3・25―27請求異議控訴審東京高裁から3・29全国集会へ 成田市赤坂公園に集まろう

投稿日:

週刊『三里塚』02頁(1034号01面01)(2020/02/24)


3・25―27請求異議控訴審東京高裁から3・29全国集会へ
 成田市赤坂公園に集まろう

(写真 市東さん宅離れで朝の打ち合わせ【2月15日】)

一斉行動
 成田「機能強化」阻止を
 農地守る闘いに住民の共感

 2月12日、三里塚芝山連合空港反対同盟は全国に3・29全国集会の招請状を発した。この呼びかけに応え、成田市赤坂公園に大結集しよう。2月15日には、反対同盟と支援連の仲間が80回目の空港周辺情宣一斉行動を行った。6年以上にわたる粘り強い闘いで、成田機能強化策は利根川以北から九十九里沖までの広大な地域の自然と住民の生活を破壊する殺人的行為であることが多くの住民の共通認識となった。国交省の公聴会でも反対の声が圧倒し、国が認可しようが住民は認めないし、あきらめてもいない。追いつめられているのは国とNAAの側だ。市東さんの農地を守る闘いへの支持と共感も広がっている。3・25―27東京高裁から3・29へ全力で闘おう!

 午前8時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まった仲間は朝の打ち合わせを行った。
 冒頭、東峰の萩原富夫さんが、「1月31日に国交省による成田空港拡張計画の認可がおりたが闘いはこれから。ねばり強い闘いを」と呼びかけた。続いて、反対同盟事務局の伊藤信晴さんがこの間の周辺情勢について報告し、「住民自身の行動につながるよう呼びかけよう」と述べた。
 今回用意された反対同盟ニュース第75号は、改めて空港機能強化策を暴露・弾劾し、3・29全国集会への結集を呼びかける内容だ。
 そもそも空港の発着枠の7割程度しか埋まっておらず、拡張も時間延長もまったく必要ない。広大な自然を破壊し生活を奪う第3滑走路建設計画について田村明比古NAA社長は、敷地内98%の同意書を得たと言っているが、これはあくまで「交渉に応じる」という「同意」に過ぎない。今後のNAAの対応次第で強固な反対に転じかねないものだ。すでにこれまで空港には賛成といっていた騒音下の住民の中からも「我慢の限界」という声が大きくなっている。今回の同盟ニュースでは、国交省の公聴会で公述人として意見を述べた2人の成田市民の声を掲載している。「国際都市成田」と宣伝しながら今回の機能強化で限界集落になろうとしていることは納得できないと弾劾し、これまでの住民説明会でも飛行時間延長について騒音下の住民は誰一人として了解していないと鋭く告発している。
 さらに空港機能強化の一環であり目下最大の焦点である、市東さんの農地取り上げ強制執行を阻む請求異議裁判控訴審の勝利に向け、3・25--27東京高裁を包囲する行動を呼びかけている。
 他にも、安倍の進める改憲・戦争の先取りの攻撃として海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が横須賀から派遣されたことを弾劾し、自衛隊の中東派遣に反対しようと訴えている。また、パイロットに世界一難しい着陸を強いた羽田都心上空新ルートの「実機試験飛行」について、「金もうけのために住民の生活と命を犠牲にするやり方は成田と同じ」と弾劾する記事を掲載している。
 一同、同盟ニュースを手に担当地域へと飛び出した。
 国交省の認可後も、住民はあきらめたわけではまったくなかった。畑で作業中だった農家からは「今度は深夜まで飛ばして朝5時からもでしょ。今でもうるさくてたまらない。がんばってどんどん宣伝してほしい」と激励を受けた。敷地内住民も「まわりがどうであれ、納得なしにはんこは押さない」「二度目の移転は拒否する」と力強く応えた。
 この日は住民から12通の市東さんの農地取り上げ強制執行を許さない要望書が寄せられた。今年は暖冬で苦戦を強いられているという農家は、「国がもっと農業を考えるべき」と市東さんの闘いへの強い共感を語ってくれた。
 午後4時半。再び離れに集まった仲間は、一日の行動の集約を行った。それぞれが住民の反応について報告し、反対同盟の主張の正義性への確信を深めた。
 最後に市東さんが、「正しい情報を反対同盟が伝えていけるようこれからもがんばろう。状況の変化はいろいろと起こってくる。住民が思いを貫き通せるよう支えよう。新型コロナウィルスが流行っているが身体には十分に気をつけてよう」とまとめた。次回行動日は、3月15日。 

このエントリーをはてなブックマークに追加