3・29〝市東さんの農地守れ 戦争と改憲の安倍政権倒せ〟 成田市民注目の中、意気高くデモ 労農の団結した力で高裁の反動判決阻止

週刊『三里塚』02頁(0917号01面01)(2015/04/13)


3・29〝市東さんの農地守れ 戦争と改憲の安倍政権倒せ〟
 成田市民注目の中、意気高くデモ
 労農の団結した力で高裁の反動判決阻止

(写真 集会の最後に「市東さんの農地を守るぞ! 安倍政権の戦争政治を止めるぞ!」とシュプレヒコールを行う920人の労農学市民【3月29日 成田市栗山公園】)

(写真 全国集会終了後成田山近くの門前町をデモする参加者【3月29日 成田市東町】)


 大恐慌が戦争・世界戦争へと転化しつつある情勢の中で、安倍政権の戦争政治と対決する砦・三里塚で3・29全国総決起集会が大成功のうちに勝ちとられた。3・11福島―3・14動労千葉・動労水戸のストライキ、3・15動労水戸支援共闘の結成を頂点とする労働者人民の闘いの勝利の地平をさらに押し開き、4月〜6月総決起への号砲として、3・29三里塚集会は大高揚した。47年ぶりに成田市中心部で開催された集会・デモは成田市民はじめ多くの人びとの注目を浴び、まもなく50年を迎える三里塚闘争の新たな一歩を記した。集会では、動労千葉・動労水戸などが、福島・沖縄、さらには全国農民会議を先頭とする農民が、東京高裁の結審強行を弾劾し、市東さんの農地を死守する決意を表明した。市東農地裁判における東京高裁の反動判決策動と対決し、動労総連合の建設、韓国民主労総ゼネストへの連帯、4・26杉並区議選の勝利へ前進しよう。

三里塚・沖縄・福島を先頭に

 成田市中心部の栗山公園での3・29三里塚全国総決起集会は920人を集め、三里塚闘争の新たな歴史の一ページを開いた。この会場での反対同盟の集会は、68年2月〜3月の市営グラウンド闘争以来だ。反対同盟は実力闘争の原点ともいうべきこの地において成田の労働者市民に連帯を呼びかけ、市東農地裁判の勝利と戦争・改憲の安倍打倒を宣言した。
 集会場へは、成田駅から陸続と続く参加者の波で埋まり、集会場わきの道路では労働者市民が見守り、通る車からクラクションの声援が送られた。注目を集めたのが、市東さんの闘いと反対闘争49年を紹介する写真パネルだ。20枚も会場脇に並べられ圧巻だ。集会参加者のみならず、マスコミ・一般市民も覗きこみ、写メールで送る人が続出した。
 正午からのフリートークでは、婦人民主クラブ全国協、全学連、東京西部ユニオン、星野全国再審連絡会議、全国水平同盟、動労水戸支援共闘事務局などが発言。特に、東京西部ユニオンから北島邦彦さんが白熱する杉並区議選挙闘争(4月26日投票)の決意と支援を強く訴えた。
 12時半に婦人行動隊・木内敦子さんの司会で開会した。木内さんは「三里塚闘争は、半世紀にわたり闘ってきました。今日、ここ栗山公園で闘いののろしを高々と上げていきましょう」と呼びかけ、北原鉱治事務局長が主催者あいさつした。(詳細は別掲)
 北原事務局長は「この場で全国集会を開くことは大変意義がある。感無量です」と述べ、こみ上げる感情を抑えながら「軍事空港反対・空港廃港まで闘う」と訴えた。
 連帯のあいさつを、動労千葉・動労水戸と関西新空港反対住民から受けた。
 動労千葉とともに登壇した動労水戸の石井真一委員長は被曝労働拒否の闘いを訴え、動労千葉の田中康宏委員長は第二の分割民営化である3月ダイ改粉砕を訴えた。司会の木内さんから、労働者と農民の連帯の意味をもつ反対同盟の旗の説明があり、動労千葉と反対同盟は歴史的に固く結びついていることを確認した。

ライブ演奏も

 集会は、この後、2部構成で行われ、第1部は「福島・沖縄・三里塚をひとつに」ということで、反原発を闘う福島、辺野古新基地建設阻止を闘う沖縄、経産省前テントひろば、川内原発再稼働阻止の現場、地元成田市民からあいさつを受けた。
 福島診療所建設委員会の佐藤幸子さんが発言。三里塚連帯の意を込めて、同じ農民として農地を奪われる怒りを表明した。地元成田からの住民は「市東さんの農地取り上げをやめよ。夜間飛行を止めよ」と強い決意を示した。
 婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピールの後、茨城の鈴木しのぶさん・日下部さんらの演奏が披露された。反対同盟歌と福島反原発の歌である「望郷」「風車の唄」の歌声が会場に流れた。
 司会を事務局員の伊藤信晴さんに交代し、第2部「農地裁判闘争勝利への決意」に入った。盛大な拍手の中、登壇した市東孝雄さんは「必ず勝つまでがんばります」と固い決意を表明した。
 顧問弁護団の葉山岳夫さん、市東さんの農地取上げに反対する会、群馬・市東さんの農地を守る会、農地を守る会・茨城、全国農民会議が発言した。この中で、沖縄から参加した宮城栄信さんが「沖縄も5月に農民会議を結成する」と報告し、会場は沸いた。続いて、市東さんの農地取り上げ反対署名を4000筆以上を送ってくれた関西生コンから西山直洋執行委員の連帯のあいさつを受けた。
 最後に、萩原富夫さんが反対同盟からの提起として、農地裁判控訴審判決前の署名提出・東京高裁包囲闘争と、秋の全国集会を10・11東峰現地とすることが報告された。集会宣言・デモコース説明・団結がんばろうを太郎良陽一さんが行い、成田山新参道から成田商工会議所・市役所前を通って一周する2・3㌔のデモを闘った。
 北原さんと宮本さんの乗った反対同盟宣伝カーがデモの先頭で第3滑走路計画を推進する成田商工会議所を弾劾し、成田市民の連帯を呼びかけた。

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