農地死守・請求異議控訴審勝利を 9・24東京高裁へ攻め上ろう 天神峰カフェ&一斉行動 「私たちの睡眠奪うな」 騒音問題で住民と合流

週刊『三里塚』02頁(1023号01面01)(2019/09/09)


農地死守・請求異議控訴審勝利を
 9・24東京高裁へ攻め上ろう
 天神峰カフェ&一斉行動
 「私たちの睡眠奪うな」
 騒音問題で住民と合流

(写真 市東さん宅離れの前で農地死守を誓う一斉行動&カフェ参加者【25日】)

(写真 駆けつけた参加者にあいさつをする市東孝雄さん)

(写真 南台の畑を案内する宮本麻子さん)


 安倍政権は国家主義・排外主義をあおり立て改憲・戦争へと突き進んでいる。国家・資本と闘い勝利の展望を切り開いてきた動労千葉や関西生コン支部など闘う労働組合と共に闘おう。労農連帯を貫き、今こそ安倍政権を打倒しよう。三里塚芝山連合空港反対同盟は8月25日、第76回空港周辺一斉行動と天神峰カフェを行った。そして9月3日に10・13全国総決起集会の招請状を発した(別掲)。全力で仲間を組織し、現地に駆けつけよう。
 今回の一斉行動は、成田空港会社(NAA)新社長に元国交省航空局長・田村明比古が就任し、空港機能強化攻撃がいよいよ激化する中での闘いとして、約50人が参加した。
 天神峰の市東孝雄さん宅離れが立つ中庭の木陰で、正午前にカフェがオープン。アイスコーヒーや採れたて野菜、持ちよりの手作りケーキなどで和んだ上、市東さんがあいさつした。「10月からA滑走路での飛行時間が、これまでの6時〜23時から6時〜0時へと1時間延長されようとしています。これへの反撃として、今日はA滑走路周辺地域に入る一斉行動を兼ねてのカフェとなりました。暑い中ですがよろしくお願いします」
 続いて伊藤信晴さんが現地情勢を報告した。「睡眠を奪う深夜の飛行機騒音は、人間の健康を破壊する公害だ。今日はこのことを強く訴えよう。相川勝重芝山町長をはじめとした第3滑走路建設推進派は、予定地住民からの同意書取りを躍起になって進めている。彼らは、市東さんのような絶対反対の住民が一戸でも残ったら計画は破産するというあせりに駆られている」
 ここで「機能強化反対」で立ち上がった地元住民2人が紹介され、大きな拍手が湧いた。さらに動労千葉の繁沢敬一副委員長、市東さんの農地取り上げに反対する会、埼玉県の自治体労働者、群馬県からの参加者、米軍横田基地のオスプレイ配備に反対する労働者などがあいさつした。
 東峰の萩原富夫さんは、「地元の声を直接聞くというわれわれの毎月の一斉行動が、今立ち上がっている住民を大いに励ましている」と述べ、一同の奮起を促した。参加者は反対同盟ニュース第71号を携え、A滑走路を重点にそれぞれの分担地域へと飛び出した。
 A滑走路の発着時間延長と午後10時台の便数制限撤廃によって、10時以降の発着回数は3倍に増加し、それが深夜0時まで続く。NAAと自治体は住民の声など一切聞くことなく、それを強行しようとしている。深夜騒音がもたらす健康被害は、「内窓設置」などの防音工事で防げない。睡眠を奪うな。静かな夜を返せ! 時間延長絶対反対の声を上げよう----。
 この反対同盟の主張がニュース配布と対話を通して、これまでも騒音に悩まされ続けてきた住民に大きな共感を呼び起こした。また芝山町の第3滑走路予定地域では、NAAが執拗(しつよう)に移転の「同意書」を住民から集めている実態が伝わってきた。だが、農業をつぶし地域に線を引いて分断するやり口に、不信が募っている。内窓工事の申請もさっぱり進んでいない。
 国は、住民の声がやがて「農地死守・実力闘争」へと発展することを恐れて、「百パーセント、一人残らず同意書を取れ」とNAAに圧力をかけている。だが、そうしたごり押しの姿勢が反発を呼び、「判など押さない」と拒否する人が増えている。反対同盟への期待の高まりが、回るほどに実感された。
 婦人行動隊の宮本麻子さんは、数年ぶりに三里塚現地を訪れた参加者を南台農地、東峰神社などに案内して回った。
 夕刻、再び市東さん宅離れで一日の行動を集約。9月15日(日)にカフェと一斉行動を同時開催すると確認。最後に決戦本部長の太郎良陽一さんが、「9・24請求異議裁判控訴審第1回に駆けつけよう」と力強く訴えて締めくくった。

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