50回目の一斉行動 同盟ニュース 「見直し案」の正体暴く

週刊『三里塚』02頁(0970号02面01)(2017/06/26)


50回目の一斉行動
 同盟ニュース 「見直し案」の正体暴く

(写真 決戦本部で朝の打ち合わせ【18日】)

(写真 ビラの説明をする宮本麻子さん)


 6月18日、50回目の反対同盟周辺一斉行動が闘われた。この日の行動は、「4者協議会」でNAAから「空港機能強化計画の見直し案」が出されたことを受けて、これへの反撃として取り組まれた。
 朝8時半、反対同盟、支援連が、市東孝雄さん宅離れに集まり打ち合わせを始めた。司会の伊藤信晴さんから「市東さんの農地を守る請求異議裁判と、第3滑走路計画を粉砕する周辺一斉行動が、強制収用阻止という点で一つの闘いになってきている」と一斉行動の一層の意義が提起された。
 萩原富夫さんは、発表された「見直し案」への怒りを語った。「スライド制とか言って、騒音被害を少なくするかのように言っているが、実際に飛ばし始めれば今までよりもっとひどくなる。周辺住民の怒りと共鳴してこよう」と提起。最後に市東さんが6月16日に開かれた自民党成田空港推進議連(二階俊博会長)の会合を弾劾して「あの連中が一番悪い。彼らの正体を暴露するような会話をして来てほしい」と締めくくった。
 この日用意された「反対同盟ニュース」第45号は、農地強奪判決の執行を阻む請求異議裁判の前進を報じるとともに、NAAの「見直し案」を批判しつくす特集号になっている。一同は、このニュースおよび「7・9現地闘争と天神峰樫の木まつり」のチラシ、そして強制執行反対の署名用紙を持って、芝山町を中心とする担当地域へ向かった。
 宮本麻子さんは成田市川上地区を回り、ニュースを各戸に配った。何度も訪問を重ねてきた宮本さんの話に農作業中の人も作業を止め聞き入る。伊藤信晴さんは、地元の芝山町白桝地区を中心に署名を取りながら回り、住民との対話を重ねた。第3滑走路を誘致する相川勝重町長への怒りは、ますます高まっている。
 成田市、芝山町、多古町、横芝光町など全域で、反対同盟ニュースは熱く歓迎され、「見直し案」への怒りをかき立てた。
 午後5時からの「集約」で、この地域を回った三里塚現闘員が報告した。「NAA、町の話で防音対策の補助金が出ないことが分かった。『反対したら補助金が出ない』と口をつぐんでいた人たちが反対を言い出している。見直し案はでたらめだと怒っている」
 また、「見直し案」にだまされている住民はほとんどいないことも報告された。
 騒音直下の強制移転地域に組み込まれるが、部落が分断される場所では、「おれは移る気はない。見直し案では『部落は分断しないように検討する』みたいなことも書いている。今までさんざんウソをついてきたNAAの言うことなど信用できない。反対し続ける」という声のあったことも紹介された。
 5月27日に「空港機能強化案から生活を守る会」が立ち上げられた話を聞いた芝山北部の住民が「感激していた」との報告がされた。
 「共謀罪」「加計学園」での安倍政権の強権的なやり方に怒っている住民多数の怒りも紹介された。
 「空港機能強化見直し案」をめぐっては、今後、説明会をめぐる激突となる。次回を7月16日と決め、6・26耕作権裁判闘争、7・9現地闘争と樫の木まつりへの決起を誓い合った。
(斉田猛)

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