと思う。だから3・29全国集会では私の農地問題とともに「戦争をとめよう」というスローガンを打ち出した。安倍政権のやり方に怒っている人は大勢いると思う。自分が参加するだけではなく、そういう広範な声と怒りを栗山公園に集めてほしい。
 農業つぶしの「新農政」も許せない。家族農業を破壊して企業の金もうけに農地と農業を提供しようという狙いだ。私の農地を守る闘いは安倍農政と闘う最先端の攻防だと考えている。
 成田空港の地盤沈下は止まらない。需要が少ないからと深夜も飛ばす空港の24時間化を行う、もう一本の滑走路を造って航空会社を呼び込みたい、着陸料は1年間無料にすると言い出している。こんな金もうけのための空港に公共性などみじんもない。
 47年ぶりに栗山公園で行う3・29集会はすでに反響を巻き起こしている。注目度も高い。しかし、過去を単に振り返って、思い出にひたるのではなく、多くの成田市および周辺のみなさんとの新たな交流・つながりを実現したい。そして何より若い人たちに集まってほしい。
 3月11日は郡山に参加しました。動労千葉、動労水戸、福島、沖縄の闘いに勇気づけられている。勝利へ向け闘おう。

我々は勝っている!
 東峰 萩原富夫さん

 小林裁判長による3・4結審を絶対に許すことはできないが、われわれは勝っている、と断言することができる。闘いは終わったわけじゃない。判決日の指定もまだだ。反動判決を許さない闘いをいっそう強めたい。
 これまで約8年以上にわたって市東さんの農地を守る裁判闘争を闘ってきた。一刻も早い農地強奪を要求していた空港会社(NAA)、千葉県に対して、これほどの期間押し込んできた。
 どうしてこんなことになったのか。土地収用法が使えなくなったからだ。1989年に土地収用法に基づく事業認定が失効したため、強制的なやり方が法的にはできなくなった。後は任意による買収しか手段がなくなった。
 ところがNAAや県は市東さんの農地が小作地のまま不法に残されている点に目をつけ、農地法を収用法の代わりに使うという、とんでもない攻撃に出てきた。しかし、そのデタラメは押し隠すことができず、裁判になると次々とボロが出て、収拾がつかなくなってきた。それが8年間という時間の示すものだ。だからわれわれは負けていない。
 3月4日当日は第4次として5663筆、合計2万3054筆の署名を裁判長に突きつけた。判決日までの間に3万人を達成して、圧力をかけつづけたい。
 そういう点からも必ず3・29集会を成功させたい。駅から徒歩5分という絶好の場所です。
 隣には「成田空港第3滑走路実現する会」の事務局を設置している成田商工会議所の建物まである。
 市東さんの農地を守る決意を固める場にするとともに、安倍政権の戦争政治を止める。三里塚、福島、沖縄が一つになり、動労千葉を始めとした労働者や学生、市民の力を結集して、安倍政権にぶつけていきたい。
 そして、今月で23回目を迎えた周辺一斉行動の成果を集約するとともに、成田市民にも関心をもってもらおうと、工夫したカラービラを作成し、評価を頂いている。集会内容も工夫したい。「成田空港はいらない。市東さんの農地を守ろう」という大きな声を上げていきたい。

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