「第3滑走路の推進」表明 住民の気持ち逆なで 夏目社長が訓示

週刊『三里塚』02頁(0959号02面05)(2017/01/16)


「第3滑走路の推進」表明
 住民の気持ち逆なで
 夏目社長が訓示


 NAAの夏目誠社長は、社員に対する1月4日の年頭の訓示で、成田空港の機能強化計画について強調し、「明日の成田空港かがかかっていると言っても過言ではない」と述べた(写真)。「環境対策、地域振興策で最善を尽くす」としたものの、記者から「今年中にまとめたいか」との質問が出ると「(住民の)理解が深まっていくと期待している」「今年は山場にしていかなければならない」と答えた。
 ここには「住民の納得が得られるまでとことん対話をする」というスタンスは毛頭なく、時間を区切って、一定の時期に見切り発車する、との思惑(おもわく)が吐露されている。4者協議会の最終会議を要請して、ここで「強化案」を強引に決めていく目算(もくさん)だということだ。
 住民の怒りの的になっているのが、「深夜・早朝便の3時間延長」だが、NAAがもっとも求めているものこそ、この案の承認だ。LCC(格安航空会社)の誘致に命運をかけるNAAにとって、LCCの運航拡大に必要な「3時間延長」こそ、待ったなしの要求だ。
 だから、住民の反発がどれほどあろうと、「説明した」というアリバイを作って強行突破しよう、というのが国交省・NAAの思惑だ。住民との激突は不可避。この策謀を周辺住民との団結の拡大で粉砕しよう。

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