住民と共に「空港機能強化策」白紙撤回を 11・20耕作権裁判・デモへ 拙速指揮を徹底弾劾 打ち切り策動との激突局面に

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週刊『三里塚』02頁(0979号01面01)(2017/11/13)


住民と共に「空港機能強化策」白紙撤回を
 11・20耕作権裁判・デモへ
 拙速指揮を徹底弾劾
 打ち切り策動との激突局面に

(写真 千葉地裁に迫るデモ行進【11月6日 千葉市】)

(写真 3回目となる署名提出行動)


 請求異議裁判第4回弁論で裁判長は突如「次回に人証調べを」と早期結審への意志をむき出しにした。弁護団・反対同盟・支援が一丸となって闘い、ひとまず押し返した。空港機能強化策との闘いも正念場を迎えている。国家権力中枢との力対力のガチンコ勝負が始まった。失うものは鉄鎖のみ、獲得すべきは全世界! 11・20耕作権裁判とデモに結集し闘おう。      

 11月6日、天神峰・市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行に対する請求異議裁判の第4回弁論が千葉地裁民事第5部(高瀬順久裁判長)のもとで開かれ90人が集まった。
 開廷に先立ち千葉市中央公園で集会が行われた。反対同盟事務局の萩原富夫さんが米トランプと安倍の戦争会談を弾劾し、成田を軍事空港にさせない決意を語った。
 動労千葉の田中康宏委員長は、前日の全国労働者集会の熱気と高揚を振り返りながら、資本主義の危機の時代に労農連帯を貫いてともに闘う決意を明らかにした。
 快晴のもと千葉地裁に迫るデモを意気高く貫徹し、直ちに、強制執行阻止署名の提出行動に移った。地裁に入っていく市東さんをはじめ反対同盟を拍手と声援で送り出した。4階の民事第5部の書記官室で萩原さんが申入書を読み上げ、第3次分として1860筆を受け取らせた。通算で1万684筆となる。
 10時30分に開廷。
 弁護団は、強制執行は許されないことを次の3点主張した。
 ①7月にB滑走路で大型貨物機が大事故・大惨事をもたらしかねない重大インシデントを起こすなど、生命、身体、財産の重大な危機にさらされていること。
 ②1971年の大木よねさんへの強制収用をめぐる訴訟で国、成田空港会社(NAA)は、よねさんの養子である小泉英政氏と一昨年に和解し、「話し合いの努力が足りなかった」などと謝罪したこと。この和解は裁判の口頭弁論終結後だ。
 ③「離作補償」の支払いが、農地の賃貸借契約の解約の条件であるにもかかわらず、現在も一切行っていないこと。
 そして、立証計画、証人申請を予定する人びとの名前を裁判所に明らかにした。すると裁判長は「原告の市東さんと萩原さんの証言は聞きたいと思う」と言いながら、唐突に被告NAAに意見を求めた。NAAは「いずれの証人も必要ない」と言い放った。弁護団が猛抗議し、満員の傍聴席からも怒号が飛んだ。
 NAAは認否反論もせず、強制執行の必要性などの主張も行ってもいないのにその態度は何だ!
 抗議がやまぬ中で裁判長はまたも唐突に、「次回期日で市東さん、萩原さんの証言を」と、求めてきた。弁護団は全員が次々と立って裁判長を激しく弾劾した。「弁論を尽くすことなく人証調べに入ることなど絶対に認められない。NAAに答弁させよ。次回に本人尋問など不可能だ」
 全体の力で、弁論終結策動はいったん阻止された。なおも、拙速裁判を狙う裁判長は1月にも期日を入れようとしたが押し返し、次回を3月8日として閉廷した。
 報告集会では重大な激突攻防に突入したことを全体で確認。萩原さんが、11・20耕作権裁判をはじめ三里塚裁判闘争への傍聴と署名運動の拡大を訴え、伊藤さんが、11月23日の「農地取り上げに反対する会」シンポジウムへの参加を呼びかけ、この日の闘いを締めくくった。

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11・20耕作権裁判・デモ
 11月20日(月)
 午前9時 千葉市中央公園集合
 9時30分 千葉市内デモ出発
 午前10時30分開廷 千葉地裁

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