7・16新やぐら裁判闘争へ 千葉地裁の開廷強行許すな

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週刊『三里塚』02頁(1043号01面03)(2020/07/13)


7・16新やぐら裁判闘争へ
 千葉地裁の開廷強行許すな

(写真 内田博久裁判長)


 7月16日に期日指定された新やぐら裁判において極めて異例な手段によって早期結審が狙われている。
 東京高裁に異動となった内田博久裁判官を「職務代行者(病気等でやむを得ない場合に認められている)」として千葉地裁に送り込み、強引に結審しようとしているのだ。弁護団は、二度にわたって東京高裁にその取り消しを申し入れると共に、内田裁判官に期日変更の申し立てを行った。
 ところが、内田裁判官は期日変更の申し立てを却下し、「最終準備書面」提出を求め、開廷・結審を強行しようとしている。
 弁護団はただちに「裁判所法第80条に基づく司法行政の監督権の行使を求める申立書」を千葉地裁所長・東京高裁長官・最高裁長官に提出し、期日の取り消しを求めているが、開廷強行不可避という状況だ。
 労農学人民の総決起で7月16日、千葉地裁を包囲し、「開廷・結審の強行を許すな」の声を上げよう。
 新やぐら裁判は、反対同盟・市東孝雄さんの天神峰農地に建つやぐら、看板など四つの物件について、成田空港会社(NAA)が「収去と土地の明け渡し」を求めて提訴したものだ。だが新型コロナ危機のもとで情勢は一変した。
 弁護団は6月26日に「期日変更申立書」を、さらに7月1日に「補充書」を提出し、その理由について3点にわたって主張してる。
 ①新型コロナウイルス感染症は収束の兆しさえ見せておらず、むしろ拡大し、第2次感染流行の恐れが高まっている。
 そもそも最高裁は4月17日付で各裁判所の地域外に裁判の当事者や代理人らが住む場合、期日を先延ばしにするよう求めている。三里塚裁判は内田によるあまりに不当な訴訟指揮を監視・弾劾するために全国各地から多数の傍聴希望者が見込まれる。新たな感染者を生む恐れがある無謀な開廷は許されない。
 ②「感染防止」を口実にした傍聴制限(わずか27席)は、裁判を受ける権利、傍聴人が公開裁判を傍聴する権利を侵害する憲法違反の事態だ。違憲事態を発生させないために期日を取り消せ。他の三里塚裁判はすべて9月以降に延期となる中、新やぐら裁判だけが傍聴制限のまま審理を強行することは認められない。
 ③成田B滑走路の閉鎖によって、NAAが明け渡しを求めている看板の立つ土地の転用目的が消滅したことで、新たな主張・立証を大幅に追加する。専門家に意見書の執筆を依頼している。そのための準備期間が保障されなければならない。今秋まで延期せよ。
 9・2請求異議裁判と一体で、新やぐら裁判は市東さんの農地を守るために決定的な位置を持っている。コロナ危機のもとで、反対同盟54年の「空港絶対反対、農地死守・実力闘争」の闘いの正義性は一層明らかとなった。千葉地裁を十重二十重に取り囲もう。

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