青年・学生は今こそ三里塚へ 軍事空港建設に反対して54年 不屈の反対同盟と共に闘おう

週刊『三里塚』02頁(1031号01面02)(2020/01/13)


青年・学生は今こそ三里塚へ
 軍事空港建設に反対して54年
 不屈の反対同盟と共に闘おう


 2020年は三里塚闘争史上最大の決戦の年だ。反対同盟員・市東孝雄さんの農地強奪強制執行を阻む請求異議裁判は、東京高裁・菅野雅之裁判長による早期結審策動との攻防局面を迎える。同時に、新空港建設にも等しい成田空港の拡張、機能強化策との闘いは、国交省の変更許可をもっていよいよ、用地取得・工事着工との闘いに突入する。

反戦の砦として

 労農学人民の階級的な団結によって守り抜いてきた三里塚闘争の真価を今こそ発揮し、改憲阻止・日帝打倒の闘いへと攻めのぼろう。
 とりわけ21世紀生まれの青年・学生に訴えたい。三里塚闘争は国家権力が総力で半世紀かかってもつぶせなかった「反戦・反権力の砦」だ。国家権力は青年・学生が三里塚闘争と結びつくことを極度に恐れている。なぜなら反対同盟農民の不屈の闘魂が社会変革に対して改良主義的な幻想を持っていない青年・学生へと引き継がれることで、三里塚と連帯し、あらゆる職場・キャンパスで、条件闘争でなく国家・資本との実力闘争が巻き起こることは不可避だからだ。さらに、動労千葉がジェット燃料貨車輸送阻止闘争で示したような、職場闘争と政治闘争を一体で闘い国家を揺るがす闘いに労働者階級が立ち上がることは不可避だからだ。
 ぜひ、一度三里塚の大地に立ち、国家権力への怒りを共有し、意気軒昂と農地を耕し勝利感あふれる反対同盟の姿、息吹に触れてほしい。必ず人生を変える契機となるはずだ。三里塚は、不屈の獄中闘争44年を最期まで勝利者として闘い抜いた星野文昭さんをはじめ多くの革命家を生み出してきた。現地では、強制執行阻止決戦本部を先頭に、援農や現地調査、天神峰カフェなどさまざまな受け入れ態勢をとっている。
 世界核戦争の危機がかつてなく深まる中、安倍の改憲・戦争衝動はますます高まっている。

新滑走路許さぬ

 1月3日、米・トランプ政権はイラク国内において、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を暗殺した。帝国主義の残虐な本性をむき出しにした凶行によって、一気に中東情勢は緊迫の度を高めている。安倍政権は日本帝国主義の独自の利害をかけて、中東への自衛隊派兵を閣議決定し、2月上旬にも派兵を強行して、何としても自らの手で改憲まで持っていこうとしている。絶対に許すことはできない。
 成田空港は有事の際の兵站(へいたん)拠点として位置づけられている。成田の巨大軍事基地化を阻止する闘いは改憲・戦争を阻む最前線の闘いだ。戦後最大最長の反戦運動の一つとして国家と不屈・非妥協に闘う三里塚に、日本のみならず世界中の注目と支持が今集まっている。
 この闘いの地平を崩そうと、権力はあらゆる違法・無法な手段で農地を奪おうとしている。
 だが、71年の大木よねさんへの強制収用以来、農民が耕す農地への強制収用はできていない。反対同盟が「空港絶対反対・農地死守」の原則を曲げずに闘い続け、それに共感する労農学人民との共闘(三里塚闘争陣形)が築かれているからだ。
 農民の生きる権利・耕す権利は何人たりとも奪うことはできない。金・国家暴力・法律に屈することなく不屈・非妥協の実力闘争を貫くことで、土地強奪の最後の手段である土地収用法は二度と適用できないという巨大な地平を築き上げている。
 第3滑走路建設計画などの空港機能強化との闘いもいよいよ正念場だ。反対同盟は、6年以上にわたって空港周辺情宣一斉行動をていねいに粘り強く展開し、住民との交流を進めてきた。NAAが言う「空港との共存・共栄」など全くのうそであることは住民の共通認識となっている。自然を大規模に破壊し、住民の命と生活を踏みにじる機能強化攻撃に対し新たな闘いが始まる。住民の決起を支え共に闘おう。 
 三里塚闘争陣形の強化・拡大は「改憲阻止・日帝打倒」の闘いだ。
 1月16日の請求異議裁判控訴審闘争を皮切りに、3月29日、成田市で開催される三里塚全国総決起集会の大結集に向けて共に闘おう!
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