全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 農民会議総会で実感 全学連三里塚現地行動隊 東北大学・I

週刊『三里塚』02頁(0936号02面01)(2016/01/25)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 農民会議総会で実感
 全学連三里塚現地行動隊 東北大学・I

(写真 福島県二本松市で行われた第4回全国農民会議総会【1月30日】)

 2016年も早くも1カ月が過ぎました。暦の上では春を迎えていますが、現地ではまだ朝晩の冷え込みで立派な霜柱が立つ日も。土の冷たさで指先が冷える中、本格的な春の到来への準備は着々と進みます。
 1月30~31日、全国農民会議の第4回総会が行われました。全国の農民を始め、地元福島を中心に労働者の仲間も参加し、率直に意見が交わされました。現地行動隊もここに参加しました。
 総会で強烈に確認されたことは、第一に、動労総連合に続いて全国農民会議においても組織拡大決戦が始まったということです。昨年は沖縄、岡山、福島での農民会議の支部結成がかちとられ、市東さんの農地取り上げに反対する署名活動など、具体的な行動が取り組まれ始めています。そして今年もこれに続いて新たな支部の結成が準備されています。
 支部結成は、その地域でのひとつの運動体として登場していくという意思の表れです。農民活動家集団として、機関紙を活用しながら地域の農民と討論し、定例の会議と行動に組織していく中で課題を全国で共有していく。その中にこそTPPなど安倍農政に対して屈服し、体制内化する農協中央によって押し留められている農民運動を真に農民を解放する闘い=労農連帯の闘いに合流させていく鍵があるのです。
 第二に、三里塚闘争の50年が常に農民運動の最先端の闘いとして存在してきたということです。2日間の総会で、萩原富夫さん、共同代表の鈴木光一郎さんを始め、多くの参加者から「三里塚に行けば人生が変わる」という言葉が発せられました。(かくいう私も三里塚に来て人生が変わった一人です)
 それはもちろん、闘争初期や代執行決戦、成田用水闘争などの武装闘争の経験も大きいと思います。しかしそれだけでなく、三里塚闘争は、農民の闘いを階級的に位置づけたという点で、画期的な闘いです。農民会議も「三里塚のように闘いたい」という思いから結成され、三里塚闘争の一翼を担ってきました。

労農連帯の力で

 1日目には市東孝雄さんと萩原富夫さんから三里塚闘争について語られました。市東さんは今日の闘いとしての5万人署名運動と1月28日の最高裁への署名提出行動を報告し、全国に「市東さんの農地を守る会」が結成されていることが力になっていること、5万人署名の数だけでなく、書いてくれた人とのつながりを広げていく決意を力強く語りました。
 萩原さんは「自分も三里塚闘争で人生が変わった一人だ」という前置きの後、「農民は労働者のように日々職場の仲間と討論するような関係をつくるのは難しく、団結することは困難だ」としつつ、「農民の闘いを階級闘争の中に位置づけることで三里塚闘争は50年間続いてきた」「5万人署名を武器に多くの人とつながって安倍政権を打倒していく、その真っ只中で勝つしかない」と訴えました。
 今日、農民に起こっている問題は、労働現場において起こっている問題と全く同じ構造になっています。農協中央は安倍政権に屈服してTPP反対の看板を下ろし、安倍農政を「改良」することでの生き残りを模索する中で、各都道府県から上がる反対の声を圧殺しています。
 一握りの「成功例」と「強い農業」をうたい文句に新自由主義社会と農業は相容れないことから目をそらし、運動を破壊する姿は体制内労働運動と全く同じです。これを打ち破るのが農民会議の闘いです。
 三里塚闘争で培った労農連帯の力であらゆる職場・地域・キャンパスで体制内勢力を打倒し、3・11福島―3・27三里塚全国集会の大結集をかちとりましょう。
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