全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 三里塚に共感拡大 全学連三里塚現地行動隊 二川 光 9・24東京高裁 控訴審第1回へ

週刊『三里塚』02頁(1019号02面02)(2019/07/08)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 三里塚に共感拡大
 全学連三里塚現地行動隊 二川 光
 9・24東京高裁 控訴審第1回へ

(写真 精魂込めて育てた無農薬有機野菜を大切に箱詰めする出荷作業を手伝う行動隊【6月21日】)


 警察は6月18日、19日に全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部の11人の組合員を不当逮捕しました。昨年7月以来の大弾圧で不当逮捕された組合員は武建一委員長はじめ70人にも上ります。関生支部が行ってきたのはストライキや会社に対する抗議行動、法律違反の生コン業者を摘発するなど労働組合活動です。それが「威力業務妨害」「強要」「恐喝」として刑事弾圧の対象になっています。この関生支部への組織壊滅攻撃をはね返しましょう。
 三里塚現地では関生支部と共に国家権力による横暴を阻止してきました。9・24請求異議裁判・第1回控訴審に向け、着々と準備が進んでいます。6月19日には東京高裁前に集まって反対同盟の伊藤信晴さん、太郎良陽一さんと支援連が訴え、150枚ものビラが受け取られました。そして場所を移して上野駅前でも、東京高裁への要望書が50筆以上も集まっています。街頭では多くの人々が市東孝雄さんに共感を寄せてくれます。ドイツからもマスコミが取材しに来たり、多くの方が注目しています。
 この市東さんの闘いに触れてほしいと思い準備した「天神峰カフェ」には約40人が参加しました。千葉県在住の映像作家・志村信裕さんが作った映像が流れました。フランスのバスク地方と千葉県の成田市に焦点をあてています。野菜を畑から収穫したり乾いた落花生を集めて作業場で選別している様子など市東さんのありのままの日常を伝えています。一方飛行機が畑を横切り、騒音がとどろく異様な光景が違和感を持たせ、見たものを引き込む内容です。体を張って「空港絶対反対」を示す市東さんの姿があります。
 1966年、7月4日に佐藤栄作内閣が三里塚空港(成田空港)設置案を閣議決定し、政府は国策として暴力的に農民を土地から追い出す、札束によって土地を買収するなどしてきました。そして71年に4000㍍のA滑走路を建設するため3月と9月に強制代執行を行い、空港建設反対の運動を何がなんでもつぶそうとしてきました。しかし、現在に至るも空港建設は完成していません。戦争に反対し、現場で闘う労働者や学生の全国的な力で建設を阻んできました。沖縄でも辺野古で若い世代を中心に新基地建設反対を示しているように、多くの人々が声を上げることで国策を阻止しています。
 7月29日の耕作権裁判、新やぐら裁判、9・24東京高裁・請求異議裁判第1回控訴審に集まりましょう。ぜひ、天神峰の市東さんや東峰の萩原富夫さんが行っている日々の農業の営みに触れて下さい。53年間、空港建設当初から変わらない生き方を貫いている三里塚に駆けつけてください。夏真っ盛りの7〜8月は特に援農大募集です。初めて訪れた方には現地案内も行っています。ともに三里塚から若い世代を中心にして声をあげましょう。
     ◇
 志村信裕さんの映像作品は千葉県立美術館で見ることができます。
千葉の新進作家vol.1
志村信裕 残照
千葉県立美術館
7月13日(土)〜9月23日(月)
時間 午前9時から午後4時30分
入場料 一般300円 高校・大学生150円

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