大地の響き 投稿コーナー

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週刊『三里塚』02頁(1000号02面07)(2018/09/24)


大地の響き 投稿コーナー

現闘同志に尊敬の念
 全学連委員長 高原恭平

 三里塚を訪れることは何度かありましたが、今回はじめて援農と現調に行きました。(写真
 援農はやはり疲れるけれど、大変楽しいものです。何しろ人間の命を作る活動ですから、そのやりがいは格別です。市東さんをはじめとする反対同盟の農家の方々が、札束よりも農地・農業を選ぶ理由を、身体でも理解できたような気がしました。自分が植えたキャベツが成長しているのを見に、また援農に行きたいですね。
 しかし、自分がアピールしたいのは現地闘争本部の皆さんの存在です。学生のうちから三里塚闘争に関わりはじめ、人生をかけて闘い抜いている方々の存在は、誇りであり尊敬の念を持つほかありません。
 自分は全学連大会で「人生かけて改憲阻止・新自由主義大学粉砕の闘いに取り組もう」と学生に訴えました。
 しかし、現闘の方々を見ると自分自身も決意をいっそう固めます。「自分のアジテーションよりも、現闘の方々の自信あふれる姿と闘魂たぎる眼の方が何倍も説得力があるのでは......」とも思ったり。
 さて、三里塚闘争と言えば、残念ながら「過去のもの」というのが一般的な見方です。自分も、中学生の頃に成田空港へと向かう高速道路から空港反対のアピールを見て、驚いたことを覚えています。しかし、改憲・戦争国家化の中で、「国策」である農地取り上げや第3滑走路建設と闘う三里塚闘争の重要性は、すこしも劣ることはありません。さらに、動労千葉との連帯という労農同盟も、革命の現実性を孕むものとして重要です。キャンパスでも三里塚闘争のことを宣伝し、自分の大学も「三里塚」に比するものへと変えていく決意です。

「農民の誇り」を体感
 東京大学  松木進

 三里塚現地に行き、現地調査と援農を行いました。現調はまず市東さん宅の監視ヤグラに登り、塀の上から誘導路や滑走路を眺めるところから始まります。ついで東峰墓地、東峰十字路戦跡と慰霊碑、封鎖された団結街道とまわりました。その後の東峰神社では、一度伐採されたにもかかわらずまた伸び出した木が出迎えてくれました。最後に住民の生活をさらに破壊する第3滑走路計画予定地をまわり、長きにわたる空港反対の歴史と、今も空港拡張を進めようとするNAAの建設計画を、自分の足で歩き目で見ることでつぶさに感じ取ることができました。
 援農では主に市東さんの畑で作業をしました。夏の陽をたっぷりと浴びたニガウリを収穫し、一段と暑かった今年の夏を思い出すと、キャベツの植え付けへ移りました。さすが無農薬というべきで、ビニールポットからは雑草がちょこちょこ顔を見せていて、中には苗よりも立派な根を張ってしまうのも少なくありません。手作業でポット苗をこしらえると、次は植える仕事が待っており、たくさんの苗を自分の手で畑へとやさしく埋めていきました。最後に萩原富夫さんのお宅で産直野菜の箱詰めをしました。中身は旬の夏野菜が多く、オクラのトゲに手を痛めつつ(鮮度の証!)野菜を送り出しました。
 いま反対同盟は市東さんの農地をめぐる請求異議裁判結審を控えており、この重大な局面に現場に触れたことを大変意義深いことだと感じています。市東さんが訴える人々の食を支える「農民の誇り」というものを体で感じました。この営みを絶やしてはいけない。改めて10・14総決起集会への結集を私からも呼びかけたいと思います。

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