推進派のうごめきを弾劾 第62回周辺地域一斉行動

週刊『三里塚』02頁(0994号02面01)(2018/06/25)


推進派のうごめきを弾劾
 第62回周辺地域一斉行動

(写真 朝の打ち合わせで、NAAの手先に成り果てた石井新二らの策動を粉砕することを確認【6月17日】)


 6月17日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議は、62回目となる周辺一斉行動を闘った。午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり打ち合わせを行った。この日は、6月7日にかけがえのない仲間である小山衛一同志が逝去して初めての一斉行動だ。全体が小山同志の遺志を引き継ぎ闘う決意を固めた。
 冒頭、決戦本部長の太郎良陽一さんが「小山くんが不当逮捕されたのは5月16日。それから約3週間後の6月9日に石井新二が『空港と被害地域の真の共存共栄を目指す集い』を開き、新団体を結成した。国家権力による後押しがある」「不当逮捕と新二の動きは反対運動をつぶすためだ」と弾劾した。そして、反対同盟事務局次長の故萩原進さんが提唱し始まった一斉行動が正念場を迎えたことを確認し、「住民は今後どう闘うべきか真剣に考えている。次の段階へ進むためにもより深く住民の中に分け入ろう」と全体の奮起を促した。
 事務局の伊藤信晴さんは、「横芝光町の一部では新二の動きを歓迎する動きもある。しかし、芝山町の中にも正しく危機的に今の状況をとらえている住民もいる。今日の行動を大事にして闘いの芽を守りぬこう」と訴えた。
 萩原富夫さんは「新二に対する恨み、つらみは様々ある。討論で住民の怒りを引き出そう」と檄を飛ばし、市東さんは目前に迫った6・28請求異議裁判に触れ「自分は証言に全力を尽くす。みなさん、がんばってください」と激励した。
 当日配布された「反対同盟ニュース」は第57号。2〜3面で、元反対同盟の石井新二が提唱する「共生協力金制度」は住民に犠牲を強いて自分の私腹を肥やすためだと断罪し、空港機能強化白紙撤回で闘うことこそ住民の命と生活を守る道だと呼びかけている。4面では、「金さえもらえれば24時間、何万回飛んでもいいのか」「機能強化策は理解できない」と空港機能強化を呼び込んだ張本人であるにも関わらず被害者の味方面(づら)する新二への怒りの声を紹介している。
 NAAの手先としてうごめく新二への怒りを共有した参加者は成田市、芝山町、多古町の担当地区に向かった。
 太郎良さんは第3滑走路予定地を、伊藤信晴さんは地元部落を回った。それぞれ「反対していた奴らが推進しているのはおかしい」「反対同盟が変わらずやっていることは評価する」と激励を受けた。婦人行動隊の宮本麻子さんは川上地区を回り、「国会でも安倍は働き方改革やカジノ法案など次々決めていっている。反対する野党がだらしないからだ」と語り、怒りを共有した。
 支援連が回った地域では、6月9日の「集い」に参加した住民から「一つの方向でまとまってはいない。騒音のひどいところに人は住まない。芝山の人口減少は止まらない」との声が寄せられた。また、NAAによる第3滑走路建設の用地買収に向けた動きも報告された。
 来月の一斉行動を7月15日(日)とし、全員でさらなる奮闘を誓い合った。

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地域住民の声(反対同盟ニュースから)

◎機能強化は絶対反対
 石井新二の組織はうさん臭い。一方で推進し、他方では犠牲になるから金を寄こせという。やはり機能強化には絶対反対しかないと思い始めた。(芝山町 農家)

◎金もらい共存共栄か
 いくら説明を聞いても機能強化策について理解なんかできない。「共存共栄」と言うが、これでは廃村の道ではないか。金さえもらえば、24時間化しても何万回飛んでもいいのか。住民の怒りや不安を金で終息させるのは本当に許せない。(芝山町 会社員)

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