大地の響き 投稿コーナー

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1020号02面07)(2019/07/22)


大地の響き 投稿コーナー

力強い労農学の闘い
 首都圏学生 田村健一郎

 3連休の前半を使って三里塚に初めておじゃましました。
 資本と国策による凶暴な攻撃の結果として日々稼働する成田空港の内側に、立体交差道路でつながれ階級の意思の楔(くさび)のように残り続ける市東さんの住居や畑をはじめ、その他空港反対同盟やそれに所縁(ゆかり)のある様々な場所を訪問し(写真)、労農学が一致して闘われている反空港闘争の力強さを目にし胸を熱くする思いです。
 本当は農作業の手伝い(援農)をする予定だったのですが雨でできず、ただ企業の新人研修のように諸施設を見学させていただいただけでしたが、三里塚闘争が過去のものではなく私のような若い学生からの新たな支持・結集を勝ち取り続けている現在進行形の重要戦線である、ということを確認し、また世に示す一助にはなったと思います。
 ジェット燃料を運ぶ国鉄の貨車が動労千葉のストライキで動かず空港に打撃を与えたように、全社会が連帯・団結・協働・共謀して行う資本への闘争の力は無限大です。この闘いの方針を、私が今いる「首都圏のキャンパス」という一戦線に持ち帰って適用し、安倍打倒・改憲阻止・共産主義革命に向けて新たな一歩を踏み出す決意です。
 全学連は7月20日に「若者の力で未来つくろう」銀座デモを主催しました。みなさんと共に闘います。

雨の中を雑草と格闘
 東京 梅島仁

 7月1日、東峰の萩原さん宅に援農に入った。
 この日は終日雨。梅雨に雨が降るのは当たり前で、土砂降りでも炎天下でもないだけ運がよいと自分に言い聞かせるが、泥はまとわりつき、衣服はベタベタ。だが、この農作業そのものが「農地死守・空港粉砕」の闘いの地道な一歩であり、有機無農薬の作物を心待ちにしている消費者がいると思うと自然と気合が入る。(写真)
 本日の任務は、里芋の草取り。援農にはきついが作物には恵みの雨。ここ数日で野菜も育ったが、雑草も大いに伸びた。1ミリほどの種から生まれた雑草が、座布団大に根を張り広がっている。鎌を土中に突っ込んで根を切り抱え上げると、かご半分が埋まる大きさだ。よくもここまで大きくなったものだ。一点の火花が燎原(りょうげん)に広がるとはこのことか。一人の労働者の決起も情勢を捉えればこのように巨大な運動と組織を生み出すのだろう。だが名もなき雑草を革命の主体に見立てると、それを散々刈り取る自分とは何になるのか......と連想が尽きない。
 納屋の脇には黒猫がいた。「にゃーにゃー」と人なつこく鳴くが、近寄ると「シャーッ」と威嚇する。萩原さんに聞くと、居ついたその野良猫が4匹子猫を産み、さらに親からはぐれた子猫1匹の面倒も見ているとのこと。
 あとで納屋を覗くと、母黒猫と5匹の子猫がくつろいでいた。黒猫2匹、キジトラ2匹、シロキジ1匹。いつか仲良くなりたいものだ。
 草むしりは体幹強度のバロメーター。幸いにもガチの山登りをやった直後で、自分は大したこともなかったが、同行の同志は翌日に筋肉痛で寝込んでいた。
 だが筋肉痛は悪くない。前に進んでいるからだ。古いものと決別し前に進むには痛みも伴う。しかし前に進もう。『週刊三里塚』読者のみなさんにも、援農に入って、思い切り体を酷使し、筋肉痛になることをお勧めします。

このエントリーをはてなブックマークに追加