北総の空の下で 障害者虐殺許すな 生きるため闘おう

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週刊『三里塚』02頁(0950号02面07)(2016/08/22)


北総の空の下で
 障害者虐殺許すな
 生きるため闘おう


 盆明けの出荷作業再開です。台風に雷雨と、波乱含みの始まりになりました。
 7・26相模原障害者殺傷事件から早1カ月、様々なコメントがメディアに登場した中で、障害者の立場から、安倍政権の『一億総活躍社会』を批判したコメントが印象に残りました。生産性を上げるために労働者を駆り立てて、はみ出した人を社会から排除する思想を、支配者が振り撒いているのです。老人福祉を「枯れ木に水をやるようなもの」と言い、障害者施設を訪問した石原慎太郎が「人格はあるのか?」と言った本音を、ストレートに実行したのが今回の事件です。友人たちの証言によれば、職員になった頃仕事に前向きだった加害者が、4年後には「もう限界」と言っています。「ちば合同労組ニュース」には、介護現場のリアルな現実が紹介されています。老人施設の風呂介護を「アウシュビッツのガス室を連想させる光景」と……。この事件を受けた最新号では「閉ざされた空間にたくさんのお年寄りが押し込まれ、やりたいこともできずに1日座っているのを見ると、自分の仕事は、高齢者を「効率よく(お金をかけずに)死なせてやることかと絶望感にさいなまれることもある」と。介護現場に効率や生産性を持ち込んで、障害者や高齢者を邪魔者扱いする限り、同質の事件はまた起きます。『一億総活躍社会』くそ食らえ! 障害者も高齢者も、労働者も農民も、生きるために闘おう。
北里一枝
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