大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(0996号02面08)(2018/07/23)


大地の響き 投稿コーナー

「農地死守」で団結し
 東京大学 松木進

 7月8日、天神峰の市東さん宅で開かれた樫の木まつりに参加しました。今回、私は三里塚の地を初めて訪れました。昨年に続いて2度目の開催となった今回、市東さんの農作業に不可欠な作業場・農具置き場をめぐり緊迫する情勢の中で行われました。
 当日はじめに行われたのは集会とデモでした。機動隊と対峙しながらの行動は、ここ三里塚がどのような歴史をたどった場所であるかが肌で理解できます。デモが打ち抜かれた後、市東さん宅にて樫の木まつりが開催され、主催側・参加側から次々あいさつや発言がありました。会場では集まった者同士で交流しあい、同時に用意された野菜をふんだんに使った料理に舌鼓を打ちました。料理は野菜のおいしさを十分に活かしていました。力強い発言とにぎやかな交流で、「農地死守」を掲げる私たちの間により強固な団結がかちとられたと感じます。
 私は、成田空港建設反対の運動については、数えるほどですが、父から聞かされていました。学生時代活動家として三里塚に来ていた父。「当時はそういう時代だった」と付け加えながらも、権力の横暴を「絶対に許せない」と語っていたのを覚えています。
 ふりかえって今を見れば、三里塚にはあの頃とまるで変わらない構図があります。私たちのいのちを育む食を支えるという誇り高い仕事に取り組む農民がいて、他方で、デタラメなやり口で農地をつぶしてまで空港を拡張しようとする空港会社がいます。まだ何も終わっていない。私は、空港反対で闘うすべての皆さん、その中で絶対に「正義を貫く」とおっしゃった市東さんとどこまでも連帯し、農地死守でたたかっていきたいと思います。来年も樫の木祭りをやりましょう!
 ※頂いた野菜を使ってカレーを作りました。野菜がゴロゴロ入ってます。ニンジンが甘くて特によかったです。(写真

命を守る闘いを実感
 東京 古内秀和

 第2回天神峰樫の木まつりに参加しました。農地強奪の強制執行を阻む請求異議裁判が1年半を超えて闘われ、今なお農地を守り抜いている勝利をかみしめつつ、結審策動を許さない緊迫感とともに迎えた2回目のまつりは、集まった人々の闘う決意を新たにするとともに、闘いへの英気を養うものになりました。  まつりを彩った市東さんと萩原さんが丹精込めてつくった野菜と、現闘の同志が作った温かい料理に、「絶対反対」「農地死守」で闘うものの団結・共同性の豊かさと力強さを感じ、心も体も元気になりました。
 市東さんの農地を守る闘いは、命を守る闘いだと改めて実感しました。市東さんはまつりの中で、裁判闘争について「譲るわけにはいきません」と決意も固く発言していましたが、まさに農民が農地を耕して命を育み命をつなぐことと、軍事空港を許さず戦争を阻むことは、命を守る正義の闘いです。52年の闘いの中で、文字通り世代を越えて貫かれてきたこの正義は、国鉄闘争と一体となって日本の労働者階級の未来を指し示しています。だからこそ、市東さんの農地を守る闘いは改憲・戦争阻止と一体であり、命を守る労働運動の復権とも一体です。農地を守る闘いという意味で、援農こそ三里塚闘争の土台だと思っています。労働組合の拠点建設と一体で援農も闘い、青年の団結を固め広げていきたい! 3回目のまつりを、日本におけるゼネスト実現に向かう闘いの中で必ずかちとろう!

天神峰は私の出発点
 神奈川労組交流センター 田中藤男

 第2回天神峰樫の木まつりに参加しました。
 空港建設決定から50年余。三里塚は、あらゆる暴力と脅し、懐柔と団結破壊との闘いであり、市東さんの言うように「絶対にウソをつかない」闘いであり続けています。
 私が初めて三里塚の地を踏んだのは、大学に入学したばかりの1991年春でした。機動隊の数に圧倒され、これが本当に日本社会なのかと衝撃を受けたのは今でも鮮明に記憶しています。夏休みには、全学連二期決戦行動隊として、援農や団結街道デモ、空港公団や権力の監視活動なども行いました。団結街道の監視は、まさに今回の樫の木まつりが行われていた市東さん宅の庭で休憩させてもらいながらやっていました。みんなでお弁当を食べ、時には権力が乱入してきたり。何よりも軽トラックで畑に出ていく故・市東東市さんの姿にいつも不屈さを感じ、生き方を学んだ気がします。私の闘いの出発点です。
 ちょうど公開シンポジウムに向かう過程で、「国は強制的手段はとらない」との約束を恥知らずにも行って、反対闘争の収束を狙いました。
 実際に、市東さんの農地をめぐる動きを見れば、それはただただ空港を認めさせる攻撃であったことが、歴史的にはっきりしています。正義は反対同盟にあることを事実が示しています。そうしたことを考えながらの樫の木まつりでした。
 何が強制執行だ! ふざけるな! 「闘魂ますます盛んなり」の精神で、農地強奪を絶対に許さず、改憲阻止決戦の大爆発のなかで、三里塚闘争が「改憲・戦争阻止!大行進」の大きな舞台になるような闘いを神奈川でもつくり出していきたいと思います。

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