日韓交流会 民主労総35人と連帯しゼネスト闘争の息吹共有

週刊『三里塚』02頁(0955号02面01)(2016/11/14)


日韓交流会
 民主労総35人と連帯しゼネスト闘争の息吹共有

(写真 交流会の最後に「トゥジェン【闘争】」のかけ声で記念撮影【11月4日 三里塚現地】)

(写真 記念品贈呈後、激励しあう市東孝雄さん【右】とキムソンハン・ソウル地域本部統一委員長)


 11月4日、民主労総ソウル地域本部の訪日団35人が動労千葉の案内で三里塚現地を訪れ、反対同盟と交流した。2006年以来、11回目の三里塚訪問だ。
 公務員労組を中心とする一行はこの日午後、成田空港に到着し、直ちに天神峰の市東孝雄さん宅離れに向かった。誘導路に挟まれ、激しい騒音のもとで有機農業を営んでいる市東さんの闘いの現場を確認した。
 離れで、三里塚闘争の簡単な紹介が行われた。まず田中康宏・動労千葉委員長が、1977年のジェット闘争以来の動労千葉と三里塚の労農連帯の歴史について紹介した。
 三里塚現闘からは、「三里塚はなぜ50年も闘ってこられたのか」を提起した。労農連帯、国際連帯が力になったことを強調した。
 この後、活発な質問がされた。「50年闘って来られたことについて、もう少し、詳しく聞きたい」「マスコミの報道姿勢はどうだったのか」などの質問に田中委員長は、戸村一作委員長の指導性とそれに応えた市東東市さんなどの革命的農民の決起を紹介しつつ、「詳しくは、この後反対同盟の交流会があるので、その場で農民自身からじかに聞くのがよいと思う」と応じた。
 一行は、市東さん宅のやぐらに登って、市東さん宅が空港に囲まれつつも、誘導路を「へ」の字に曲げている実態を見て、歓声を上げていた。
 そこへ、農作業の休憩で家に戻ってきた市東さんが合流。以前に会った民主労総の仲間も多数いて、握手を交わした。そして、今、焦点になっているやぐらの前で、市東さんを中心に記念撮影をし連帯を深めた。(2面「営農便り」に写真を掲載)

DVD「三里塚闘争―不屈の50年」を鑑賞

 夕刻に場所を移して、まず、ハングル字幕の入ったDVD「三里塚闘争----不屈の50年」を全体で鑑賞。つづいて食事に移り、現闘が用意した料理がふるまわれ、大いに舌鼓を打った。
 午後6時すぎ、農作業を終えた反対同盟が到着し、歓迎会が始まった。最初に動労千葉の田中康宏委員長が、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争で培った反対同盟と動労千葉の労農連帯の意義を強調した。
 市東さんは歓迎の言葉を述べ、「農地明け渡しの判決が確定したが、それで終わりではない。これからが本当の闘いだ」と不屈の決意を表した。東峰の萩原富夫さんが「来週11日から韓国を訪れます。皆さんの闘いを学びたい」とあいさつすると、大きな拍手と歓声が上がった。
 訪日団長で民主労総ソウル地域本部統一委員長のキムソンハンさんは、「代を継いで闘う三里塚に敬意を表します。この場に集ったわれわれが日韓交流の大きなうねりをつくりましょう。乾杯!」と力強くあいさつした。さらに参加者の発言が続き、ゼネストの最中にある韓国階級闘争の息吹を共有した。
 反対同盟からは伊藤信晴さん、宮本麻子さんも歓迎と連帯のあいさつを行った。

鉄道労組の一行7人が到着

 午後8時、ゼネスト闘争の先頭に立つ鉄道労組の労働者7人が到着すると、大歓声に包まれた。反対同盟はTシャツ、はちまき、DVDなどを訪日団に贈呈し、闘う者同士の熱い交流を深めた。 また、開設48年になる三里塚現闘と若い全学連三里塚現地行動隊員が一人ひとり紹介されると、民主労総の労働者から「テダネー(立派)」などの声が発せられた。
 双方が決戦のさ中での民主労総・三里塚交流会は、かつてなく闘いの息吹に満ちた感動的な宴となった。11・6労働者集会での再会を約束して交流会を締めくくった。

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