北総の空の下で 三里塚Tシャツ 闘魂益々盛んなり

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週刊『三里塚』02頁(0946号02面09)(2016/06/27)


北総の空の下で
 三里塚Tシャツ
 闘魂益々盛んなり


 50周年記念Tシャツの見本が届きました。萩原富夫さんが中心になって試行錯誤を重ねた自信作です。17日の出荷作業後、大きさや色の最終確認のためのファッションショーになりました。7・3当日は、スタッフそろってお披露目します。
 同盟の物とは別に、市東孝雄さんが個人で頼んだTシャツがあります。父・東市さんと孝雄さんの顔写真に「闘魂ますます盛んなり」の文字。晩年の東市さんが自らの気持ちをこめて、よく語った言葉です。枚数が少ないだけに、希少品です。孝雄さんの持ち歌に『以心伝心』という曲があります。「お袋ソングは数々あるが、親父たたえる縁(えにし)の唄は、俺が唄うぜ声たからかに」。この思いがTシャツに込められています。
 『週刊三里塚』の50周年企画で、辻川慎一さんと中田賀統さんが東市さんの思い出を語っています。一同盟員として出発した東市さんが、三里塚闘争の支柱になる過程がわかるエピソードです。らくだのシャツにもんぴき(作業ズボン)姿でふふふと笑う在りし日の姿に思いを馳せました。マスコミの50周年企画で多くの取材依頼があります。発言の一部を切り取って、本意ではない使い方をされることが多い中、東京新聞の〝裁判で問う「農地は命」〟は、久々のヒットでした。「私の気持ちは決まっている。この地で生き続ける。そのために戦う」―市東孝雄さんの笑顔と締めくくりの言葉が、すべてを語っています。
北里一枝
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