韓国民主労総 5万7千人がゼネスト 〝非正規職撤廃〟掲げ

週刊『三里塚』02頁(0971号01面04)(2017/07/10)


韓国民主労総 5万7千人がゼネスト
 〝非正規職撤廃〟掲げ

(写真 学校で働く非正規職の労働者がゼネスト大会の中心にすわった【6月30日 ソウル光化門広場】)

 6月30日、韓国・民主労総(全国民主労働組合総連盟)は「最低賃金1万ウォン」「非正規職撤廃」「労働組合の権利」などを要求して5万7千人が初の「非正規職ゼネスト」を打ち抜いた。ストに立ったのは学校や清掃、警備、病院など公共部門の非正規職や財閥大企業の下請け労働者、「一人親方」とされて労働者とみなされない建設現場の請負労働者などで、主力は学校非正規職を先頭とする圧倒的な女性労働者だ。 
 午後3時から光化門広場で開催されたゼネスト大会には組合員など5万人が集まった。70以上の諸団体で結成された万ウォン行動(最低賃金1万ウォン・非正規職撤廃共同行動)のもと、農民、貧困者、障害者、学生やアルバイトの青年労働者、未組織労働者、民主労総には未加入の労組も参加した。
 民主労総のチェジョンジン委員長代行は、今回のゼネストを「無視と差別、幽霊扱いを受けてきた労働者が社会の主人であることを堂々と宣言するゼネストだ」とし、「非正規職ゼネスト」と名づけた。そして「今を逃せば財閥と保守反動勢力の反撃が始まるのは明白だ。闘いを止めることはできない。より速く、より大胆に、より適切な方向での大改革を求める」と強調した。
 登壇した女性労働者は「私の夢は子どもたちに非正規職のない世界をつくってわたすこと」と語った。全国教育公務職本部のアンミョンジャ本部長は「私は7年働いて無期契約職になったが、校長が代わるとすぐに解雇された。無期契約職が正規職と同じだというのはペテンだ」と語り、「学校非正規職の大半が最低賃金以下の時給で働いている。政府にお願いするのではなく、私たちの労働条件は私たち自身の手で直接もぎとろう」と訴えた。
 政府発表によれば私立を除く韓国全土の小中高校のうち3704校で非正規職労働者がストに入り、給食が中止となった学校が2171校に上った。保守的なマスコミが非難する一方、保護者が率先して「スト支持」の壁新聞を教室に張り出す学校も出た。 
このエントリーをはてなブックマークに追加