団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0930号01面06)(2015/10/26)


団結街道


 小生が三里塚現闘になったン十年前、借りた農地の地代のことを「年貢(ねんぐ)」とオヤジやオッカアが言っていたように記憶している。年貢は平安末期から江戸時代に、領主が農民に課した租税だが、明治以後も地代=小作料をあらわす言葉として残ったのだろう▼10月23日付の日本農業新聞によれば、30年前をピークに田畑とも小作料は下がり続けている。今年、田の小作料は10㌃あたり9565円で、ピーク時の4割にも満たない。前年、前々年の記録的な米価低迷によるコメ農家の経営悪化が主な原因だという▼そもそも米価低迷を招いたのはアベノミクス農政だ。どこの国でも当たり前の農産物価格維持と所得補償を放棄して、コメの価格形成を市場原理にまかせたからだ▼農地の小作料(賃借料)は、農業委員会が定める標準小作料を参考に当事者同士で決められてきた。しかし、2009年の農地法改悪で標準小作料制度が廃止され、実勢にゆだねるしくみに変わった▼農業後継者の減少や高齢化による借り手不足の中で、ますます小作料は下落に向かう。コメを作っても食べていけない。農地を貸しても金にならない。こうして農家をつぶし、農地を奪おうというのだ▼そして日本農業つぶしのTPP大筋合意。「日本の一人負け」「寝耳に水」の内容に、農民の怒りは沸騰している。もう倒すしかない! 安倍政権は年貢の納め時だ。
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