群馬で「農政」講演会 市東さんが裁判報告と決意

週刊『三里塚』02頁(1025号02面01)(2019/10/14)


群馬で「農政」講演会
 市東さんが裁判報告と決意

(写真 あいさつする市東さん【9月29日 高崎市】)

 9月29日に群馬県高崎市内で開催された、群馬・市東さんの農地を守る会と社団法人・高階文庫が主催する「安倍政権の農政を考える9・29講演会」に、反対同盟の市東孝雄さん、全国農民会議の小川浩さん、現地闘争本部の仲間とともに参加しました。農地を守る会の集会は、会が発足した2008年以来毎年開催を重ね、今年で13回目です。
 集会は、田島咲乃さんの歌で始まりました。中島みゆき「糸」の独唱の後、全体で「反対同盟の歌」を歌い、会場は和やかな雰囲気に包まれました。続いて開会のあいさつには、高階文庫・代表理事の高階ミチさんが立ちました。
 講演を行った田島俊昭さんは、まず今年6月に逝去された青柳晃玄さんへの追悼の意思を表明、「『日本農民の名にかけて』闘ってきた反対同盟が、50年前に警鐘乱打した『政府は農家を切り捨てようとしている』ということが本当に目に見える形で進んでいる」と切り出し、安倍農政の本質を様々な事実を上げながら批判しました。
 全国農民会議共同代表で、匝瑳市で米作の専業農家を営む小川さんは台風15号による自宅や地域や農業の大被害を報告、「単なる天災じゃない。人災だ」と怒りを表明しました。さらに「日本の農業は危機的状況にある。これはすべての人の命に直結する問題だ」として「労働者とともに闘う組織として全国農民会議を作っていきたい」と語りました。
 続いて市東さんは、「群馬と三里塚の長いつながりを日々感じている」と話し、9月24日に始まった請求異議裁判控訴審の状況を報告、「一日でも長く闘い、農地を守っていきたい。体が続く限り畑を耕し続けます」と決意を語りました。
 群馬合同労組の清水彰二委員長は「動労千葉と反対同盟の闘い、この中に労働者の希望がある」とまとめ、10・13三里塚全国集会と11・3労働者集会への結集を訴えました。大塚正之さんのあいさつで閉会して、近くのファミレスでの交流会に移りました。
 私は参加する度に群馬の運動の幅広さに感心させられます。交流会での話では、高崎金曜行動(タカキン)や高階文庫の活動を通じてつながった人や、かつて星野文昭さんの裁判傍聴に駆けつけていた人が参加していたそうで、宣伝活動や学習会をねばり強く定期的に積み上げることの大切さを確認させられました。また、台風15号被害について、多くの方からねぎらいの言葉とカンパをいただきました。この場を借りてお礼したいと思います。
(今井治郎)
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