〝農地強奪〟の多見谷裁判長 辺野古裁判で不当判決

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週刊『三里塚』02頁(0952号02面04)(2016/09/26)


〝農地強奪〟の多見谷裁判長
 辺野古裁判で不当判決


 市東さんの農地裁判の一審で不当判決を下した多見谷寿郎裁判長は、16日、福岡高裁那覇支部において、翁長沖縄県知事の「辺野古埋め立ての承認取り消しは違法」という判決を行った(写真)。多見谷裁判長の訴訟指揮は露骨だった。翁長知事の本人尋問こそ認めたものの、稲嶺進名護市長ら8人の証人申請は却下、わずか2回の弁論で結審し、判決文は国側の主張を全面的に取り入れた極悪のものだ。
 それだけではない。通常このような政治裁判の場合、裁判官は法的観点からのみ違法、合法を判断する。ところが多見谷裁判長は国の政策や政治判断にまで踏み込んで、国側を全面擁護したのだ。
 「海兵隊基地を沖縄本島から移設すれば機動力、即応力が失われる」「県外に移転できないという国の判断は現在の世界、地域情勢から合理性があり、尊重」などと沖縄基地の維持・強化を言い放った。そして沖縄県民の「(辺野古基地建設に)反対する民意に沿わないとしても、......普天間飛行場の被害を除去するには新施設を建設する以外にない」と安倍を代弁し、承認取り消しは「日米間の信頼関係を破壊」と断言した。日米安保を最優先とするかつてない反動的暴言だ。
 しかも多見谷は、判決言い渡しのあとに異例の裁判官発言をし、第1回弁論で「翁長知事が確定判決に従うと言った」とわざわざ再確認した。このように3・4「和解」の本質がむき出しになっている。和解条項では、県が敗訴すれば「国はその後、堂々と埋め立て工事を進めることができる」(3月12日付日経新聞)からだ。
 朝鮮侵略戦争の切迫下で、沖縄の怒りが巨大な反乱やゼネストとして爆発しつつある。沖縄の労働者階級の怒りと結びつこう。韓国・民主労総と連帯し、三里塚―沖縄闘争が一体となった国際連帯闘争を爆発させよう。「戦争をゼネストへ!」、労働組合と学生自治会をすべての職場で建設し、11月国際共同行動に立ち上がろう。

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