3・26全国集会(成田市赤坂公園)に結集を 反対同盟の訴え

週刊『三里塚』02頁(0963号01面02)(2017/03/13)


3・26全国集会(成田市赤坂公園)に結集を
 反対同盟の訴え

(写真 「農地死守」の決意を表す反対同盟)

現地を訪れて下さい
 市東孝雄さん 反対同盟事務局員 敷地内・天神峰

 請求異議裁判で強制執行停止決定をかちとったが、楽観はできない。空港会社(NAA)は他の工事を進めている。
 最高裁判決は本当にふざけている。法律を無視して、1億8千万円の金さえ出せば農地を奪ってもいいというものだ。こっちは金が欲しいのではなくて、先祖代々の畑を耕したいだけなのに。そもそも農業を続けるための検討すらしていない。金さえ出せば、農家をやめさせてもいいんだと。本当に勝手な言い分だよね。
 なぜうちの土地を取らなくてはいけないのか。以前NAAの夏目誠社長は「への字誘導路の見映えが悪いからだ」などと言った。さらには「空港用地になるはずだった土地に住んでいること自体が悪い」なんていうことまで言い出した。でも、B滑走路の暫定開港も団結街道封鎖も第3誘導路もすべて自分が天神峰に帰って来てからのことなんだ。事実としても間違っている。国策だったら何でもできるという許しがたい攻撃だ。
 自分一人でできることは限られているが、みんなが支えてくれるから闘える。この間、いろんな人が現地に来てくれた。どんどん来てくれるとやっぱり勇気づけられるよね。そして、現地を見れば感じるものがあると思う。久しぶりに来てくれた人も援農できびきび動いてくれていた。酒も含め労働組合で鍛えられたんじゃないかな(笑)援農でなくても、できることを一緒にやってもらえればと思っている。
 今NAAがやっているのは第3滑走路の説明会なんてものじゃない。住民が質問しても答えられない。そもそも答えを持ってきてないんだよね。そうした中で、推進してきた部分も住民から突き上げられて反対のポーズをとらざるを得なくなっている。横芝光町の看板設置などいろいろ声が出てきているっていうことは、空港そのものを問い直すときが来ていると思う。共存共栄はまるっきりウソっぱちだった。空港の周辺には農地をつぶして作った駐車場があるが、外国人の客が増えているといったって、外国人は駐車場使わないからね。旅行会社とタイアップしないとホテルも成り立たない。
 裁判所やNAAがどんな卑劣な攻撃をかけてこようが、自分はこの天神峰で農業を続け生きていく決意をますます固くしている。農地を守り、国策と闘う福島や沖縄との連帯にかけて勝利したい。3・26全国集会では陣形の拡大をさらにかちとっていきたいと考えているのでぜひお越しください。

農地守る運動拡大へ
 萩原富夫さん 反対同盟事務局員 敷地内・東峰

 3・2請求異議裁判でのNAAの答弁書を読んだがあまりにひどい。一審多見谷判決の「話し合いがとん挫しても強制的手段を講ずることがないことまで述べたものではない」をそのまま引用し、「一貫して強制執行による権利の実現を想定しており、かつ、そのことを明らかにしてきた」なんてことを言っている。シンポや運輸大臣、黒野元社長の謝罪は一体何だったのか。一方で謝罪し、一方で強制力を使うという、誠実さのかけらもないウソばっかりのNAAは絶対に許せない。しかし、簡単には終わらせない力関係をつくってきている。強制執行阻止の署名運動など周りの人に働きかける時間をかちとったので、今一度運動をつくるチャンスだと思っている。
 第3滑走路問題では、騒音で地域の生活を破壊する攻撃に対して芝山中心に住民の決起が始まっている。騒音下住民にとっては市東さんの問題は他人事ではなくなっている。いくら反対したって強制力を使われるのでは、権利も何もあったものではない。リンクさせ一つの運動として展開していきたい。現状の暴露をもっと強めていこうと思っている。
 決戦本部を立ち上げ、土曜カフェなど市東さん宅離れでいつも何かやっているという感じになっている。やっぱり対象となっている農地を知ってもらうことは必要だ。宣伝活動などいろいろとやりに来て欲しい。三里塚闘争には何とも言い表せない力がある。
 市東さん農地決戦の勝利に向け、同盟としても自分としてもより大衆的な運動を目指している。そのためには三里塚闘争をどれだけ知らせて多くの人とつながっていけるかだ。農地を守って空港建設を阻むことが安倍を打倒し、沖縄・福島との連帯になっている。国策と闘う仲間との連帯、民主労総をはじめとした国際連帯が重要だと思う。労働組合ももっと力を持ってほしい。
 先が見えない社会の中でどう政治や社会と向き合うのか。まずは自分たち(反対同盟)自身が学ぶということだと思う。住民目線、農民という立場に立ち返って組織することが必要だ。騒音問題でそれを実感する。民衆の生活が苦しくなる中で怒りを甘くみちゃいけないと思う。森友学園で教育勅語なんかを教えているが、あんな右翼に負けてたまるか。ぶっ倒さないといけない。
 若い学生諸君には、いろんな所に出かけて行って、いろんな人たちとつながる力をもっと身につけてほしいと願っている。常に自己を脱皮していってほしい。3・26へ集まろう!

第3滑走路阻止する
 太郎良陽一さん 反対同盟事務局員

 決戦本部を結成して2カ月、初めての場、初めての人に数多く出会い、力と勇気をもらった。三里塚に心を寄せる人がいるからこそ闘いが広がっている。現地へ行こうという意識を少しはつくりだせたかなと思う。手探りの助走段階から勢いが増してきたが、まだ50分の1くらい。行かなくちゃいけない所がまだまだある。
 三里塚だからこそ切り開かなければならないと意気込んできたが、市東さん農地決戦は特別なことじゃないと感じるようになった。市東さんは毎日国家権力と対峙しながらも、気負いなく生活して闘っている。だけど、労働者市民だって生活の中で国家や資本との非和解性があるし、一人ひとりががんばって闘っている。現場の闘いがあればつながることができる。
 茨城の「守る会」総会に参加した。地域で運動をつくっていきたいという真剣さを感じた。三里塚闘争は、本当に勝とうとするならみんな一緒にやろうという接着剤としてあるんじゃないかと思う。
 第3滑走路問題でも周辺住民に訴え成果も出て来ている。市東さん決戦と第3滑走路問題を一つにしてきたからこそ切り開かれていると思う。この社会自体をもう一度問い直す時が来ている。福島と同じように、産業がないと生活できないような状況にしておきながら広大な農地を破壊して企業を儲けさせる。「こんな資本主義に未来があるのか。ふざけるな」という怒りを結集するために、どんどんと全国に打って出て交流を広げていきたい。
 青年・学生は、とにかく怒りや勢い、元気さが大事だと思う。燃えたぎるような情熱的な闘いで市東さんの農地を実力で守る陣形を作ろう。どこかで転換させて目にものを見せてやろうと思っている人は多いと思う。限られた人生の中でどこでやるのか。ここだろう、天神峰だろうと言いたい。3・26は市東さん決戦の本格的突入集会だ。市東さんを守るためにみんなでスクラムを組もう!

騒音への怒りが噴出
 伊藤信晴さん 反対同盟事務局員

 市東さんへの攻撃と一体で、周辺住民に空港機能強化(第3滑走路計画、年間発着50万回化、24時間飛行)の攻撃が襲いかかってきている。日本経済のためだとか言いながら、軍事使用といった空港建設当初の意図を今再び、国やNAAが露骨に押し出してきた。その中で、空港の持つ基本的な矛盾の一つである騒音問題が大焦点化している。かつては空港建設に賛成した人も含めて反対運動に取り組みだしている。深夜は飛ばさないという約束は何だったのかという怒りが爆発している。第3滑走路が造られたら川の排水や拡幅の問題についても大工事が必要となるが、NAAは黙っている。
 周辺地域を回るとみんな自分たちが置かれている現状を正確に知っていることを実感する。今年、芝山町では新生児は26人で新成人は84人だ。このままでは廃村になるという危機感があふれている。こちらが賛成・反対と壁をつくるのではなく、自分自身が心を開き率直になって対話することで、住民は何に関心をもち、何に怒りがあるのかを語ってくれる。怒りを受け止めてくれるところが他にない中で、実際にはもっと話をしたがっている。
 周辺住民に訴えれば訴えるほど、反対同盟の闘いは正しかったと思う。市東さんの絶対に屈しない姿が国の不正義性を暴きだしてきた。そのことが力になっていると実感する。逆に、決起する周辺住民に応えるためにも市東さん決戦が決定的に重要になってきた。
 農地問題と騒音問題を一つにするカギは空港労働者と結びつくことだ。土を愛し、土を守り抜く農民と、労働強化・安全破壊と闘う労働者の気持ちがつながれば勝てる。労働者・農民の生きられない現実を変えるために、決戦本部をもっと活性化させていきたい。
 3・26全国集会では、労働者・農民・学生の団結を固くして発展させれば勝てるという展望を示すためにも、多くの人に結集していただきたい。

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