中間報告弾劾する 「がんと放射線関係ない」 福島県甲状腺検査評価部会

週刊『三里塚』02頁(0918号02面06)(2015/04/27)


中間報告弾劾する
 「がんと放射線関係ない」
 福島県甲状腺検査評価部会


 東京電力福島原発事故に伴う福島県民健康調査についての検討委員会の甲状腺検査評価部会は3月24日、「中間とりまとめ(案)」を発表して、福島の子どもたちの間で頻発している甲状腺がんについて原発事故との関連を否定した。
 同案は、11年秋から13年までに実施された先行調査で発見された小児甲状腺がん109例について、「被ばく線量が、チェルノブイリ事故と比べてはるかに少ないことなどから、放射線の影響とは考えにくい」と断言した。さらに、14年に始まった本格調査で見つかった8例も含めた117例のすべてについて「被ばくによるものかどうかを結論づけることはできない」なる断定をした。
 何ということか。117人が甲状腺がん・疑いと診断され、摘出手術を受けた上で86人が甲状腺がんと確定してもなお、「放射線の影響とは考えにくい」と主張し続けているのだ。
 小児甲状腺がんは一般に100万人に0〜2人と言われるにもかかわらず、先の健康検査では、小児甲状腺がんないし疑わしいとされた人数は前述のとおり117人でなんと2725人に1人だ。実に366倍以上の高確率だ。また手術してがんと確定した人数に限っても3454人に1人で289倍だ。
 東京大学の渋谷健司教授は2月に意見書を出し「検査しなければ一生見つからず、しかも見つからなくても死亡するリスクは低く、切除する必要もない甲状腺がんを多数、診断・治療している可能性が高い」などの暴言を書いている。要するに「検査しすぎが問題だ」と言っているのだ。
 調査検討委員会は最初から結論ありきの御用委員会だった。2012年10月には県がひそかに委員らを集め、非公開の場で放射線の影響を否定する見解をすりあわせていたことが発覚した。
 委員が刷新された新たな検討委員会の初会合後、会見した副部会長の加藤良平・山梨大教授は検証がまだ行われていない時点で記者会見で「今、話に上がるがんは放射線の影響ではない」と発言した。今こそ原発事故と健康破壊の責任を徹底的に追及し、ふくしま共同診療所とともに再稼働を阻止しよう。
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