北総の空の下で 農地と環境を守り 猛暑との闘い

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週刊『三里塚』02頁(0996号02面06)(2018/07/23)


北総の空の下で
 農地と環境を守り
 猛暑との闘い


 猛暑です。判決前の決戦の大地は、日々地熱が高まっています。
 汗まみれでナスやオクラを採り、勢いを増す夏草と格闘して、一服には扇風機に冷えた麦茶、落ち着いたら熱い緑茶をすすって体を調整します。先日、袖をめくって色の対比で日焼けを競いました。農作業は素手の感覚が好きだと言う市東孝雄さんの赤銅色の腕が、畑を守る原動力です。
 航空写真で見ると、アスファルトの中にこんもり木の繁った一角があります。市東さん宅と作業場や畑です。木と土と井戸水のある生活がどれほど貴重なものか、猛暑に都会に出ると実感します。アスファルトの上を走る鉄の箱と高層住宅の全てがクーラーの熱を外に吐き出しているのですから、ヒートアイランド化が加速するのはあたり前です。膨大な面積を囲い込み、さらに増殖して地域を破壊し尽くそうとしている成田空港に反対して農地を守ることは、食糧や環境を守ることでもあるのです。
 6月28日の裁判で萩原富夫さんは「土は命の塊」「農地取り上げは怒りの火に油を注ぐ行為」と証言しました。市東さんは、父・東市さんに託された思い、萩原進さんに導かれて農業を始めた経緯を述べ「有機農業、産直運動で一番肝心なのは、うそをつかないことです。旬の野菜を届け、会員の健康に責任を持つことこそ自分の生きる道だと強く確信しています」と、きっぱり言い切りました。
 9月結審から判決を見すえた今秋決戦に全力決起を!
北里一枝
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