改憲阻止・安倍打倒へ 集会の発言から

週刊『三里塚』02頁(0989号01面02)(2018/04/09)


改憲阻止・安倍打倒へ
 集会の発言から

◎主催者あいさつ
全学連の実力決起に共感し
 事務局員 伊藤信晴さん

 森友事件に見られるように安倍の居直りに対する怒りが沸騰しています。改憲と戦争に向かう安倍を一刻も早く打倒しなければなりません。戦争が日増しに切迫しています。三里塚の反戦の思想の真価を発揮し、闘いの爆発へと転化していきたいと思います。みなさんが立っているこの場所は、全学連の戦士が成田市役所公団分室に対し、果敢に攻撃を展開した実力闘争の出発点の地であります。反対同盟はその闘いに共感し共闘関係を築きました。
 高瀬順久裁判長は、請求異議裁判で7月弁論打ち切りを表明しました。国家権力による農地を強制収用の攻撃を打ち砕けるかどうかの正念場を迎えています。
 また国交省をはじめとする4者協議会における最終合意がなされました。しかし、三里塚52年の闘いで、事業認定を失効させ、予定敷地内の住民の断固たる反対があれば、農地を取ることはできません。この1240戸の強制移転。騒音激化に北総台地一帯は怒りが充満しております。この怒りと結合して、市東さんの農地決戦と一体のものとして闘います。
 民主労総が労農連帯を貫きパククネを打倒した道を共に進み、沖縄・福島とつながって安倍政権打倒へ闘いたいと思います。

◎農地守る決意
天神峰に住み耕し続けます
 敷地内・天神峰 市東孝雄さん

 全国のみなさまからの支援、ならびに強制執行反対署名、本当にありがとうございます。
 今、裁判の内容においては、私たちが圧倒的に押しています。それでも、これからどのような判決が出るかはわかりません。しかし、それで負けたわけではないし、終わったわけでもありません。
 この裁判だけじゃなく、普段私が闘うべき場所、それはまさに天神峰であり、そこに住み、畑を耕しながら農地を守る、それが私の生きがいであり、闘いです。これからも天神峰でがんばってやっていきます。
 「国策」と闘い、自分の守るべきところを守りながら闘い続けている沖縄、福島。日本全国にはまだたくさんのこういう闘いがあります。その人たちとも団結を強くして力をもらい、がんばっていきたいと思います。

◎お礼のあいさつ
50年の闘争の正義を確信し
 三里塚 北原健一さん

 今から50年前、私もこの場所で行われた集会に親父と参加していました。
 当時、三派全学連の委員長だった秋山勝行さんが「われわれのものである市役所、公団や国の権力から奪いとろうじゃないか。そしてデモを貫徹しようじゃないか」と言いました。すごく鮮烈に印象に残っています。あの澄み切った声で。そこで目が覚めたような、俺も何かしないといけないと、行動の原点になったと思います。
 みなさんのやって来たこの50年の闘いというのは、動労千葉さんが示しているように本当に正しかったんですよね。新しく育っている若い全学連の斎藤君がいますけど、すごいですよね、やっぱり。これが脈々と50年、100年続いていくんですよ。だから日本全国で、動労千葉のようになろう、三里塚の農民のような闘いをしようという気運が生まれているんですよね。それは今全世界に行きわたっている。
 闘わなければ勝利も、われわれの未来もない。人民の手本となるような闘いを今ここにいる動労千葉や全学連のみなさん、われわれ同盟が闘いぬいてきたからこそ、この地平が切り開かれていることを、はっきりと今日は感じました。共に闘いましょう。

◎基調報告
新たな北総住民の反乱を
 敷地内・東峰 萩原富夫さん

 ①裁判闘争に勝利し、市東さんの農地と生活を守ろう! 請求異議裁判は証人調べに入ります。5月24日には1971年の大木よねさんに対する強制収用現場に立ち会った2人の証人尋問。6月28日には私と市東さんの尋問が行われます。市東さんは両親から受け継いだ家や農地を守り農業を続けていきたいのです。この当たり前の農民の生き方がなぜ許されないのでしょうか。成田空港が生き残るためなら、国の利益のためなら何をやってもよいというのでしょうか。国のため、企業のために農民や労働者が犠牲になってはならないのです。
 強制執行反対署名を集め、開廷前のデモと裁判傍聴に全力で立ち上がりましょう。
 ②4者協議会「最終合意」を許さず空港機能強化を粉砕しよう! 大規模移転と騒音地獄の強制との闘いはこれからが本番です。住民の怒りはますます大きくなっています。50年前と何ら変わらぬ住民無視の暴挙と対決し、新たな北総住民の反乱を巻き起こしましょう。
 ③沖縄・福島と連帯し、改憲阻止・安倍打倒へ。北朝鮮や中国との戦争をあおりながら軍備増強を進め、改憲と戦争へと向かう安倍政権を今こそ倒す時です。天皇代替わりと東京オリンピックを利用した危機突破と治安弾圧を許さず闘いましょう。辺野古新基地建設阻止へ共闘・連帯を強めよう。被曝と帰還の強制を許さず、原発廃炉・再稼働阻止へ闘おう。国策と闘う住民運動とつながり、民主労総をはじめとした国際連帯・国際交流を継続し、労働者と農民の更なる連帯を構築しよう。
 7・8樫の木まつりへ! 三里塚闘争の勝利の地平を守りつつ、新たな発展を目指して運動を進めていきますのでよろしくお願いします。

労農連帯強め改憲阻止する
 動労千葉委員長 田中康宏さん

 動労千葉・動労総連合は、ストライキを闘ってこの場に結集しました。未来を分かつような決戦の時が来ています。
 三里塚闘争も、いよいよ僕らの手で、市東さんの農地強奪を許さない勝利をもぎり取るのかどうかの正念場です。
 また、空港機能強化と称する攻撃も合意がなされたと言うが、絶対反対だと人々が声を上げ、胸を張ってここから闘いに立ち上っている。
 今日は三里塚闘争の新しい原点、出発点です。
 国鉄分割・民営化に協力した東労組がJR資本に切り捨てられています。この大再編は憲法改悪と直結します。連合に改憲の旗を振らせるような労働運動の再編、現代の産業報国会化が一斉に始まろうとしています。
 労働者一人ひとりが持つ力、農民が持つ力、その怒り、それが三里塚闘争のように非妥協的に実力闘争の思想となって爆発したときに大きな歴史をつくります。
 改憲・戦争阻止! 大行進運動を立ち上げました。戦争だけは二度としてはならないという闘いをあらゆる労働組合、運動体の土台に据え、新しい闘いを始めよう。

請求異議訴訟に勝利しよう
 反対同盟顧問弁護団 葉山岳夫さん

 森友事件は安倍を主犯とする国家犯罪。朝鮮核戦争・改憲を阻止するために安倍を打倒しよう。
 第3滑走路建設、空港強化策なるものは空港周辺を騒音地獄にたたき込む暴力行為です。じわじわと死に追いやる殺人空港は粉砕あるのみ。
 三里塚は決戦です。NAAの強制執行が、市東さんの農民として生きる権利を否定し、権利を濫用し、正義を踏みにじる違憲・違法な暴挙であることが裁判を重ねるたびに明らかになっている。
 請求異議訴訟に絶対に勝利しよう。反対同盟の農地死守の基本路線を支持し、日本農民の名において、労農連帯の名において、弁護団はみなさんとともに勝利するまで徹底的に闘います。

日本農民運動つくりかえる
 全国農民会議 秋山和雄さん

 全国農民会議は今は亡き萩原進さんの呼びかけに応えて結成された農民団体です。
 「日本の農業の置かれている現状を変えなくてはいけない。三里塚のように闘おう」と5年間闘ってきました。安倍農政を進めていけば日本の農民はほとんどいなくなってしまいます。
 資本主義の矛盾が農業分野で蓄積している結果です。資本主義では農業、農民の生活は成り立ちません。だから私たちは三里塚闘争を闘い、三里塚と一緒に日本の農業、日本の農民運動を大きくつくりかえていかなくてはならないと考えています。
 市東さんへの農地強奪を許さず、三里塚闘争の勝利のために全力で闘います。

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