12・14現地闘争&団結いも煮会へ 市東さんの南台農地に集まれ

週刊『三里塚』02頁(1028号01面01)(2019/11/25)


12・14現地闘争&団結いも煮会へ
 市東さんの南台農地に集まれ



(写真 市東さんの農地強奪を許さないぞ! 反対同盟を先頭に千葉地裁に向けてデモ行進【10月28日】)

成田空港が「基本計画」改定
第3滑走路建設を許さない

 11月5日、国土交通省は成田空港の「基本計画の改定」を発表した。さらに、この基本計画を具体化するものとして7日、成田空港会社(NAA)は国交相に「成田空港の更なる機能強化」について航空法に基づく空港等の「変更許可」を申請した。第3滑走路建設計画などにより敷地面積は約2倍に、総事業費は5千億円以上という新空港建設にも等しい攻撃だ。三里塚芝山連合空港反対同盟はA滑走路運用時間延長を弾劾する声明を発し(別掲)、強制収用を阻止し続けている地平への確信も固く、農地死守・第3滑走路建設粉砕の新たな闘いを呼びかけている。12・14現地闘争&団結いも煮会(午後1時・市東さんの南台農地集合)に全力で駆けつけよう。

地域を破壊し住民の命を奪う

 今回の、国交省による基本計画の改定は、1966年に「新東京国際空港」として制定された旧基本計画以来初めてのことだ。その内容は「空港機能強化策」として宣伝されていたものだが、NAAは7日に国土交通大臣に申請した「変更許可」で、この基本計画の完成期日からさらに1年間前倒しして、2028年度中の完成を目指すとうそぶいている。
 三里塚闘争史上、次元を異にする攻撃が襲いかかってきた。これにより1千数百戸の住民が力ずくでたたき出され、地域が回復不能なまでに破壊され、全長12㌔もの巨大空港が姿を現し、深夜から早朝まで大騒音をまき散らす。「有事」の際に軍事空港に転化するのも火を見るよりも明らかだ。
 われわれは反対同盟とともに、この計画を実力で粉砕することを宣言する。
 この「変更」の内容を改めて確認しよう。
 空港の発着容量を現状の年間約30万回から50万回にまで増やすため、現在の2本の滑走路に加え、新たに3500㍍の新滑走路(C)を芝山町北部を中心に建設する。そして現在のB滑走路を北に1千㍍延伸し3500㍍にする。敷地面積は現在の1198㌶から2297㌶(東京ドーム500個分)に拡張。総事業費は5千億円とされるが滑走路建設のみの見積もりで、新ターミナル建設でさらに巨額になる。
 NAAの掲げる完成予定期日の2029年3月以降は、3本の滑走路を「スライド方式」で運用し、発着制限時間は深夜0時30分〜早朝5時のわずか4時間半に短縮されようとしている。その一歩先に24時間空港化が待っている。
 代を重ねてこの地に暮らしてきた住民を追い詰め、追い出し、農地・山林・地形・水系を破壊し尽くし、その周囲には航空機事故、落下物の危険、ひっきりなしの騒音を強制し続ける。航空機騒音は、周辺住民の睡眠時間を奪い、徐々に、だが確実に命と健康をむしばんでいく。緩慢な殺人行為であり断じて許すことはできない。

敵は「絶対反対」を恐れている

 すでにNAAは芝山町(相川勝重町長)や推進派と結託して「用地取得」の活動を進め、民有地743㌶のうち696㌶について地権者から同意書を取得し、公用地と合わせて96%、1052㌶を取得済みだと言い張っている。だが「適正な価格での買収交渉に応じる」なる同意書をいくら集めても、用地を取得したことにはならない。実際には、反対同盟の粘り強い闘いに呼応し、住民から「機能強化反対」「これ以上睡眠を奪うな」の声がますます強く上がっている。天神峰の市東孝雄さんのように、一戸でも「絶対反対」を貫いてとことん闘う住民が現れるのを、敵は死ぬほど恐れているのだ。
 またこれまで「第3誘導路裁判」で追及してきたとおり、基本計画を変更しないままそれを逸脱してB暫定滑走路の北側延伸や東側誘導路、第3誘導路などの空港諸施設を場当たり的に建設してきたことの違法性が、一層あらわになった。
 半世紀を超え国家暴力による農地強奪攻撃と闘い、日本帝国主義の軍事空港建設を阻んできた反対同盟と共に、労農学連帯の力で今こそ成田を廃港に追い込もう。12・14現地闘争&団結いも煮会に集まろう。

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400万円カンパ集めよう
〈郵便振替〉
 00130―0―562987 三里塚芝山連合空港反対同盟
〈銀行口座〉
 みずほ銀行成田支店 普通預金 2074135 イトウノブハル

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