一斉行動 見直し案白紙撤回へ 住民の怒りと合流

週刊『三里塚』02頁(0980号01面03)(2017/11/27)


一斉行動
 見直し案白紙撤回へ
 住民の怒りと合流

(写真 市東さん宅離れで朝の打ち合わせ【19日】)

(写真 横芝光町・谷台地区を回る全学連行動隊)


 11月19日、晴れわたる青空の下、55回目となる周辺一斉行動が闘われた。朝8時半、天神峰・市東さん宅離れの決戦本部に反対同盟・支援連の仲間ら20人が集まり、打ち合わせを行った。
 はじめに反対同盟事務局の萩原富夫さんが、この一年の闘いで市東さんの農地を守りきった勝利性を確認。「4年以上にわたる宣伝活動で住民との信頼関係が強まっている。先日、「芝山町の将来を考える会」を名乗り、反対同盟を誹謗中傷するビラが、新聞折り込みで配布された。推進派の危機感のあらわれであり悲鳴だ。今日もがんばろう」と呼びかけた。
 続いて、市東孝雄さんは、「寒くなったので体には十分気をつけ、この一年を振り返ったときにやりきったと言える闘いをやろう」と一同を激励した。決戦本部からは伊藤信晴さんが、「〝芝山廃村化〟と同盟が言っていた通りだという声が説明会で上がっている。ますます攻勢的に闘おう」と奮起をうながした。
 今回配布する反対同盟ニュース第50号は、地域住民の声の特別篇として、機能強化見直し案に対する住民説明会で噴出した怒りの声を見開きページで紹介している。
 「住めない所にして何が迷惑料の増額だ」「他の空港では8時間から10時間の飛行制限が行われているのになぜ成田だけ4時間なのか」「貴重な意見を受け止めると言うが、こっちは生きるか死ぬかの問題だ。生活できるんだったら反対なんかしない!」など激しい批判の前に、説明会で合意が取れたなどと口が裂けても言えない状況だ。反対同盟の主張と地域住民の声が響き合い一つになろうとしている。強化案の白紙撤回を住民と共にかちとる決意も固く、全員が芝山町、横芝光町へと飛び出した。
 京大生奪還闘争に勝利し現地に戻ってきた全学連現地行動隊は横芝光町を担当した。ビラを受け取るなり「知ってるよ」と。市東さんの農地取り上げ問題への訴えが住民に浸透してきている。
 市東さん農地取り上げ反対署名にも協力してくれていた新住民の方から「説明会での住民の主張はその通りだと思った」「NAAの言っている騒音対策は意味がない」との声が寄せられた。自主的に第3滑走路予定地を見学した住民は、再移転という現状を見て、「ずさんな空港計画に改めて怒りがわいてきた」と語った。また、「空港ができてからこれまでのような野菜ができなくなった」と環境破壊への怒りの声も聞かれた。
 中傷ビラについても、「姿も現さず卑怯だ」「どこからか金をもらっているのか」と逆に住民の怒りを買っている状況である。他方で、「反対同盟は騒音の問題などしっかり取り組み、まじめにがんばっている」と激励を受けた。
 午後4時半、伊藤さんの司会で、集約を行った。4者協議会での合意に向けた動きは予断を許さない。ますます攻勢的に闘おうと確認し、次回一斉行動を12月16日とし一日を締めくくった。

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