耕作権裁判勝利、市東さんの農地守りぬこう 7・29千葉地裁包囲デモへ 改憲の安倍今こそ倒せ 9・24請求異議控訴審へ大結集を

週刊『三里塚』02頁(1020号01面01)(2019/07/22)


耕作権裁判勝利、市東さんの農地守りぬこう
 7・29千葉地裁包囲デモへ
 改憲の安倍今こそ倒せ
 9・24請求異議控訴審へ大結集を

(写真 「市東さんの農地を奪うな! 耕作権裁判に勝利するぞ!」千葉地裁を包囲するデモ【2月18日】)


 7月29日、三里塚芝山連合空港反対同盟は千葉地裁民事第2部・内田博久裁判長のもとで開かれる耕作権裁判と新やぐら裁判に先立ち、地裁包囲デモを呼びかけている。改憲・戦争への攻撃と真っ向から対決し闘いぬいてきた三里塚闘争陣形の底力を今こそ発揮し、職場・キャンパス・街頭で結集を呼びかけよう。民衆の実力闘争こそが歴史を動かす力だ。動労千葉と反対同盟を軸とする労農連帯こそが新たな社会の道しるべとなる。青年・学生に三里塚闘争を広めよう。

 耕作権裁判は、市東孝雄さんの祖父・市太郎さんが開墾しその後営々と耕し続けられてきた農地の一部について「NAA所有地を市東さんが不法耕作している」として2006年にNAAが千葉地裁に訴えたものだ。
 「不法耕作」とはとんでもない言いがかりであり侮辱だ! 市東さんが耕すすべての農地に市東さんの揺るぎない耕作権が存在している。農地を強奪するためのNAAの違法で卑劣な手口の数々こそ断罪されなければならない。
 成田空港の事業認定の期限切れが迫る中、空港公団は「空港絶対反対・農地死守」を貫き闘う父・東市さんに対して、土地収用法に基づく強制収用を行うために収用委員会で収用裁決を取ろうと、明け渡し場所の特定を急いだ。そして、1988年4月に耕作地の境界について、「市東東市」の署名・捺印がされた虚偽の「同意書」「境界確認書」を作成した。その上で、底地を地主・藤﨑政吉から「取得」し、そのことをまったく知らせることなく、15年にわたり市東家に小作料を藤﨑へ払わせる詐欺的な行為を行ってきた。
 2003年にNAAが土地の登記をしてはじめて孝雄さんはこれらの「事実」を知ることとなる。
 しかし、東市さんにとってはそもそも収用裁決をするための畑の位置特定の必要性は一ミリもない。しかも、「同意書」「確認書」は当時の空港公団のフォーマットでつくられている。東市さんがこんなものに署名をするはずもない。筆跡鑑定結果からもその事実は明らかだ。また、東市さんは1985年に軽い脳梗塞を発症したため、1987年に千葉地裁に出廷した際に裁判所で書かれた文字には震えが出ている。しかし、1988年4月の同意書・確認書の文字は力強く乱暴な筆跡だ。
 書類に押されている印鑑についても、欠けている部分がその後に押されたものではその欠けがふさがるという同一の印鑑ではありえない現象が起きているため、偽造されたことが明らかだ。
 そして、NAAは裁判所から文書提出命令が出されているにもかかわらず、この同意書・確認書の作成過程についての報告書などは「ない」と言い張り続けている。
 現に生計を立てている土地を強制的に取り上げるという暴力的な国家権力の発動を、こんなデタラメな手続きによって実行しようというのか! まさに、「戦時徴発と同じ」(反対同盟員・故三浦五郎さん)ではないか! 絶対に認めることはできない。文書提出を拒否し、逃げ回るNAAを徹底的に追及しよう。
 今こそ「反戦・反権力の砦」=三里塚の真価を発揮し、改憲・戦争へと突き進む安倍政権を打倒しよう。空港周辺住民の怒りと結び、軍事転用をたくらむ第3滑走路建設を阻止しよう。
 7月29日の千葉地裁を包囲するデモが決定的だ。青年・学生を先頭とした大隊列を千葉市中央公園に登場させ、千葉市内を席巻するデモを勝ちとろう。
 そして、9月24日にはいよいよ農地強奪の強制執行を許さない請求異議裁判控訴審の第1回が開かれる。要望書を集め、全力で東京高裁に駆けつけよう。霞が関へ攻め上ろう!

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